福田達夫は何者か<本澤二郎の「日本の風景」(4520)

<祖父は文鮮明と抱擁、崇めていたのだから「問題ない」と本心明かす>

自民党福田達夫総務会長29日の記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と同党所属議員との関係が取り沙汰されていることについて「正直に言う。何が問題か、僕はよく分からない」と述べた。 (共同)

「こやつ何者か」と多くの国民は思ったに違いない。

 安倍銃殺事件の核心は、統一教会・勝共連合とその関連団体の反社会的カルト教団である。霊感商法という詐欺商法などでの莫大な金集めは、80年代に大問題になっていた。調べればすぐわかることだ。婚姻は両性の合意が前提だが、その点で文鮮明の合同結婚は、人格の否定であろう。

 安倍銃殺は否定されるものの、国民は犯人家庭から、1億円もの巨費を奪い取った統一教会の反社会的集金方法に怒りを抱いている。まさにやくざの血も涙もないような反社会的カルト教団である。

 

 記者会見で達夫は「何が問題か。正直僕はよくわからない」!これが自民党総務会長の統一教会認識なのだ。どっぷりつかってしまっている証拠に違いない。自民党断末魔の末期的症状かもしれない。

 

<三世議員は祖父の遺伝子=麻生太郎・河野太郎・安倍晋三など>

 祖父の遺伝子がまとわりついている三世議員の政治家資質は、とくに目立ってよくない。吉田茂は戦後復興に貢献した実績の持ち主で知られるが、他方で人を食ったような横柄な態度が、孫の麻生太郎に遺伝した。

 岸信介の遺伝子を100%以上兼備した安倍晋三は、自己中心的で、そのためには国の行事にも便乗して、身内や仲間を招いて優遇した。桜事件や加計孝太郎事件がその典型である。

 御用ジャーナリストの強姦事件に対しては、警視庁高輪署の逮捕状を現在の中村格に指示してチャラにした。日本の法曹界・最高裁が激しく怒り出す場面だが、野党も言論界も蓋をかけてしまった。

 安倍の実績に見るべきものはない。犯罪疑惑が山のようにそびえているだけだ。彼が首相官邸と議会の権威を失墜させたことを、すべての国民は知っている。新聞を読まない、テレビも見ない日本人も知っている。

 安倍内閣は、麻生太郎と提携して、党内の言論を封じ込めてきた最悪の政権だった。安倍国葬を主権者は認めるわけがない。

 河野太郎の祖父・河野一郎も、鳩山一郎や岸らと暴れまくったことで知られる。父親の洋平は、まともな政治家だったが、今の三世は右翼的で洋平の信条は全くない。

 なぜか三世は祖父の遺伝子がいっぱい詰まっている。福田達夫も同じなのだ。一時は安倍離れをして、岸田文雄の目を狂わせて、資格もないのに自民党3役にのし上がったが、目下のカルト教団に乗っ取られてしまっていることに危機感もない。「何が問題か」で治めようとしている。ひどい福田三世であろうか。ともかく清和会にはろくな人物が一人もいない。日本沈没もむべなるかな。

 

<子供の教育に失敗した福田康夫の衝撃!>

 偉そうなことをいう資格はないが、福田康夫は息子・達夫の教育に失敗した。幼くしてアジア蔑視の福沢諭吉の慶応のエスカレーターに乗せてしまった。慶応ボーイは、皮肉を込めたもので「坊ちゃん大学」である。

 父親の福田康夫は、おそらく一番真っ当な清和会メンバーだったろう。理由は、福沢がテコ入れした靖国神社を否定した。戦死者を非宗教的な施設で弔おうと汗をかいた。しかし、靖国派の小泉や安倍の反対で実現できなかった。もう諦めたのか。信念を貫けといいたい。日本が国際社会で胸を張れるための、これは大事な一里塚である。

 

 康夫は官房長官時代、自民党の外交の重鎮で知られた宮澤喜一に師事した。福田赳夫も派閥は違うものの、宮澤の能力を買って特別視していた。宮澤と福田家の関係は、知る人ぞ知るである。岸田と宮澤家は親類である。今の岸田は、宮澤の宏池会の伝統を捨ててしまって安倍化してしまって哀れだ。

 

 康夫は政治の道に進む考えはなかった。それゆえ息子を、安易な教育のレールに乗せたのだろう。福沢の大学から、親の力で米国留学、帰国して三菱商事だ。戦前の侵略戦争を推進した財閥だ。富国強兵の精神を学んだものか。目下の自民党危機さえも理解できない、お粗末すぎる三世である。康夫の衝撃が目に浮かぶ。

 康夫は宮澤といういい先輩を得たが、倅の達夫にはいない。次期清和会の代表?とんでもないだろう。第二の安倍か?

2022年7月30日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

(追記)5,6年ぶりか、昨日市営プールに飛び込んだ。水遊びを楽しんだ程度だが、それでも体の皮膚が少しは絞まったかもしれない。月に数回プールで泳ぐべきだろう。コロナどこ吹く風か?