東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

チームとして、個として

2022年02月24日 19時43分51秒 | 通常練習

今週の470ブロガーを賜りました、新3年クルーの松尾一輝です。

睡眠とバイトで束の間のオフが終わろうとしていることに後悔を隠しきれませんが、今回は、春合宿二クールを終えて考えていることを書こうと思います。

 

まず初めに考えていることは、「チームとして強くなっている」感触があるということです。

「チームとして」強いとはどういうことか、いろいろな解釈があると思いますが、「実力差がなく、誰が乗っても、誰がレースに出てもちゃんと走れる」ということかなと思います。

 

ここ2週間は非常に密度の濃い動作練習を重ねてきました。自分がヨット部に入ってから一番練習してると思うし、他大学と比べてもタックとジャイブの数はそう負けないのではないかと思います。

下級生の動作を自艇から眺めていると格段に上手くなってるし、一緒に乗る下級生スキッパーもすごく上達したと感じます。年内は、勝手にタックやジャイブが返ってきて何度も怖い思いをしましたが(笑)、今は操船も安定しています。何より今週の強風にも動じない姿には感心しました。

 

少なくとも動作という面においては、みんなの実力が年内より揃ってきて、コース練習で下級生スキッパーが食らいついてたり、下級生クルーが乗っても順位を落とさなかったりする場面が多く見られて、それは「チームとして」成長していることの表れだと思います。

 

一方で「個」として振り返ると、焦りや葛藤に直面したのも、この2週間でした。

 

後輩クルーが動作面ではあっという間に上達して、自分の動作に確実に追いついてきていることは素直に嬉しい反面、じゃあ「自分の強み、価値は何なのか」と考え始めました。今までは最低限の動作をこなすことが自分の役割だと思っていたけれど、それだけでは上級生クルーの1人としての意味がなくなってしまうと焦り始めました。

 

1つの答えとして、今動作練習に重きがおかれていますが、ただ漫然と反復練習をするだけではなく、新しいことを試したりちょっとした工夫を取り入れたりして、プラスαの部分を磨いていきたいです。「最低限の動作」から「より質の高い、攻めた動作」を安定してできるように、そのプラスαが積み重なって自分の強みになっていくのではないかと思います。

 

また、工藤さんはよく「クルーが船を引っ張る意識を持つ」ことを強くおっしゃるし、小松さんも「船は2人で走らせるんだ」とアドバイスしてくださいます。実際、工藤さんが2年スキッパーと乗る船は大体前を走っていて、この言葉は本当だと思います。しかし自分は、2年スキッパーに前を走らせてあげられてなくて、すごく不甲斐ないし、船を引っ張る・走らせるということにまだ自信が伴わないのが現状です。もっとストラテジーやタクティクスを含め、自分で頭を使わないといけないと思います。今までと同じことを繰り返していてもダメだと思うので、春合宿、自分の殻を破ってもう1段階レベルアップできるよう、いろいろ悩み考えながら頑張っていこうと思います。

 

火曜日には、齋藤さま、鈴木さまに練習に来ていただきました。普段は新3年生としてある程度の緊張感がありますが、2人も来ていただいてしかもヨットに乗ってくださったので、1年前に返った感じで伸び伸びと楽しんで練習できたのが新鮮でした。寒いですが、また来ていただけると嬉しいです。

 

それでは、失礼いたします。

 

松尾一輝

 

明日から2次試験ですね。春合宿は大変なことも多いですが、自分が東京大学に入学できてヨットができていることにまずは感謝しなければと思います。