<池野山・八坂神社 いけのやまやさかじんじゃ>
宇津木・矢倉神社から南に下ってすぐのところに、
古座川町の池野山という集落があります。
その昔「矢倉明神森」と呼ばれていた、
この地区の氏神である八坂神社も、
もともとは樹木をご神体とした、
自然崇拝の場所だったのでしょう。
社殿の背後の鎮守の森は、貴重なシダ類が自生し、
古座川町の天然記念物に指定されているそうです。
山の斜面に建てられた小さなご本殿の中には、
神社のご神体だと思われる、しめ縄がかけられた
岩か木の切り株のようなものが置かれていました。
ご祭神にスサノオの名が充てられていることや、
獅子舞が伝承されていることなどから察するに、
この神社のある一帯は、他所よりも早く、
「最新の文化」に染まっていたのかもしれません。