AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

スタンディングオベーションの話(ピーナッツ)

2012-10-08 20:30:51 | AKB48
【神宮球場にて】
あれは、9/26の東京ヤクルトvs阪神戦。すでに、引退発表している金本のライトへのホームラン。弾丸ライナーだった。そして、ライトスタンドのお客さんからのスタンディングオベーション。ライト側は、東京ヤクルトの応援なんだ。感動した。
続いて、9/28の同カード。それは、金本が関東で行う最後の試合。試合終了後、同じく、ライトスタンドからの "金本コール"…。とにかく、感動した。東京ヤクルトのファンの素晴らしさに感動した。
たぶん、「スタンディングオベーション」を辞書で調べたら、"最大級の賛辞" とか載っているんだろう? でも、僕は、この日、それにプラスすることの、感謝+尊敬…なんか、そんなのも入ってる気がしてね。それが、スタンディングオベーションの本質?
さて、AKB…というか、まあ、とにかく、グループ, 大会場…。いわゆる、それを舞台で経験していない人、意外に多いんじゃないかな?とか思ったりしている。
「スタンディング」と「スタンディングオベーション」は、全然違うからね。
だから、今回の増田有華ちゃんのような経験は、メッチャ貴重だと思う。AKBの中では、味わえない感覚? そして、きっと、将来、その細胞が覚えてる。
ただ、僕は、AKB劇場の、"スタンディングオベーションが出来ない事情(たぶん、消防法がらみ)" とかも理解した上で、あのスタイルは、好きだよ。
【舞台の上から】
実は、僕自身が、スタンディングオベーションを受けるかもしれない側にいる。吹奏楽団の奏者として、吹奏楽団体の指揮者として、オカリナ奏者として、バンドの手伝い人として…。特に、ここ10年は、指揮者として舞台に立つ機会(割合?)が増えた。そんな指揮者生活の中で感じたこと…。
さ、演奏が終わった。ただ、僕が現実に"なる"まで、約10秒ぐらい…? 耳鳴り? さざ波? 雨? 大雨? あ…拍手だ。
メンバーが全員、立ったのを確認してから、約40分ぶり? 僕は、お客さんの方を振り向く。なんか、合格発表の時のような気分…。
あ、拍手の音が、2倍になった? 合格…だと思う。届いた。だが、これが、クライマックスではない。僕は、1度、舞台ソデに引っ込んで、再度登場。コンサートマスターと握手をし、ソリストたちを紹介し、"ここだな!"…。良きところで、僕が振り向いた! ハイ!2, 3歩前に出て、両手広げて、"ありがとうー!"の一礼。
4倍になった。僕は、後頭部で、その幸せを感じなから、ゆっくり、顔を上げると、キター! スタンディングオベーション! 僕もメンバーも本当に嬉しい。
だけど、時々、見てはいけないものを見てしまう時がある。それは、先日のだと、ある30代ぐらいのカップルが、客席中央チョイ右にいてね、
女 : 私らも立たなアカンの?
男 : ほら、みんな、立ってるし
女 : ハンドバッグ、どこ置いたらエエん?
男 : 椅子、置いといたら?
女 : 盗られるやん!
男 : すぐやん!
(僕たち、ステージにいる人間ではなく、完全に周りを見ながらのスタンディングオベーション。あ、右手と左手が空振りしそう…)
舞台上からは、こういうジェスチャー…全部見えてるからね。ある意味、屈辱ですよ。
僕は、その出来…"良くない!" と思ったら、積極的に立たないでほしいと思うんだな。ホント…いつも思う。その勇気も持ってほしい…って。舞台上の人間、実は、拍手だけでも十分に満足なんだ。
それに、僕、「スタンディングオベーション」と「ブーイング」は、セットであるべきだと思ってる。そういう厳しい目で、舞台人は育つ…と。
とにかく、僕は、こうだ。あの女の人に、また、ウチのコンサートに来てもらって、次は、我を忘れて、スタンディングオベーション。そのハンドバッグを床に落として差し上げたい。化粧品を散らばらせて差し上げたい。
いつか、彼女にとっての、そんな演奏が出来るようになりたい。
【映画館にて】
あれは、あのツレと行った映画だから、高校の頃のことだと思う。今、考えても奇跡!としか言いようのない、まるで、コントみたいな出来事。僕が、「スタンディングオベーション」や「拍手」,「コンサートメイク」について、あれこれ考えるようになったキッカケでもあり、何より、これ、実話なのです。
それは、京都の映画館。そして、その映画とは、『ロッキー4 炎の友情』。
で、この映画のあらすじを軽く説明すると、
当時のソ連によって、最新鋭科学の粋を駆使して作り上げられた " 殺人マシーン"、イワン・ドラゴ。彼が、リング上、アポロを倒し、死に追い込む。ロッキーは、国と誇りと亡き親友のために、モスクワに飛び、ドラゴと対戦する。熱い祈りを込めて…。こんな感じかな?
たしかに、あの日、映画館に入るなり、おかしな空気だった。僕と友人は、真ん中ちょい後ろの席。そして、最前列&2列目あたりに外国の方が、10人ぐらい…の中に年配の日本人が 1人混ざってるのを発見。団体だ。雰囲気としては、駅前留学の経営者が外国人講師をたくさん連れてきた…みたいな感じ。この集団が最大のキー。そして、みんな、できあがっている(一杯ひっかけて来ている)…ここがポイント。そして、さらに、袋をゴソゴソ…ワンカップ? ビールも? まだ、飲む気らしい。
そして、後の奇跡を生む 2つ目の偶然(必然?)…この酔っぱらいのぐるり5列目, 6列目あたりまでを小・中学生の男の子たちが固めた。さすが、人気作品。でも、これが、ほんとデカかった。
さ、真剣に観よう…映画を。ただ、この酔っぱらい集団、スクリーンの中のロッキーの一挙手一投足にイチイチ反応してるのは分かっていた。でも、あまりにもストーリー展開とリンクしていたので、不思議と邪魔ではなかったんだ。
そして、物語はクライマックス。完全アウェー(モスクワ)での闘いの中、ロッキーの心の傷が炎と燃えるに従い、この酔っぱらいたちも何かのたがが外れていくように変化していった。
ズバリ! 座ったまま、シャドーボクシングを始めたんだ。そして、周りの男の子たちも笑いながら、それに乗っかった。
"GO GO GO GO GO!アウチ!カマンベイバー!ロッキー!ロッキー!WOW!"etc。
ここは本当に映画館なのか? ただ、先程も言ったように、スクリーンのボルテージと、それが、あまりに合っていて、だんだん自然なことのように思えてくる不思議さが、あの会場…生まれ始めていた。
そして、スクリーンの中、あのドラゴが、だんだんと、人間の感情を取り戻していく。で、とうとう、1分間のインターバル…自分を「冷徹な機械」へと作り上げたスタッフに反旗を翻す瞬間が…。
"俺は、俺のために戦う! 俺は、俺だ!"
リング上で、こう叫んだ時、僕たちの会場でも、さっきの酔っぱらいのボス(日本人)が、" よう言うた!" …立ち上がった。で、すぐさま、後ろのお客さん全員に、"すいません!"。この時、映画館の中、小さな拍手が起きていた。結構な人数の拍手…。
そして、戦いのラスト。ロッキーが勝利した瞬間、僕たちの会場では、自然な拍手が起こっていた。
あの~…今一度、確認。これ、実話…コワイことに。
スクリーンの中、マイクを探すロッキー。そして、演説が始まった。
"俺は、あんたらに、あんたらは、俺に、最初、いい感情を持っていなかった。だから、俺たちは…殺し合った。だけど、ラウンドが進むに連れて、俺は変わった。あんたらも変わった。(中略) …戦争するよりマシなんだ。つまり、俺が言いたいのは、人は変われる…ってことだ "
ここで、スクリーンの中、ゴルバチョフ大統領が、静かに立ちながら…拍手。それに、ともなって、政府高官…そして、ボクシング会場中が拍手の嵐、スクリーンいっぱいが、スタンディングオベーションになった。で、それに呼応するかのように、僕たちの会場でも拍手が起こった。
そして、そんな喧騒の中、ロッキーが、"最後に、もう1つ言いたいことがある"…と。リング上、サブマイクで、"静かにしてください!" …呼び掛けるアナウンサー。
その時、僕たちの会場でも、あの酔っぱらいのボスが、今度は完全にこっちを向いて、"おい、みんな、静かにしよ!"…そこは、もはや、モスクワだった。
ゼエゼエ…ハアハア、息を整えるロッキー。2つのモスクワの拍手も小さくなり、ロッキーの言葉を待つ状態が整った。沈黙…。
"今、アメリカで、このテレビを観ている息子に一言いいたい…。愛してるよ! メリークリスマス!"
直後、エンディング曲…ジョン・キャファティーの『HEARE'S ON FIRE』が流れて…。
2つのモスクワは、より大きな拍手に包まれた。そして、僕たちの会場でも奇跡が起きた。おそらく、あんな光景は、僕の人生…もう2度と見られないと思う。衝撃的…。
僕の後ろの方の席の男性と、あの酔っぱらいのボス、あと、もう1人ぐらいいたのかな? これが、ほぼ同時に、"エエぞ-!"…。そして、あの酔っぱらいグループ, 6列目ぐらいまでの男の子グループ…というより、周りもフワリ…なんだか、腰が浮くような感覚。もちろん、僕も…。
映画館でのスタンディングオベーション…僕は、これを体験している。あの時は、友達と2人…というか、自分の周りの人と目を合わせながら、"こんなことが、本当に起こっていいのか? 現実なのか?"…目の前の事実が、あまりに衝撃的過ぎて、その時は、いろいろと整理できなかったけど、今なら分かる(ことがある)。
まずは、あの外国人たちの存在だ。習慣の違い…とでも言ったらいいんだろうか? とにかく、エンターテイメントを楽しむ、そして、けっこう喋る(リアクション)。ワァオ! オゥ! ロッキー・バルボア! ホワッツ ハップン?…あの環境に周りは、相当、影響されたと思っている。心地良い誘い…。
そして、これを束ねている?のが、日本人で、途中、1回 、謝ったこと…"すいません!"って、あれで、みんな、" いい人なんだな…"と思った!ってこと。
次に、それに乗っかった存在だ。たぶん、100人ぐらいの男の子?と、あの席の配置。あれなくして、あの日のあの雰囲気は、絶対に作れなかった。
そして、最後に、後ろの席の人が、別角度から、後押ししたこと。
ま、他の要素もあるんだろう。ただ、大元は、この4つ。そして、奇跡のスタンディングオベーションは起きた。
僕のスタンディングオベーション(実は、拍手もそう) に関する考えは、こうだ。
それは、"出来るだけ、フラットでいること"。AKBの東京ドームでも、もちろん、そう(だった)。で、拍手…別に、"する気持ちが起きないな"って時は、僕、手すら挙げない。ただ、良かった場合は、2倍する。で、そう決めると、心が楽になった。
強制のスタンディングオベーションは、キライ。その方のコンサートには、2度と行かない。拍手…強制のにおいを感じさせないなら、とりあえずは良し。全部、自分で決めたい。観客としては、いつも、どこか、外国人のようでいたい僕がいる。
最後に、AKB劇場公演でのこと。本当は、B3とB4の千秋楽…この2本に関しては、正直、スタンディングオベーションをしたかった。でも、それは、仕方ないこと、納得してる。だけど、それをしなかったこと…実は、今も僕のストレスになっている。なんか、"貸し" がある感じ。
拍手とスタンディングオベーション。僕は、舞台の下と上…ありがたいことに、その両方を体験できたりする立場にいてたりするので、舞台とか…ぜんぜん飽きない。今日も新鮮。明日も現役。
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