部屋に飾る草花を取りに出ました。
秋の涼風に露草が揺れておりましたので、今日はこれを頂きました。
でも、どうしても傾いちゃう。ちゃんと立ってくれません。
以前知人が日記にトキワツユクサをアップされ、昔はなかったよねという私の質問に、
丁寧に答えてくださったことがあります。
それによるとトキワツユクサは昭和の初期に日本に入ってきて、広まったらしいですね。
トキワツユクサは私も何度かアップしているので、今日はは本家のツユクサです。
三つの花弁のうち二つは、青い大きな花弁ですが、もう一つは白で小さい。
オシベも黄色の小さなオシベ(これは花粉を出さないのだそうです、飾りですね)と二つの長いオシベ、それに先が曲がったようになっているオシベがあります。
岬でも、家の下に行くとトキワツユクサが多いけど、こちらは花の時期が狭いのか、すぐに見えなくなってしまう。家の周りはツユクサが多い。でもこちらも本来図鑑などでは花の時期が6月から9月となっているのだけど、夏の早い時期には少なくて、今が全盛のようです。
この花もかわいいと思うけど、一輪刺すとしたら白花のツユクサのほうがいいかもしれない。そちらはシマツユクサ(島露草)というツユクサの仲間です。
露草の別名はボウシバナ(帽子花) 着物が好きな人が知人には多いけど、友禅の下絵などに使う染料はオオボウシバナからとったことは案外知られていないのではないかな? これは露草の染料が水に解けて残らないからなのです。
この花色がつきやすいことから昔はツキクサ(着き草)とも呼ばれていたようです。ただ、大和詩をなさる方には、万葉などには月草と書かれていることをご存知だと思います。万葉の時代には染料として使われていました。
月草に衣ぞ染むる君がため、斑の衣、摺らむと思ひて
(月草尓 衣曽染流 君之為 綵色衣 将摺跡念而)
作者不詳
あなたに見せようと月草で私の衣をまだらに染めてみました
でも下絵に使うほど、消えやすいのです。そのことと、一日花ですぐに枯れてしまうということで、かわいそうに移り気の代名詞にされてしまいました。
月草のうつろひやすく思へかも、我が思ふ人の言も告げ来ぬ
(月草之 徙安久 念可母 我念人之 事毛告不来)
坂上大嬢
私が想っているあの人がなんにも言って来ないのは露草のように心変わりしたからなのでしょうか
身近な花なので、このほかにも蛍草とか青花、鴨跖草(オウセキソウ、、、乾燥させたもの、下痢止めに使いました)などいろんな名前を持っています。
秋の季語の花です。
ツユクサ科ツユクサ属。
不思議なのは、お茶花などでもよく使うヤブミョウガも同じツユクサ科なのですね。ミョウガとは名前がついていますけど、ミョウガとは別な植物。
でもツユクサともずいぶんと違う形なので、「私も仲間よ」といわれるとびっくりしますよね。
下はヤブミョウガです。家を出たところに咲いていました。追加しておきます。