しのぶ

同じ恋など

どこにもない

恋は須（すべか）らく

初めてである

どこかのだれかが、

こう言っています。

昨夜のお月さまも、

寂しくなるくらいに、

真ん丸でしたが、

今宵は中秋の名月であります。

初恋を偲ぶ夜です。

しっとり唯一初めての恋を、

偲んでください。

また未経験であったり、

あまりにも初恋が、

たくさんあり過ぎて、

偲べなくて困る人は、

元気に熱燗を飲んで、

たくさん蛸を食べて、

わんわんわんと、

いっぱい泣いて、

眠ってしまう夜です。

鱒二さんが、

言っていた、

と思うのですが、

もしかしたら、

おおいに違っている、

かもしれません。

こけつ

時間に置いてきぼり、

にされそうなのですが、

それも定めであります。

矯（た）めつ眇（すが）めつ、

この世を、

あなたを、

絶景かなー絶景かなー

と眺めているのです。

と申しましても、

決して、

倒（こ）けつ転（まろ）びつ、

なんぞは、

しておりませぬ。

少なくとも、

本人（犬）的には、

確信的に、

こつめかわうそ的、

ではなく、

そう思っているのです。

さんぽ

雨の予報でも、

降らない日が、

続いています。

お散歩するには、

嬉しいのですが、

残念ながら今は、

してないのです。

お腹だけは、

なにもしなくても、

空いてしまうので、

止せばいいのに、

執念深く、

まだ食べています。

じやに

いくらなんでも

やり過ぎの

日本であります

それでも大丈夫

不思議の国日本

なのであります

あちらを見ても

こちらを見ても

気持ちぞわぞわ

心ざわざわ

悪過ぎです

吐きそうなので

上を向きます

思考停止して

大声出して

うーん「麦と兵隊」を

そいじゃ

歌います

じゃーに。

ななめ

斜めになっていたり

はみ出していくのが

とても良かったので

当たり前になったら

普通になってしまう

ということなのです

悲しいかな

哀しいかな

そういうことです

いのち短し

恋せよ乙女

なのであります