
地元の公民館では明日開催される「敬老お楽しみ会」に向けて、多くの人が忙しく働い
ています。運営担当は地域代表の実行委員会メンバーです。公民館の職員もサポート
しています。
利用者:おっ、明日の準備ですね。お疲れ様!今年も参加申し込みをしましたよ。
今年で何回目の開催なの?
職員 :お陰さまで、9回目です。今年も実行委員会の皆さんのご尽力で開催することが
できます。
私たち職員は例年通り、皆さまをお迎えする飾りつけを担当しています。
利用者:そういえば毎年、玄関先がきれいに飾りつけられていますが、職員の方が担当
していたのですか。
職員 :そうなんです。ここの玄関は吹き抜けになっているお蔭で、とても明るいでしょ。
ですから飾りつけをすると、とても見栄えがいいので、やりがいがあるんです
よ。
利用者:私の記憶では、年ごとにテーマを決めて飾りつけをしていたように思うのです
が。
職員 :そこまで気付いてくれる人がいるとは思いませんでしたよ。とても嬉しいです。
昨年は「海」でした。今年はやはり「世界文化遺産登録の富士山」ですよね。
そこで「山」をテーマに選びました。
利用者:どんな飾り付けになるの?
職員 :富士山の周りに「ようこそ敬老お楽しみ会へ」という横断幕を持った七福神を配
置して、2階の廊下部分から折り紙で作った鶴や亀を垂らす予定です。
ご期待に添えるかどうか、あまり自信がありませんが・・・
利用者:分かりました。明日は皆さんの労作をゆっくり鑑賞させていただきますよ。
今年は落語家さんや弾き語りの人を呼んでいますが、ゲスト探しは大変でしょ
うね。
職員 :まぁ、人脈以外に方法はありませんね。多くの実行委員さんの中には必ずゲス
トを紹介してくれる人がいらっしゃるので、今年もその線で行きました。
利用者:そうなんですか。私はプログラムに載っていた「子供たちとの会食」が楽しみで
す。小学生の孫が遠くに住んでいるので、同じ年代の子どもたちと話す機会が
あることはとても嬉しいです。
職員 :ありがとうございます。小学生の合唱を楽しんだあと、その子供達と一緒に地域
のお爺さん、お婆さんが歓談しながら食事をする。これこそが、この公民館で
の「敬老お楽しみ会」で一番やりたいことなのです。そこに、一人でも多くの
高齢者の皆さまが参加して喜んでくだされば、私たちは最高に嬉しいのですよ。
利用者:お忙しい中、手を止めさせて申し訳ありませんでした。では明日、伺いますね。
職員 :お声をかけていただき、ありがとうございました。明日、お待ちしています。
さてと、そろそろ玄関の飾り付けを仕上げようかな。大きなウェルカムボードは
落とさないように気を付けなきゃならないし、折り鶴が絡まったりしないように
慎重に運ばなきゃ。
実行委員:ちょっと、メイン会場に来てくださ~い!
何やら奥からお呼びがかかりました。落語家さんの高座をどこに設置するかについて意
見が分かれているようです。一所懸命になればなるほど、議論が沸騰するのは恒例の
ことです。開催日を目前にして、実行委員の皆さんも一段と力が入っている様子。
「敬老お楽しみ会」の準備は今が佳境といったところです。