人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

映画「ぺコロスの母に会いに行く」を観る~認知症の母と禿の子どもの物語

2014年04月30日 07時00分40秒 | 日記

30日(水)。とうとう4月も今日で終わりです。ゴールデン・ウィーク前半もあっという間に終わりました あとは後半の4連休だけが楽しみです。私は5月3~5日は朝から晩まで東京国際フォーラムを中心に開かれる「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(L.F.J)」に通います 3日間で合計19公演聴きますが、L.F.Jに通うのは今年で9年連続になります

昨日は午前中、冬物を片付けました。不要な衣服がいかに多いかに改めて驚き、早速捨てました その割には夏服がいかに少ないかにも驚きました 昨年、夏用のスーツやジャケットを大胆に捨てたのが原因です。夏は上着を着ることがほとんどないので楽なのですが、ちょうど今ごろ着る衣服に困るのです。そんな訳で、池袋に出かけ取りあえずジャケットを1着だけ買ってきました スーツも見ましたが決められませんでした

 

  閑話休題  

 

28日に早稲田松竹で映画「麦子さんと」と「ペコロスの母に会いに行く」を観ました 昨日「麦子さんと」について書いたので今日は「ペコロスの母に会いに行く」について書きます

原作は、長崎在住の漫画家・岡野雄一のエッセイ漫画「ペコロスの母に会いに行く」です。ペコロスというのは小さな玉ねぎのことで雄一の禿頭を差しています

長崎の広告代理店で働くゆういちは認知症の母みつえと長男と3人で暮らしていますが、母親の症状が深刻になりグループホームに預けることになります みつえは先だった夫が目の前にいるようかのように呼びかけたり、生きている息子を幽霊呼ばわりしたりします。だんだん症状が進み、ゆういちのことも一瞬分からなくなりますが、ゆういちが帽子を取って禿頭を見せると「ゆういち」と呼んで息子を認知します 映画では、みつえが結婚後さんざん苦労して、一度はゆういちを道連れに死のうとしたことなどを回想します

「認知症」「介護」といった深刻なテーマを笑いで包み、ゆういちは「ボケるとも、悪か事ばかりじゃなかかもしれん」と悟ります

ゆういち役の岩松了が禿のいい味を出しています。そして主人公みつえを赤木春恵がユーモアたっぷりのボケ役に徹し見事に演じています

 

          

 

映画を観た翌日(昨日)の朝日「天声人語」が、この「ペコロスの母に会いに行く」を取り上げています そのきっかけは、このエッセイの最後に書かれています

「91歳の男性が徘徊中に列車にはねられて亡くなり、ダイヤに遅れが出たから、家族は損害賠償せよ JR東海の請求に対し、名古屋地裁は先週、当時85歳の妻の監督責任を認めた。一審より減額はしたものの、厳しい判決には違いない 負いきれない責任を負わされるなら閉じ込めるしかない。そんな窮地に家族や施設は追い込まれかねない。そうさせない仕組みづくりが急務である

少子高齢化がますます進んでいく日本の現状の中で、老々介護の問題は他人事ではありません

 

          

 

コメント
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