たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

繁栄の面影

2017-04-19 10:28:44 |  無社殿神社2

<真砂・宝山神社 *まなごほうざんじんじゃ> 

 

峯の山の麓から、371号をさらに北上し、

前回訪れた洞尾という地区を通り過ぎて、

10分ほど車を走らせた先に、

「真砂」という集落が見えてまいります。

七川ダム湖の手前にあるこの小さな里は、

昭和初期には、約150軒の民家が軒を連ねる

古座川上流随一の集落で、銀行や小学校、

床屋や映画館などもあったということです。

 

その当時は、「真砂舟(まなごぶね)」

と呼ばれる全長約8m、幅1.2mほどの川舟が、

帆を揚げ船団を組んで古座川を往来するなど、

流域でも指折りの物流拠点だったそうですが、

今では川筋に10軒ほどのお宅が残るのみで、

村の中心部だった場所はすでに廃村となり、

主のいなくなったいくつかの廃墟が、

賑やかだった頃の名残を伝えていました。