一昨年まで九段下、内堀通り沿いにあったこちら。広尾というか東というか、昔際グループの(多分第一号店)四合坊何某という名前で一時期流行った中華料理屋さんがあった跡地付近に再オープンしました。
そして2009年はぐるっとパス施設対象外でしたが、2010年で復帰^^ でも、以前の企画展無料の太っ腹は割引という扱いになりました…
さて、今回訪問の奥村土牛さん企画展は生誕120周年ということで、今回のぐるっと2010Part1Vol2で紹介した小野竹喬さんと奇しくも同じ年に生まれた方だ、と知れました。
小野竹喬さんは1979年に90歳で亡くなられています。彼は京都ベースで東京美術学校とは余り縁がなかったようですが、1976年に文化勲章を受賞しています。
一方の土牛さんは遅咲きの画家、と呼ばれたそうですが、その後90歳代でも積極的に創作活動を続け1990年、101歳でお亡くなりになりました。
今回のヒットは「雨趣」と言う作品。上述で遅咲き、と述べましたが30代末の作品で あと、「枇杷と少女」という作品で数多い枇杷のヘソの部分の微妙な(しかも小さい)黒ベースの陰影の描き方は”超絶”でありました 凄いっす。これは40代初め…
素人のtokyoboy、僭越な言い方になるのは承知なのですが、竹喬さんの展示会でも同じ感想を述べました…要はお年を取られてからの作品は段々抽象的になってくるんですが、それが物事の本質を見抜く力が経験で伸びてきた、という側面はあるにしろ、やっぱり手が動かなくなられたからではないか?という疑問です。また”ものを見る眼”というのも大事で、これまた年を取るにつれ衰えて来るのは致し方ない。
ピークというのが誰にでもあるのではないでしょうか。経験と身体能力の掛け合わせが最高点に到達する”旬”。
でも、どうも日本では”重鎮、老境渾身の”みたいのを尊ぶんですよねえ… でも作品として並ぶとマンネリ的な。ピカソでもそうなんだと今では思います。
もっとも今回で言うと「茶室」という作品は90代のものでも良かったなあ… まあ、一概にはね
今回のぐるっとでは他に平櫛田中彫刻美術館も訪問しましたが、田中さんは107歳という長寿!芸術家は手を動かされ、かつ感情を殺さない生活をされているのでお腹に何も溜まらないからいいのかな?
という、こちらの入場料1,200円が前述のように200円割引となって、ぐるっとパス効果は計14,370円となりました。あ、展示室は地下になったのですが、意外と狭いし、天井も高くありません。室に入った感じでは、前の九段の方が良かったような… 建物の2階より上って何なんだろう?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます