今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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久々のPEN-Dの巻

2022年03月24日 18時20分00秒 | ブログ

私がメンテナンスをして販売されたローライ35が戻って来ました。最近多いのですが、フィルムカウンターのリターンスプリングのフックが折れてテンションが掛からずカウンター板が復帰しないというトラブル。これはフックの突起部分の成形が折れるというよりは剥がれるように脱落してしまうのです。古い成形品ですので、長い時間を経過して材質が劣化しているんですね。困ったことに接着では強度が確保できません。このカメラは樹脂部品で泣かされますね。

で、本題をやります。久しぶりにPEN-D #6237XXが来ています。巻き上げが止まらない症状がありますが、全体的に汚れていますが、悪くはない個体と見ました。

 

しかし、過去に分解歴はあり、トップカバー横のネジがダイカスト側のネジ〇カで留まっていませんでした。M1.7じゃヘリサートも出来ないしね。

 

裏蓋の内側の汚れはどうしたことでしょう? 

 

 

PEN-Sと違って絞り羽根はシャッター後面にあるよ。D系の持病の後玉曇りが殆んどないのはラッキーです。

 

シャッターは基本的にはPEN-S(W)と同じですけどD系搭載用として変更されているところもありますね。シャッタースピードは1/500が追加になりました。

 

地板にクラックが無いか点検の上、すべて洗浄して組み立てます。

 

 

超音波洗浄と注油をしたスローガバナーを取り付けます。後期ですのでシャッター羽根は6枚タイプです。

 

 

では、洗浄をした本体側も組みています。スプール軸を取り付けます。

 

 

完成したシャッターに清掃をした後玉を取り付けました。ヘリコイドグリスが劣化して抜け気味ですので交換してシャッターと組み合わせます。

 

シンクロ接点は殆ど半田が外れます。再半田をしておきます。

 

 

前玉はフィルターを装着していなかったと見えて傷が多いのは残念なところ。化粧プレートを取付けてシャッター関係の完成。

 

#6237XXなので後期なので 露出メーターの基板は新しいタイプです。しかし、セレンの劣化で感度が上がりません。

 

ファインダーを清掃して本体にセットしトップカバーを取り付けます。

 

 

裏蓋は洗浄でモルト貼り、圧板の研磨をして完成。

 

 

なんでも大学生のお嬢様が使用されるとのことです。若い方がフィルムカメラを使ってくださるのは嬉しいですね。発売当時、PEN-D系は「男のカメラ」と宣伝されたように女性には少し重いので落とさないようにご注意ください。後玉がきれいですから抜けの良い写真が撮れると思います。

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