3月22日振替休日を以って東京国立博物館での没後400年展は終了してしまいましたが、その最終日午後遅く、もう列も短くなったか、と期待して上野の山に行ってきました。
それにしてもピーク時は大変だったのでしょう、平成館の前に何層にも亘って行列が出来るようコーンがディズニー・ランド状態に並んでいました。それと、写真にあるように建物の間にスカイ・ツリーが顔を出しています。未だ半分の高さなんですよね…
うん、予想通り、と言えば予想通りだったですね。
初期の仏教関連の宗教画はちょっと退屈。その後、桃山期の金箔などを使った豪奢な作品位から”同じ作家?”という位大胆なタッチになって、来たぞーという感じになりました。石川県で生まれ、その後京に出てからしばらく雌伏の時があったようですが、何があったんでしょうか。
水墨画では東洋文明の粋、って偉そうに言えるtokyoboyではありませんが、思い切った省略と筆使いで来た甲斐があった、としみじみ思いましたねえ^^
超満員の場内、今回は色々なタイプの方々でしたが、”墨の魔術師”とか”日本水墨画の頂点”とか、結構踏み込んだキュレーター方のコピーに異様な反応をしていて面白かったです。
トータルで見て、人物画よりもこういった作品が好きになりました。
さて、本企画展に先立って、イタリア・バロック派の巨匠、カラヴァッジョもやはり没後400年ということで、東京都美術館リニューアル前最後のボルゲーゼ美術館展にも行った訳ですが、同時代、シルクロードの両端で活躍した絵画の巨匠の作風の違い、ってとても興味が湧きました。
どっちも凄いのは当然として、目にしたもののみを光と影、豊かな色彩で絵画化した前者と省略、想像の中に世界観を表した後者。いずれにしても、400年経ってどちらも大変な集客力を持っていることに美術の魅力を感じざるを得ませんでした。