にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

【映画】『終戦のエンペラー』

2013年08月07日 | MOVIE
『終戦のエンペラー』Emperor(2013年/米)
監督:ピーター・ウェーバー。
出演:マシュー・フォックス。トミー・リー・ジョーンズ。初音映莉子。西田敏行。

1945年8月。日本が連合国に降伏し、第二次世界大戦は終結した。そしてマッカーサー元帥率いるGHQが日本に置かれ米軍による日本統治が始まる。マッカーサーは戦争犯罪を裁くため戦争犯罪人の一斉検挙を命じる一方で、日本文化に通じているフェラーズ准将に天皇に対する戦争犯罪の有無の立証を極秘に命じる。

奇しくもこの作品を観たのはちょうど8月6日。冒頭の原爆投下の映像に胸が締め付けられた。
この作品を観る前は、もっと硬派な作品だとばかり思っていた。ところが過去に日本女性と知り合い、愛し合い、戦争で引き離されその女性を探すというフェローズの個人的な物語がうまくバックグランドで流れているので、日本とアメリカ、日本人とアメリカ人とヘタをすればどちらかが悪に近く描かれてしまいがちな対立がうまく調和されていたような気がする。日本人に優しい作品だ。この作品なんでも最初は日本で制作というつもりだったらしいんですが、日本での制作が難しくアメリカでの制作になったとか・・・。日本だったらここまでの作品は出来なかったんじゃないかな。変に日本よりになってたかもしれないし・・・ね。
戦争って勧善懲悪では絶対にないんですよね。近衛役の中村雅俊さんのセリフ「欧米諸国がやっていることを真似ただけ」というのに尽きる。戦争って結局は勝てば官軍、負ければ賊軍なんですよね。しかしあの時、天皇に戦争責任があるとされて処罰が下されていたら・・・。考えるだけで恐ろしいと改めてこの作品を観て思います。そしてこの作品を観て『日本の一番長い日』がすごく観たくなった。

-2013.8.6 TOHOシネマズ鳳-