北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

泣かない

2023-03-27 16:29:07 | 日記
3日前に車を揺らすような強風。
これは絶対、春一番だと思ったのに今日の天気予報には「雪だるま」のマークが付いていて、それだけでは無く「太陽」と「傘」までが勢揃い。

つまり雪と雨が降って晴れると云うこと。
(そんなことあるかい。せめて雪か雨だけでもしっかり予報せんかい)と思いながら豪雨の中運転していたら雪に変わり、そして午後に晴れた。

天気予報士さん、疑ってゴメンナサイ。

こんなひどい天気の中、車で向かったのは馴染みのクリニック。
まだ薬は少し残っているけれど、今日診察に行かねばならない理由がある。

私の主治医K先生の最終診察日だから。
息子さん二人も立派な後継者に育ったので、引退するのだ。

クリニックを開院する時には、頼まれもしないのに少しだけ準備を手伝った。
尼崎出身の先生の奥様は初恋の女性。
そしてカラオケで得意な曲は「霧の摩周湖」

私の結婚披露宴ではご祝辞を頂き、両親が亡くなったときには弔花を供えてくれた。

昔々、病院のクリスマス会でプレゼント交換をしていた時に、先生の手に残ったのは私が提供したスケスケのパンティだったと聞いた。
そして先生は、とても喜んでいたとも・・・・・(笑)

看護師さんへ「先生の最後の診察に合わせて今日来た」と云ったら「泣かないでよ」と茶化された。
「年取ると涙腺が弱ってくるからね。WBCでも泣いちゃったし・・・・・」と私。

検査結果が出て診察室へ呼ばれるまで、先生に云おうと考えるのは最近の体調のことではなく、色々なお礼の言葉。
きちんと云えるだろうかと思っただけで涙腺が弛む・・・・・ヤバイ。

名前を呼ばれてドアを開けた先には見慣れた白衣姿の先生。
いつになく緊張しているようにも見える。

検査結果を告げられ、薬の増減は無し。
「もっと運動してよ、努力が足りない」と軽く怒られる。
「ここまで通うのは大変でしょうから、近くのクリニックを紹介しましょうか?」と訊かれ
「運転できる間は、こちらにお世話になります。御子息に命を預けます」と云う。

いつもより丁寧に聴診器を当てられ診察終了。

さぁ、云おう。考えていたお礼の言葉を告げようと立ち上がった私を心配そうに見つめる看護師さんがいた。