にゃんこな日々

ネコ風ライフをつらつらと・・・

『白夜行』

2006年01月30日 | BOOK
私はドラマは全くと言っていいぐらいに見ない。でも、会社の同僚たちはドラマを見ているらしく、昨日はどうこうといつも話している。そこでこの作品がドラマ化され放映されはじめたので、とっとと読んでラストを言ってやろうと意地悪なことを考えてこの本を購入したのだが、なんとこのラストがドラマでは冒頭に放映されたという。そこで反対にそのドラマ見ている子からしっかりとあらすじを教えられるというとんでもないことになってしまったのですが・・・(^^;)。やっぱ悪いことは出来ませんなぁ~。
でも、あらすじを聞いてもネタばれという気にもならず・・・だって、最初の方で大体の見当は付きますからね。とりあえず淡々と読み進めていたのですが、読み終わっての感想は「面白い」。だけどねぇ、この桐原亮司はともかく、唐沢雪穂って女がどうにもこうにも許せない。この女の発想、行動には読んでてムカつくムカつく。物語の中には二人の感情は一切表されてないんですけど、桐原亮司に関しては闇をしょってるというのが充分に理解できるし、そういう生き方しか出来ないんだろうなと、ふと哀れを誘うところがあるんですが、雪穂って女はねぇ・・・闇をしょってるっていうよか、こいつは人間じゃないよ。過去が人を悪人に変えるというのはありますが、人であることをやめさせてしまうってのもあるんだなぁ。どんな悪人でも人であるうちはどこかにそれはいけないとか、そこまでは・・・というためらいや惑いが出てくるんだと思うんですが、この雪穂って女には全くそれがない。
なんでもドラマの方は純愛路線で進んでいるそうなんですが、確かに純愛であると言えなくはない・・・というか純愛でしょうな。ひたすら闇の中をただ雪穂のためだけに走り続ける亮司の姿。そこに人間ではなくなってしまった雪穂が絡むからこの作品は面白いんでしょうね。面白いけど気分が悪くなる作品だな。(^^;)