ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

南信州の「ローズガーデン」にて

2014-06-30 08:13:40 | 日記




長野県南佐久郡佐久穂町の八千穂高原で「白樺とレンゲツツジ」の競演を楽しんだ後、
南信州の伊那市高遠町にある「しんわの丘ローズガーデン」を訪れました。
ここは平成19年に開園した比較的、新しいバラ園です。眼下に高遠の町並み、遠くには
中央アルプスを眺めることができる小高い丘の上にあります。

夫:ここに来るまでにタヌキ・シカ・キツネに遭遇し、白樺とレンゲツツジや、ベニバナイチ
   ヤクソウの写真をたくさん撮ったけど、ここも素敵な所だから、かなりのシャッター
   音が響くんだろうな。デジカメで本当に良かったよ。

妻:確かにデジカメだから、ついついたくさん写してしまうのよね。ところで、私にとって
   はここが、今シーズン3ヶ所目のバラ園なの。東京・千葉に続いて信州のバラを見
   られ るとは思わなかったな。ここがベストワンのような気がする。

夫:理由は?

妻:何といってもロケーションが最高だわ。それに、咲き終わった花がほとんど無いで
   しょ。タイミングが良かったみたいね。今がほぼ見頃のようだわ。

夫:このバラ園には172種、2,160本が植えられているらしいよ。周囲の景色のお蔭で
   バラが引き立って見えるね。バラ園としては上位ランクに入ると言えるんじゃない
   かな。

妻:さてと、どのバラから写そうかな?

夫:すぐそばにある花の丘公園では4月下旬から5月上旬に桜が見頃になるらしいね。
   高遠城址のコヒガンザクラは超有名だけど、ここはあそこよりも標高が高いから、
   城址公園の桜が終わった後でも、まだまだ桜の花を楽しめるそうだよ。種類が多
   いのが自慢なんだって。今度、桜の季節に来てみようよ。

妻:いいわね。それにしても、バラって次々に新品種が作り出されるから、命名するの
   も大変だと思うわ。
   バラの品種改良には人を夢中にさせる何かが潜んでいるのね、きっと。

夫:品種改良には、花の形・香り・色とか、病害虫に強いモノを創り出すなどの目的があ
   るようだけど、以前、サントリーが不可能だと言われていた青いバラを作った時には
   話題になったね。今ではアロマセラピーなど、バラの活用範囲が広がっているか
   ら、品種改良の目的も多岐に渡っているんだろうな。

妻:バラの活用については私も知っているわ。岐阜県の温泉で「バラ風呂」に入ったこと
   があるの。あれはゴージャスで、とても気分が良かったな。

夫:バラの活用は「アロマセラピー(芳香療法)」以外にも「美肌効果」「ローズヒップティ
   ー」「化粧水」「入浴剤」「ブリザーブドフラワー」そして「バラジャム」などが知られて
   いるね。バラってすごいんだよ!

妻:でも、それぞれの目的に合わせたバラを品種改良で作り出すわけではないんでしょ
   う。ここはバラ園よ。能書きはいいから、バラの美しさを堪能しましょうよ。

夫:確かにその通りだ。余計なことをゴチャゴチャと言いすぎたかな?

妻:品種改良とか活用法などという難しいことは抜きにして、私は素直にバラの美しさと
   香りを楽しむことにするわ。たくさん写しちゃうと、あとでアルバムを編集する時に苦
   労することになるけど、まぁ、それもまた楽しみのひとつだから。

夫:その通りだ。私はビデオで、この美しいバラ園を記録することにしよう。旅を終えて
   も、編集の楽しみがあるし、出来上がったものを見ながら、「ああだ、こうだ」と会話
   をするのもいいもんだよね。グリコじゃないけど、一粒で二度オイシイ・・・

妻:私たちは二度・三度でしょ。

夫:確かにそうだね。

今朝方まで雨が降っていたようで、バラの花びらには水滴が残っていました。曇りがち
だったので、中央アルプスをはっきりと見ることができませんでしたが、これだけ美しく
咲いているバラを鑑賞し、優雅な香りに包まれながら爽やかな空気を吸ったのだから、
これ以上の贅沢は決して申しません。
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ヘッドライトに照らされた動物たち

2014-06-23 08:32:37 | 日記





夫:八千穂レイクまではあと少しだ。まだ、夜中の3時過ぎだけど、6月は日の出が

   早いから、すぐに明るくなるよ。

妻:日本一美しいと言われる白樺林とレンゲツツジの競演を楽しみにしてね。4年前

   に来た時は本当にうっとりしたわ。だってあんなにたくさんの白樺が群生してい

   るのを見たのは初めてだったから。それだけじゃなくて、オレンジ色のレンゲツツ

   ジが真っ盛りで、「どちらが主役かしら?」って、しばらく考え込みながら写真を

   撮ったのよ。あなたもきっと感激するはずよ。だけど、クネクネ道が続いているか

   ら、気を抜かないで運転しなくちゃならないわね。アラッ!タヌキが車の前を横切

   ったわ。ポン吉かしら?

夫:エッ、ほんと?僕には見えなかったよ。ポン吉がいたということは、ウサギのミミや、

   キツネのコン太にも会えるかもしれないな。僕が周りを注意して見ているから、君は

   運転に専念してね。


一方、動物村の仲良し3人組は冬を無事に乗り切り、精神的にも肉体的にもたくましくな

っていました。行動範囲は大きく広がり、動物村の外へ出かけることも珍しくありません。


ポン吉:ワーッ!驚いた。僕の通り道に突然現れるなんて、失礼なやつだな。危ないじゃ

      ないか。それにしても、今の光は眩しかったな~。こんなに暗いのに、どうして

      長老は僕たちを呼び出したんだろう?ともかく急いでいくぞ!


夫婦の車のヘッドライトが次に照らし出したのはシカです。夫婦は車中で大騒ぎ。


妻:タヌキやシカがヘッドライトの前に出現するなんて、一体どういうこと?動物たちは夜

   中に動き回っているのね。お邪魔しちゃって、申し訳ないわ。

夫:僕たちは、しょっちゅう夜間走行をするけど、1本の山道で、こんなにいろんな動物た

   ちに遭遇するのは初めてだね。

妻:さっき、1頭のシカを見たあと、すぐにもう1頭がいたでしょ。あれは夫婦ね、きっと。

   少し走ったら、もう1頭とさらに2頭が一緒にいたわね。群れで行動しているのかし

   ら?しばらく立ち止まって、こちらを見ているシカもいたわよ。車を停めて写真を撮

   ろうとしたら、林の中に逃げ込んじゃったけど。

夫:残念だったね。

妻:私が助手席にいたなら絶対に写していたのに、ア~、悔しい。

夫:まさか、こんなに何回も車の前に動物が出てくるとは思わなかったからね。心の準

   備をしていなかったんだ。動物たちを目撃したことで我慢してよ。


八千穂レイクで日の出を見て、周辺の白樺林とレンゲツツジのコラボレーションを堪能し

た夫婦は午前8時前には、もう次の目的地に向かって車を走らせていました。今度は夫

が運転です。山道を下っていると、草むらから犬のような動物が出てきました。


妻:アッ、何か出てきた。今度は何かな?写さなくっちゃ!バシャッ、バシャッ。

   あ~、どんどん向こうへ行っちゃった。遠かったけど、なんとか写せたみたいよ。

   動いているからブレたけどね。シッポがずいぶん太かったわ。キツネじゃないか

   しら?もしかしたら、コン太?それなら、残りはウサギのミミだけね。

夫:さすがにそこまで上手くはいかないだろうね。ミミの代わりにシカたちに会えたこ

   とで良しとしようよ。今回は超ラッキーなドライブだな。

妻:タヌキとシカを撮影できていたら、最高なんだけどな~。


ところで動物村では、いつものメンバーが続々と集合場所にやって来ています。

みんな、興奮気味です。仲良し3人組の友達で、走るのが得意なシカのカーシ君も

います。


ポン吉:強い光に照らされちゃったよ。道を渡ろうとしたら急に近づいてきたモノがい

      たから、僕は全速力で駆け抜けたけど、光が体に着いちゃったような気が

      するな。

ミミ :私はポン吉さんの後ろにいて急に光が近づくのを見たから、道を渡るのをやめ

     て、とっさに身を隠したわ。

カーシ:僕は近づいてくる光の正体が知りたかったので、佇んで見ていたんだ。だけど、

      すごく眩しかったし、人間が現れたから大急ぎで林の中に逃げ込んだよ。

コン太:僕は寝過ごして、遅刻しちゃった。ゴメンネ。長老の指示は「人間が造った道を

      横切って、ここに集まれ」ということだったけど、一体何事かな?

長老 :みんな、無事に集まったな。よかった、よかった。君たちは厳しい冬を越して逞し

      くなり、行動範囲が広がっている。そこで人間社会のことを学んでもらおうと思

      って、訓練をしたんじゃ。みんなが見た強烈な光は人間が作ったもので、闇夜

      を明るく照らすものなんだ。人間は暗闇ではモノを見ることができないから、

      次々に自分たちに便利なモノを創り出すのじゃ。3人組には以前、教えたこと

      があるね。

ミミ :あんなに強い光を浴びても、ホントに私たちの身体に害は無いの?

長老 :無いよ。だけど、立ち止まって見るのはやめなさい。光の発生源は車というもの

     で、これにぶつかると死んでしまうぞ。今日はこのことを教えたかったのじゃ。

     我々が行動するには夜の方が人間に見つからなくて安全だが、夜には光を発

     する車というものに十分注意する必要がある。今日の体験でよくわかったな。

     暗い時だけではなく、明るい時でも人間の造った道を横切る時には特に気を付

     けるのじゃ。よいな。

全員 :ハ~イ、分かりました。


行動範囲がどんどん広がる動物村の子供たちは、長老から少しずつ人間界のことを学

び始めています。今日は車のライトや、車そのものに対応するための勉強会だったので

す。

車に乗った人間の夫婦は動物村の勉強会のことなど露知らず、メルヘン街道を麦草峠

方面に向かって駆け抜けて行きました。
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ササユリの自生地

2014-06-16 18:18:05 | 日記





ジメジメして、うっとうしい梅雨時期ですが、この季節にしか会えない花との逢瀬を楽し

んできました。


それは岐阜県可児郡御嵩町の「みたけの森」に自生するササユリです。


笹に似た葉をつけた細い茎の先に、淡いピンク色の花を咲かせて、緑の林の中で風に揺ら

ぐ姿は<可憐>という言葉がピッタリ。


地元の人のお話では、通常は1本の茎に1~3個の花ですが、昨年は6個もの花を咲かせた株

があったそうです。


ササユリの見物中に、私の肩でトンボが休憩する一幕もありました。


「みたけの森」は四季折々に楽しめる場所。

東海地方に住んでいた時には、度々、訪れたものです。

春先にはギフチョウに出会い、小躍りして喜んだこともあります。


今回もササユリのみならず、ハナショウブ・ヤマホタルブクロ・オカトラノオ・ウツボグ

サなどの花と、モンキアゲハ等の乱舞にも出会えたうえに、朴葉寿司までゲット。

眼も胃袋も心も満足させてくれた「みたけの森」でした。
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郷愁を誘う 水郷・潮来(いたこ)の「嫁入り舟」

2014-06-09 08:28:29 | 日記







「いずれ アヤメか、カキツバタ」という言い回しがあります。現在では、優劣をつけが

たいほど素晴らしいものに対して使っていると思いますが、5~6月にかけて開花する

アヤメ科の植物はアヤメ・カキツバタ・ハナショウブなど、いささか見分けるのが難しい

のです。


 「あやめ祭り開催中」というパンフレットを目にした途端、無性にその花を見たくなり、

潮来市の会場へ足を運びました。すでに6月。ということは、あやめ園と名前がついて

いますが、今、盛りを迎えようとしているのはハナショウブです。ノハナショウブを原種

として改良されたそうで、江戸系・肥後系・伊勢系等がそれぞれ特色のある姿かたち

の花を美しく咲かせていました。


 観光客たちが一ヶ所に集まり始めました。お目当ては「嫁入り舟」。園内を徒歩で

やって来た花嫁さんと仲人さんが、これからサッパ舟に乗り込むのです。私が前川

沿いにポジショニングしていると、妻は一目散に駆け出して行ってしまいました。

少し先にある橋の上から写真を撮ることにしたようです。あっという間に、橋に到着し、

欄干の上にカメラを乗せてスタンバイ。二人が違う視点で撮影するのはグッド・アイ

デアです。


 いよいよ、嫁入り舟が動き始めました。サッパ舟とは底が平たい小型の和船。

文金高島田に白い角隠しを付けた白無垢姿の花嫁さんが仲人さんと共に乗っていま

す。船頭さんの櫓さばきも滑らかに、ゆっくりと進みます。新郎の待つ潮来市の縁結

びスポットである「WAi WAiファンタジア」へ向かうのだと、そばにいた人から情報を得

ました。それは妻が陣取った橋のたもと。期せずして撮影には最高の場所を、妻は

選んでいたのです。


 昭和30年前半までは日常的に使われていたサッパ舟も、生活形態や交通手段の

変化によって見られなくなっていた「嫁入り舟」。昭和60年に開催された「つくば科学

万博」の「潮来市の日」のイベントとして復活させたのがきっかけで、現在の「あやめ

祭り」でのイベントにつながったそうです。


 舟で行く花嫁を目で追いかけながら、一瞬、昔の映画のワンシーンでも見ているよ

うな錯覚に陥りました。水郷の花嫁は「こうでなくっちゃ!」と思いつつ、なぜか懐かし

さが胸いっぱいに広がることが不思議でたまりませんでした。


 目的地に到着し、新郎に手を引かれて下船した新婦は、恥ずかしがりながらも嬉しそう

な微笑みを浮かべていました。縁結びスポットでの一連の式次第を終えて、車に乗り込

み新郎新婦は去って行きました。

周りで見守っていた観光客たちの拍手を背に受けながら。


 帰りの車中での私たちの会話です。

私:いや~、今日はイイモノを見させてもらったね~

妻:舟で行く花嫁って、すごく素敵。昔の歌では、馬に揺られて行く花嫁が多かったよう

   な気がするけど、私たちの時代は、なんといっても「♪花~嫁は~ 夜汽車~に乗

   って~♪」よね。私もそのうちの一人だったのに、夜汽車も次々に消えちゃった。

   寂しいな。

夫:まさに「昭和は遠くなりにけり」だよ。

妻:そういえば、今日の「嫁入り舟」も昭和の文化遺産じゃないの?例え、一年のうちの

   一時期だけでも、「かつては日常的に見られた風景です。」というものを、皆に見て

   もらうことは、とても大切だと私は思うわ。人々の記憶に残す意味でもね。

夫:そうか!昭和の遺産か。それで、無性に懐かしい思いが胸に沸き起こったんだな。

   僕たちの青春は昭和と共にあったんだから。

妻:私たちが過ごしたのは、戦後だけなんだけどね。

夫:それに今日の二人は正真正銘の花婿・花嫁だったから、単なるイベントではないん

   だよ。見ず知らずの人たちからも拍手をもらって、最高の結婚式だったんじゃない

   かな。

妻:きっと、幸せになれるわね。

夫:昭和の話に戻るけど、僕たちにとってはスカイツリーよりも東京タワーだよね。

   「ALWAYS 三丁目の夕日 」っていう映画を見たときはあまりの懐かしさに涙が出

   そうだったよ。あの中の風景や人々は、まさに僕がリアルタイムで生きた、そのも

   のズバリだったから。

妻:東京出身のあなたにとっては、あの映画の中に自分自身が出てくるような気がした

   んじゃないの。私はあの当時、修学旅行で東京に行ったけど、オリンピックの準備

   で、あちこちが工事中。味気ない所だな~って印象だったわ。

夫:あらからウン十年。2020年の東京オリンピックに向けて、また東京が変身すること

   になる。東京から、昭和の遺産が次々に消えていく・・・なんてことにならなきゃいい

   んだけどね。ア~、あの頃は良かったな~
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四日連続 「四つ葉のクローバー」

2014-06-02 08:07:55 | 日記



散歩途中で 何気なく
足元見たら その先に
四つ葉のクローバー ひとつ在り

たった一枚 葉の数が
普通のものより 多いだけ
なのに ときめく私の心

平穏だけれど 平凡な
日々に埋もれる 私には
こんなささいな事だって
大きな喜びの種になる

そして次の日 別の場所
ポピーだらけの川原で
再び 見つけた
四つ葉のクローバー

二度あることは 三度ある
今度は 近所の遊歩道
私が歩けば 四つ葉に出会う?

さらに次の日 びっくり仰天
思いもよらぬ 我が家の庭に
チョコンと 三本並んでた

小躍りしながら よく見たら
地面の近くに もうひとつ
四つ葉のクローバーは四姉妹

こんなに続けて 出会うとは
なにか いいこと 起こりそう

幸せ運んで くれるなら
お願いしたいことがある

世の中に 争い事など 
起きぬよう
力を貸して くださいね
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