ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

茨城味自慢:「鉾田(ほこた)メロン」をご賞味あれ!

2021-04-19 08:21:09 | 日記

メロンの産地といえばどこ?以前の私なら真っ先に北海道を思い浮かべました。しかし、

今は私の住む茨城県がメロンの生産量日本一!種類も豊富です!春から初夏にかけては、

アンデスメロン、クインシーメロン、イバラキングを中心に、オトメメロン、タカミメロン

などが、夏から秋にかけてはアールスメロンなどが栽培され、約半年にわたって美味しい

メロンが楽しめます。

 

<鉾田市が生産量日本一>

現在の茨城県は国内生産量の1/4のトップシェアを持つメロンの生産地。その中でも鹿島

灘に沿って位置する鉾田市は県内生産量の約65%を誇っています。

実は茨城県のメロン生産の歴史は浅いのです。50年前に北海道のJA職員が茨城県に来ました。

北海道では大正時代から夕張メロンが作られるなど、歴史は既にありました。その北海道

JA職員が茨城県の水はけの良い土地・温度差をみて、「メロン栽培に向いてる!」とおスス

メし、茨城県でメロン栽培が始まったのだそうです。作ったところ、それが大ヒット。

今では全国一位の生産量になったという次第です。

中心となる鉾田市でメロン栽培が始まったのは昭和38年ごろ。プリンスメロンの試作から

メロン栽培の歴史は始まりました。数人の農家が試作し、すぐに多くの農家が後に続き、

この甘い果実に希望を託しました。竹で作ったアーチをシートで覆った「トンネル」が、

広大な麦畑の中にどんどん増えていき、プリンスメロンは市場で爆発的な人気を集めました。


<メロンの収穫>
昭和40年代中ごろからはハウス栽培が導入され、1カ月あまり早く収穫できるようになり

ました。これと従来のトンネル栽培を組み合わせて出荷時期を延ばし、産地としての競争

力を高めました。昭和51年になるとアンデスメロンが試作され、東京の市場で大好評を得

ます。これは果実の表面に網目模様がある「ネット系」メロンで、高級感が消費者に受け

、栽培面積は一気に拡大、昭和56年にはメロン産出額全国トップの座に就き、それ以降1位

を独占する状況が続いています。

ひと株にメロンの実はいくつもつきますが、ひとつを充実させるため、そのひとつを残し

てすべて摘果し、大事に育てられるメロン。単純においしいからだけではなく、大事に育

てられたメロンの姿を想像すると、扱いもついついVIP待遇になってしまいます。

 

<偶然のきっかけから始まったメロン栽培>

いくら自然条件という神様のプレゼントがあっても、北海道のJA職員の方が教えてくださ

らなかったら、またそれを聞いてメロン栽培に着手しなかったら、いつまでも茨城県はメ

ロン生産量日本一にはなれない・・・どころかメロンの栽培すらしなかったのでしようね。

 

<完熟メロンの食べ頃の見分け方と保存方法>

 「表皮が黄色みをおび」、「メロンのお尻が軟らかく」、「ツルが枯れてくる」これらが

確認できて甘い香りがして来たらほぼ完熟に近いと思っていいでしょう。メロンは収穫して

からも追熟していて果肉が軟らかくなり美味しさのピークになった時が完熟で食べ頃になり

ます。メロンは冷蔵庫の中では追熟が進まないため、食べ頃になるまで常温で保存してくだ

さい。またメロンの糖度は中心に近いほど高い傾向があり、つる部分を上にして縦に切ると

平等に分けることができます。

 

<完熟メロンを美味しく食べる前に> 

食べ頃になったら食べる3~5時間前にメロンをまるごと冷蔵庫で冷やしてから、適当な大

きさに切ってお召し上がり下さい。また、お酒好きの方はブランデーを少しかけたり生ハム

をあわせて贅沢に、お子さまにはバニラアイスをあわせても美味しくいただけます。

※メロンを切ってから冷やす場合は、必ずラップで包んでから冷蔵庫で冷やして下さい。

 

茨城にお越しの際のお土産には、ぜひ鉾田のメロンを買って帰ってくださいね!

メロンは4月から出回っていますので、お店にはもう並んでいますよ!

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茨城味自慢:水戸納豆をご賞味あれ!

2021-04-05 08:08:33 | 日記

今や国民的健康食品となった「納豆」。その生産量日本一が茨城県です。特に有名なのは

水戸市で、ここで作られる納豆は「水戸納豆」と呼ばれています。健康志向の高まりで全

国的に消費は今も伸びています。そんな中、2月に発表された総務省の家計調査で、県庁所

在地の中で世帯当たりの「納豆購入額」が水戸市は二位から一気に五位へ転落したことが

分かりました。一位は昨年に続く福島市、二位は山形市、三位は盛岡市、四位は仙台市と

上位は全て東北の都市でした。調査では水戸市の納豆の生産量は一位をキープ、そして消

費量は三位でした。なぜ購入額だけが一気に五位に転落したのでしょうか。「納豆といえ

ば水戸」だったはずなのです。水戸市民の中に納豆離れでも起きたのでしょうか。

 

<「納豆といえば水戸」の背景>


茨城県の県北から県央地域かけては、那珂川という大きな川が流れています。 その昔、治

水技術が未発達だったころは、秋の台風シーズンになると那珂川の氾濫による水害が頻発

していました。そのため水戸藩は、台風が来る前に収穫できる早生(わせ)大豆づくりを

奨励してきました。しかし、早生大豆は、台風の後に収穫する大豆に比べて粒が小さく、

豆腐や味噌などの加工には向きませんでした。そこで、小さい大豆でもおいしく食べられ

る加工品として注目されたのが、納豆だったのです。県内では一般的だった小粒の納豆は

明治時代に常磐線が開通し、水戸駅のホームでわら納豆が販売され始めると、小粒な納豆

はごはんに絡みやすく、「豆がちっちゃくて、うまい!」と評判となり、お土産としても

広まって、その名が全国に知られるようになりました。

 

<納豆の作り方>

まず大豆を蒸します。そしてその大豆に、ネバネバの元になる「納豆菌」を付けます。こ

の状態で、40度ほどの温室で、半日から一日、置いておきます。すると、大豆が発酵し、

納豆が出来上がります。

納豆がこれほど普及するようになったのは、盛岡高等農林学校(後の岩手大学農学部)

の村松舜祐教授と成瀬金太郎氏のおかげだそうです。村松教授は、発酵段階で品質にば

らつきがあった納豆菌の菌種の中から、うま味成分であるアミノ酸を生み出す納豆菌を

取り出すことに成功しました。そして、成瀬氏は、その納豆菌の純粋培養に成功し、2人

は国内における納豆の工業的製造の先駆者となりました。

 

<納豆購入額が五位に転落した背景>

東北で納豆が多く食べられるのは、なぜなのでしょうか。また、水戸市はなぜ“苦戦”し

ているのでしょうか。報道や県のHP他から浮かんできた要因を記します。

 

(1)東北では多様な食べ方が広まって、納豆消費を押し上げている。

   アンケートでは水戸市民の納豆の食べ方は7割の方が「白飯にかけて食べる」とい

   う食べ方です。ところが、ライバルの福島市、盛岡市では、「納豆汁」「納豆ラ

   ーメン」「納豆チャーハン」「納豆オムレツ」「納豆巻き」などを提供するお店

   がありますし、家庭で調理する人も多いそうです。例えば、福島ではカレーに入

   れたり、みそ汁に入れたりして食べていますし、ひき肉とともに炒めて食べるこ

   ともあります。こうした多様な納豆食文化が購入金額を押し上げているようです。

   一方、水戸では「納豆はご飯にかけて食べるもの」という保守的なこだわりが強く、

   購入額の5位への転落はやむなしなのかもしれません。

(2)核家族化の程度の違いが大きい。

   水戸は福島、盛岡に比べ、核家族化が進んでいるためだと思われます。総務省の家

   計調査は世帯の購入金額で計算しているため、世帯人数が多いほど金額が高くなる

   傾向にあります。納豆は安価なものが多いため、世帯人数が多い家庭ほど多く食べ

   られる傾向にあります。1日2回食べる家庭も珍しくないのです。

(3)コロナ禍で土産用の売り上げが減った

   水戸納豆は贈答用の高級品も多く、お土産品や贈り物にと手にする人も多い。しかし、

   コロナ禍で旅行や帰省を自粛する人が多かった。このために、土産用の売り上げが減

   ったことも影響したかもしれない。

(4)水戸はコンテストで盛り返しを図る

      「納豆消費金額全国1位」の奪還は、水戸納豆のブランド価値を高めることになると散

   り組んでいます。水戸市は7月10日(納豆の日)の水戸駅での無料配布イベントや

   「納豆食べ方コンテスト」で幅広い調理法を知ってもらう企画を始めています。これ

   まで「納豆スイーツ」などが紹介されたが、新しいレシピが食卓に定着するのは難し

   いようです。それでも、水戸近辺では、納豆と切り干し大根を合わせて、しょうゆな

   どで漬け込んだ「そぼろ納豆」が定着してきたそうです。市民にもっと多様な食べ方

   を知ってもらうことが購入額向上のカギと考えているようです。

 

実際のところ、上位5都市には金額の大差はありません。水戸は福島や盛岡に比べて世帯

人数が少ない家庭が増えた関係で5位になったとみるべきでしょう。総務省の家計調査は

世帯の購入金額で計算しているため、世帯人数が多いほど金額が高くなり、こういった

結果になったのかもしれません。五位にはなりましたが、世帯ごとの消費量は増えてい

ます。決して水戸市民の納豆離れが起きたわけではないのでほっとしました。

 

<納豆の持つ発酵パワーとは?>

原料の大豆についての納豆連の解説です。 大豆イソフラボンは通常は糖が結合した構

造をしていますが、大豆を発酵させるとイソフラボンの分子の表面についている糖の

鎖が切れて、糖がはずれた構造になります。それを大豆イソフラボンアグリコンとい

います。大豆イソフラボンアグリコンは、分子構造がヒトのエストロゲン(女性ホル

モン)に似ているため、エストロゲンに似た作用を生じることが知られています。乳

がんや、骨粗しょう症の予防、更年期障害様症状の改善に期待されています。イソフ

ラボンアグリコン1日の摂取量の目安は70~75mgです。納豆の場合は1日1パック

(60g)ほど食べればよいことになります。

参考文献(厚生労働省 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aより

だから、毎日食べ続けることで身体に良い影響を与えることが期待されますよ!

 

納豆が多くの人に食べられるようになったのは、江戸時代と言われています。当時は主に

納豆売りが、「なっと、なっと、なっと~♪」というメロディとともに、早朝から納豆を

売り歩いていました。昔から日本人に好まれてきた「朝食納豆」。栄養たっぷりの納豆は、

一日の始まりに必要なエネルギー源です。是非水戸納豆をご賞味あれ!

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