日経朝刊5月20日付裏面記事はこちらの企画展をフューチャーしたもの。
そこでは”スター日本画家”、御舟さんの同時代、彼と比肩しうる画家、例えば小茂田青樹、が居たことに注目、
本企画展への興味を掻き立ててくれました
そうとなれば、早く砧公園に行かなくちゃ、と…
先ずは、事前に意識していた御舟さんの「洛北修学院村」、日経でも取り上げた青基調の美しい作品、に出会います。
下絵、デッサンなどと置かれていましたが、色味は綺麗。
そして、気になったのはそこに背景として描かれる人間の大きさが景色に比べて凄く大きいこと。
それにしても、帰宅後このフライヤーを改めて見て、冒頭の菊の花を観なかった⇒後期、
見たかったこの絵は前期のみ、で偶然セーフにはホッとしました^^;
さて、展示全体を通しての感想は、ちょっと辛めに言わせて頂けると”やや羊頭狗肉”
勿論、これまで知らなかった黒田古郷、小山大月さんといった方の作品はなかなかに素晴らしく、
そしてライバル?として扱われていた小茂田青樹さんの作品は以前から存じ上げていますし、この世田美の前訪問の五島美術館の展示から日本美術院目黒派が出て来ていましたので、日経紹介の梅と月の作品など素晴らしいのですが、
御舟さんの作品が少ないのよ
しかも、割と小品、山種とか竹橋とは違うなあ、と…
あ、それと、御舟さんのお弟子筋2人の作品群はなかなかでした。
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さて、この日の2階常設コーナーにはフライヤーも準備されており、
最近こちらではどうもこのパターンなんですが、準企画展ともいえる充実した内容で、
今回も上述のちょっとしたフラストレーションをカバーしてくれました。
”それぞれのふたりシリーズ「渡辺豊重と平野甲賀」”が今回の企画。
新たな収蔵品だそうです。
いずれもお名前としては存じ上げなかったのですが、冒頭平野さんの作品、殆どが本の装丁その他、を拝見すると一発で”あ、ああ~”となります。
渡辺さんのかなり不思議な、でもスッと受け入れられてしまう造形、デザインも記憶の片隅にある。
今回は沢山作品が並んでいたので、ちょいと性的な香りを入れているのかなあ、とも感じました。
膨大な作品群で、最後は少し疲れましたが、宜しかったかと。
さて、最終コーナー、獅子文六さんの小説「大番」に世田谷区が記念館を運営する画家、宮本三郎さんの挿絵展示まで楽しく拝見した今回の入場料は1,200円。これが200円割引となって、ぐるっとパス効果は計13,240円となりました。