<多賀宮 たかのみや>
先日、伊勢神宮の大宮司である
鷹司尚武(たかつかさなおたけ)氏の
インタビュー記事を読みました。
興味深い内容ばかりのお話の中でも、
特に印象に残ったのは、
神宮祭祀がいかにハードな儀式かということです。
神宮の重要なお祭りのほとんどは深夜に行われ、
その間ご奉仕する神職たちは、
御殿前の砂利の上に長時間座り続けます。
炎天下の夏も極寒の冬も、
ひたすら薄いゴザの上で正座をしたまま、
八度拝という独特な所作を繰り返すのです。
前任者である北白川元大宮司が引退されたのも、
70歳を過ぎて足腰の具合が悪くなり、
祭祀を続けることによる肉体的負担が、
身体に堪えるようになったからなのだとか。
同じような理由で、一昨々年の式年遷宮では、
黒田清子さまが臨時祭主の役目を努められました。