極私的デンデケデケデケ

音楽との出会いからバンド活動を辞め、社会人になるまでをつづっております

作曲要素

2005-09-27 23:42:55 | Weblog
実は「売れ線」を意識していた時期はごくわずかで、本当を言えば自由に作っていた。

ちょっとやってみて、社長の言う「売れ線」を作ることが自分はできないことに気付いた。プロとして契約していて、マスを目指さないのは矛盾しているが、自分の曲は「評価してくれる人がいればいい」程度に考えていた。それが、たまたま多くの人になれば、それが私の「売れ線」なんだろうと思った。自分の興味のあるものについて曲を書いていった。

私の曲に まったくないものがある。それは「がんばって生きていこう」とか、「人間っていいよね」とか、「しあわせになろうよ」とか、「人間だもの」(相田みつを)とか、「人間ってあったかい」とか、「生き方上手」(日比原重明)といった、「前向きな姿勢」である。こう書いていても言葉が続かない。つくづくむいていないと感じる。

実は、現在の「売れ線」の曲の多くは、この私にはまったくなかった「前向き姿勢」な曲である。特に、十代の若い購買層は「前向き姿勢」を欲しているのである。何を言っているかわからない、ラップ系の人たちでも意外に「君がいて僕がいる」みたいなことを言っている。それを聴いて、「癒されている」と感じるのが現代人なのである。

では、私の曲を構成している要素とは何か。

それは、当然にして「後ろ向き」な考え方なのだった。
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