チェロ物語FINAL

虹の橋で、
そろそろ、
のんびり、

過ごします。

見えない

2017年08月26日 | 犬の戯言


今更感もあったのですが、

高橋和巳さんの「邪宗門」を読んでみようかと思い、

気合を入れて半世紀ばかり前の本を棚から抜き出し、

函から出して開いたのではありましたが、

極小版の活字が左右二段でずらりと並ぶ姿を見て、

敢え無く断念いたしました、

読んだり記憶できるかどうか以前に、

まず見えないのです、





こんな本が読めた時代もあったのです、

念のためにお断りしておきますが、

「邪宗門」という小説はお笑いの小説なんぞではありません、

しかしながら事ここに至っては、

最早笑うしか救済手段はないのでございます、

この本を朧げに眺めながら気付くのです、

高橋和巳さんは、

たとえ電気炊飯器から杓文字を使って、

ぼろぼろ落としながら直接米を食べたにしても、

偉大な文学者であり人間であったと、

今更にして思うのであります。
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