たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

東征の仕上げ

2016-08-10 10:16:20 | 名草戸畔・神武東征

<八咫烏神社 やたがらすじんじゃ>

 

神武東征の物語をたどってみて感じたのは、

神武天皇が紀伊半島にたどり着く遥か前に、

この一大事業を成功させるための布石が、

着々と置かれていたという事実です。

 

実際には、予想していなかった事態や、

予定変更を強いられる場面もあったはずですが、

たまたま日本に流れ着いた部族が、

勢いに任せて原住民を攻めたり、

国を奪うために争いを仕掛けたり

したわけではなかったのですね。

 

神武天皇が紀伊半島を巡る行程というのは、

あくまでも東征の「仕上げ」です。

饒速日命、高倉下、珍彦などをはじめとする、

先住の渡来人や海人族の一派が、

何年もかけて地元の民と交流し、

「あとはその時が来るのを待つだけ」

という状況を作り出していたのでしょう。