<平泉寺白山神社 へいせんじはくさんじんじゃ>
この時期の白山周辺には、
まだ雪が融けていない場所も多いため、
ひとたび山道に入ると、麓の春うららかな景色が一変し、
人を寄せつけないような厳しい冬山の名残が見られます。
その名が示す通り、ほぼ一年中頂に雪をたたえる白山は、
1300年前までは「神の山」として畏れられ、
人が近づける場所ではなかったそう。
そんな白山にはじめて登拝(とはい)したのが、
泰澄大師(たいちょうだいし)です。
「白山に来たれ」とのお告げを受けた泰澄大師は、
弟子とともに白山山頂を目指し、
そこで十一面観世音を感得しました。
その後、山頂での千日修行などを経て、
白山信仰の布教に力を注ぐことになります。