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八重山地区の教科書騒動は既に決着がついており、あとは8月23日の採択日を持つだけである。
したがって当日記も採択の結果がわかるまで、教科書問題には触れずにおこうと思うのだが、沖縄タイムスと琉球新報の沖縄2紙が、連日大きな紙面を使って「玉津潰し」キャンペーンを続けている。
そして今朝の沖縄タイムスも、社会面トップを四段抜きの大見出しで飾っている。
沖縄戦歪めぬ選定訴え
八重山教科書で
「9・29」7団体 緊急アピール
教員意見の反映要望 沖教祖
八重山採択地区協議会が実施しようとする方式、つまり沖縄タイムスが潰しにかかっている方式は、協議会委員が独裁権力を振りかざし、文科省の検定に不合格の教科書を採択しようとしているのでもなければ、発禁本を教科書に選定しようとしているわけでもない。
文科省の検定をパスした教科書の中から、文科省の指針に従い極めて民主的手法で選択しようとしているだけの話である。
沖縄タイムスは、八重山協議会の採択改革を独善による改悪だとして、県教委まで動員して圧力をかけたが、協議会側に「内政干渉だ」と一蹴された。
そして今度は4年前の「11万人集会」を後押しした複数の左翼団体を担ぎ出して、教科書の内容にまで立ち入るべく悪足掻きしている。
これが本日(16日)の沖縄タイムス記事のあらましである。
不本意ではあるが、当日記もしばらくは沖縄タイムスの悪足掻きに付き合わざるを得ない。 やれやれ。
沖縄タイムスが盛んに読者を誤誘導しようとしている第一の点は、八重山協議会は教科書の採択現場から「現場に最も近く専門知識のある教師」を排除しているかのような印象操作である。 それは上記引用の「教員意見の反映要望 沖教祖」の見出しにも垣間見れる。
だが、八重山協議会は調査員として現場教師30人を委任しており、決して教員の意見を排除しているわけではない。
これは沖縄県内の他の教育事務所管内と同じであり、「教員意見の反映要望 沖教祖」という見出しは読者を騙す沖縄タイムスの姑息な手口である。
現場教師に専門知識があるとは思えないがそれは措いても、八重八重山協議会は決して教科書採択から現場教師を排除しているわけではない。
その点を押さえた上で、次の8月14日付沖縄タイムス記事を見ていただきたい。
順位付けなし・無記名 違い際立つ
2012年度から中学校で使用される教科書は、県内6教育事務所管内で、それぞれ選定される。選定委員(調査員)の構成数や、検定済みの教科書を順位付けする数に違いはあっても、大まかな内容はほぼ同じだ。だが、八重山地区の選定の流れは他との違いが際立っている。
今回、八重山採択地区協議会は、調査員の順位付けを廃止し、どう協議会の委員による無記名投票で選定する方法を取った。
教科書をまず始めに評価する調査員は、各地区の協議会が任命し、現場に最も近く専門知識のある教師が担う。(略)
全国でも”異例”とされる八重山地区の選定方法に、調査員の経験のある県内の教師らは、教科の専門性や住民への説明責任の欠如が出る恐れがあると指摘する。元調査員の教師は・・(略)・・「子供のことを知る現場が、選定に意見をいうのは当然だ」と語る。
元調査員の現職校長は、今回の八重山地区の選定方法について「順番を決めないことに意図を感じる。無記名では説明責任が伴わない。この教科書を選びましたと市民や子どもらにどう説明するか」と疑問を投げかけた。(儀間多美子)(沖縄タイムス 14日)
☆
これは明らかな誤誘導である。
まず「八重山地区の選定の流れは他との違いが際立っている」と書いておきながら、次に続く説明文で一般的採択方として「教科書をまず始めに評価する調査員は、各地区の協議会が任命し、現場に最も近く専門知識のある教師が担う」と書いている。
これでは誰でも八重山地区だけは、調査員としての現場教師を排除しているような錯覚を覚えるではないか。
そして記事では、姑息にも後で問題が起きたときのアリバイのため「県内各教育事務所管内地区の教科書選定方法」と題する表で、八重山地区も調査員として現場教師を30人任命すると明記してある。
だが記事は次のように印象操作を続けている。
「全国でも”異例”とされる八重山地区の選定方法に、調査員の経験のある県内の教師らは、強化の専門性や住民への説明責任の欠如が出る恐れがあると指摘する」と。
そして元調査員の教師に「子供のことを知る現場が、選定に意見をいうのは当然だ」と語らせているが、これでは現場の教師が採択から排除されていると誤誘導される読者がいてもおかしくない。
そして、元調査員の現職校長に、「順番を決めないことに意図を感じる。無記名では説明責任が伴わない。この教科書を選びましたと市民や子どもらにどう説明するか」と言わしめているが、調査員の教師のほとんどが組合員の左翼教師であり、彼らの順位付けを鵜呑みにして、従来の協議会委員が採択していたという重要な事実は伏せられている。
沖縄タイムスの実に姑息な印象操作である。
沖縄タイムスが「違い際立つ」と騒ぎ立てる八重山協議会の改革と従来方式との相違点は、採択現場から教師を排除した事ではなく、彼らが調査員として順位付けせずに推薦した複数の教科書を、協議会委員が責任を持って無記名投票で決めるという極めて民主的な手法なのである。
「全体主義」と皮肉を言われる沖縄で、記名投票をしたらどのようなことが起きるか。
読者のヒロシさんの的を射たコメントを紹介したい。
<今まで記名投票だったからペンギン市長やタイムスの意向に背けなかったわけですね。
名前がわかれば玉津会長のようにねちねちと攻撃されるわけですね。>
「全体主義の島」で沖縄2紙と異なる意見が公表されたら、集団自決論争における上原正稔さんや星雅彦さんのように村八分にあってしまう。
ましてやペンギン市長の残党がウヨウヨしている八重山地区で、「記名投票」などしたら石垣に住めなくなることだってありうる。
まさに恐怖の記名投票である。
民主的手法で教育改革を断行しようとしている玉津協議会長も、沖縄タイムスの「玉津潰しキャンペーン」の悪意に満ちた「見出し」で表現すると、
次のような独裁者に表現されてしまう。
保守系の中山市長の当選以来、「尖閣を隠れみのに八重山に触手をのばす」戦争を賛美する保守系団体の手先になった玉津協議会長は、「協議会権限の強化を着々」と進め「現場尊重を崩し」、「教育の私物化」を目論む独裁者・・・そう、沖縄タイムスは、こんなイメージ像を作り上げたいのだろう。
では、沖縄タイムスが必死で潰しに掛かっている「独裁者」玉津博克協議会長とは、一体どんな人物が。
筆者は玉津会長に直接の面識はないが、新聞等から知りうる彼の発言から判断して沖縄紙や左翼団体の脅しに屈することない気骨ある信念のある人物と判断した。
石垣市在住で玉津会長を知る知人から、玉津会長の人物像について筆者の考えを裏付けるメールをいただいたので、それを紹介する。
<今回の八重山地区教科書採択協議会に於いて、今年度の事務局を担当している石垣市教育委員会の玉津博克教育長は、昨年、市長となった中山義隆石垣市長が三顧の礼でもって、県立八重山高校の校長の職を途中退職させてまで、石垣市教育長に迎え入れた方です。
玉津博克教育長は、県立八重山高校の校長になる前は、県立伊良部高校の校長でしたが、その職に就く前は、沖縄県の職員として、首里城の発掘・復元、沖縄県平和資料記念館の主査、沖縄県教育委員会で、高校の歴史教育の副読本「高校生のための沖縄の歴史(沖縄県教育委員会高等学校教育課)」の編纂を務めるなど、沖縄県の歴史研究の第一人者です。
先日、玉津教育長と話をしましたが、玉津教育長が編纂に関わった、「高校生のための沖縄の歴史」でも、集団自決の軍命については、左派系の編纂者でさえ軍命の記述を削除するようにしましたが、その後の集団自決記述問題が大きくなった時期には、革新系の政治家や左派系の学者は、この「高校生のための沖縄の歴史」という副読本の存在を無視するようになったそうです。
玉津教育長は、自身が沖縄の歴史研究の第一線の場で研究を行ってきたこと、そして教育者としての信念のもとに、今回の教科書採択改革、ひいては沖縄の教育の根本の改革を行おうとしています。>
沖縄タイムスは現場の教師の専門性を強調しているが、玉津会長こそ現場を知る校長経験者で、しかも高校生の歴史副読本「高校生のための沖縄の歴史」を編纂した歴史の専門家であるが、彼の教員としてのキャリア、歴史専門家としての実績に触れる新聞は皆無である。
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