ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

創業120年の「竜鉄」が市民遺産に登録なる!

2021-02-22 07:55:43 | 日記

 

ガタ~ン、ゴト~ン、ガタ~ン、ゴト~ン・・・、のんびりとローカル電車が行く。

カン、カン、カン・・・、あれは遮断機の音、只今、踏切を通過中だな。

早朝の気象条件が良い時にだけ、夢うつつで聞こえてくる遠くの電車の音、遮断機の音。

布団の中でこの音が聞こえた日はカラッとした晴天で間違いなし。両腕を突き上げて元気

に跳び起きて、新しい一日の始まりです。

 

このローカル線が後世に残したい龍ケ崎市の“お宝”を認定する「龍ケ崎市民遺産」として

今年1月27日に登録されました。市民遺産とは、地域の住民によって親しまれている自然

や歴史的・文化的な遺産に光をあて、それらを市民レベルで保護、活用していこうという

取組みです。2015年に創設されたもので、今回の認定で14件目の市民遺産登録となります。

 

登録されたローカル線の正式名称は「関東鉄道・竜ヶ崎線」です。JR常磐線龍ケ崎市駅と

龍ケ崎市の中心部(商店街大通り入り口)を結ぶ、わずか4.5キロメートル・所要時間7分

(最高時速50km/h)の路線です。単線で非電化(ディーゼル車なのでパンタグラフがない)

鉄道です。大抵は1両(混雑時のみ2両)で運行しているため、遠目には「バスに見える」

という人も。平成26年3月からは、市マスコットキャラクター「まいりゅう」を描いたラッ

ピング車両「まいりゅう号」が運行をしています。この路線は開業当時5駅でしたが、廃

駅があって現在は3駅です。

茨城県内最古の私鉄路線として,明治33(1900)年8月に小型蒸気機関車による軽便鉄道

として開業し、昨年8月に開業120周年の祝賀が行われた歴史ある鉄道路線で、現在では

旅客のみを輸送していますが,当初は肥料や米,繭、石炭などの貨物も運搬し,龍ケ崎

の産業発展に大きな役割を果たしてきました。かつて竜ケ崎線を走っていた機関車は現在、

歴史民俗資料館に展示され、子どもたちの人気を集めています。

 

認定は、市民の通勤・通学の足となってきたことや、市のマスコットキャラクター「まい

りゅう」などを題材にさまざまなイベントを実施していること、そして、何より120年間

走っていること自体が遺産だし、竜鉄の愛称で地域に密着もしていることが評価されたよ

うです。

 

我が家からこのローカル線の線路までは歩いて直線コースにして30分ほどの距離です。実

際の散歩ではこの線路の踏切を越して八幡神社を周回するコースを設定して1時間半ほどで

戻れるルートとしています。

昨年、中間駅の「入地駅」をこのブログで取り上げました。この路線は撮り鉄さんたちに

人気があり、春になると菜の花群落越しに車両が通る姿を撮るために、田んぼのあぜ道に

は多くのカメラが並びます。私もよくこのポジションで写真を撮っています。夏の田園風

景、秋のコスモスも人気です。花の中を真っすぐに疾走してくる電車はパンタグラフや電

線などの邪魔物がない姿が人気なのだろうと思います。

 

話しは変わりますが、15年ぐらい前だと思います。竜ヶ崎線に新入社員が入ったことがニュ

ースになりました。その後も新人が入ったかどうかは知りませんが、当時、竜鉄に新入社員

が入ってきたことは大きな出来事だったようです。地方版のトップ記事で、それも新人の写

真付きのインタビューまで載せて大きな紙面を割いた報道でした。地元のテレビでも報道さ

れました。後で知ったのですが、「東京新聞」にも載ったのですよ。この龍ケ崎の地に転居

してきた都会生まれ、都会育ちの私は(これがトップニュースかと)クスッと笑ってしまっ

たことを思いだします。

 

私の竜鉄は見るものであり、これまで乗車する機会がありません。そのため、竜鉄とのエピ

ソードを持ち合わせていませんが、一年前のブログで紹介した中間駅の入地駅ホームで、お

婆ちゃんと一緒に来ていた小学生のチビ撮り鉄マンと一緒に並んで、懸命に写真を撮ったこ

とが楽しい思い出です。あの子は今でも撮り鉄マンをやっているのかな~!

 

市民遺産のある龍ケ崎市へ是非遊びに来てくださいね。お待ちしています。

 

参考:超ローカル路線の「入地駅」 2020年2月24日 発行

 

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仲良し3人組とレイニー、動物村の危機を救う

2021-02-08 08:12:29 | 日記

動物村はこの冬初めての銀世界。この雪を心待ちにしていたのは動物村の仲良し3人組。

雪まみれになって真剣に雪だるま作りに取り組んでいます。でも笑顔がありません。

どうやら訳ありの雪だるま作りのようです。

 

ミミ :大きな雪玉が二つできた。でもこの大きさだと私たちの力で胴体の上に乗せる

    のは無理じゃない?頭を小さくしましょうよ。

コン太:オイ、オイ、もっと大きくしなくちゃバランスが悪いと言ったのはミミだぜ。

ミミ :アラ、そうだったかしら?それじゃ~、この頭の雪玉を胴体に乗せる方法を考

    えて!ネェ、ポン吉さんはさっきから黙っているけど、いい考えはないの?

ポン吉:そうだな~!このまま、顔と胴体を横並びでくっつけて、仰向けで空を見上げ

    ている雪だるまの姿にしちゃってもいいんじゃないかな?

ミミ :ポン吉さん、スゴ~イ!寝ている雪だるまでも雪だるまは雪だるまよね・・・

    それ、いいわね。レイニーさんを呼ぶ時は私たちも隣に並んで寝るのよ、そう

    したら空から見たら並んで立っているように見えるかもね。

 

笑顔のない雪だるま作りは水の精・レイニーを呼び寄せるためです。水の精・レイニーは

特定の姿を持たないので、彼を呼び寄せるために彼が入れる雪だるまを作っていたのです。

3人組は雪だるまの顔に、持ち寄った木や石ころで目・鼻・口を作り、更に、葉っぱの帽

子をかぶせ、首回りも葉っぱで飾りつけをして、大きな仰向け雪だるまを完成させました。

そして、完成した雪だるまと並んで寝て、空に向かって大声で「レイニー、レイニー・・・」

と呼びかけたのです。何回か呼んでいると、仰向けになっていた雪だるまが突然、ブルブル

と震え始め、次には、ゆっくりと頭と胴体が起き上がり、やがて、まっすぐに立ち上がった

ではありませんか。びっくりして動きが止まっていた3人組も急いで立ち上がりました。

 

レイニー:やあ動物村の仲良し3人組、暫くぶりだね。僕の体を作ってくれてありがとう。

     君たちが呼んでいる声は聞こえたよ。雪が降ったから会いたくなったのかい?

コン太・ポン吉:レイニーだ、レイニーだ。レイニーがきてくれたぞ。うれしいな。

ミミ :レイニーさん、会えたことを喜んではいられないのよ。動物村を助けてほしいの。

ポン吉:村を流れる川の水が濁って、腐った匂いがするんだ。魚もいっぱい死んで浮かん

    でいる。これは川に何か悪い物が流れ込んでいるのじゃないだろうか、それとも

    悪いやつが棲みついているのだろうかと村のみんながとても怖がっているんだ。

ミミ :川の水は動物村のみんなが使っているから、自分たちにも悪い影響が出ないだろ

    うか?と心配しているの。今は長老が川の水は使わないで、裏山の池の水を使え

    と指示しているけど、池があるのは山の中腹だし、今は冬だし、だから大変なのよ。

    村の存亡に関わる大事件だと長老から相談を受けたの。

コン太:僕たちは水のことはレイニーに聞くのが一番だと思って、雪だるまが作れるだけの

    量の雪が降る日を心待ちにしていたんだ。やっと会えた。川で何が起こっているの

    か調べて教えて欲しい。

レイニー:よく分かった。急いで川の様子を見に行こう。お腹にドアを描いてくれ。以前、

     お腹に入っているから、要領は分かるよね。川についたら、お腹から出ておいで。

 

レイニーは3人組をお腹に入れると、お腹をゴロゴロ回転させながら川に向かって歩き始

めました。お腹は回転しますが、中にいる3人組はなぜか回転しません。そして外の景色が

見えます。3人組は移り行く動物村の雪景色のきれいさに目を奪われました。レイニーが川

に着くと3人組もお腹から飛び出てきました。レイニーが川を見ています。

 

ポン吉:やはり、今日も川は濁って、臭い。そして、魚も死んで浮かんでいる。

コン太:冬の魚は動かないよね。その魚が死んで、浮いているから、みんなが怖がってい

    るんだ。長老は川の濁りと匂いは毒が流れ込んでいるためだと考えているみたい。

レイニー:なるほど、これは厄介な問題が生じているな。この川の状態は最悪だ。これか

     ら川の中を調べる。川の上流はきれいかな。上流にも悪いところがあるのかな?

ミミ :この丸太橋から下流なの。これより上流は調べたけど、きれいな川で魚も浮いて

    はいなかったわ。でも原因が分るまで上流の水も使わないようにしているの。

レイニー:川に入れる姿に変身してから川の中を調べることにする。ここで待っていてね。

 

突然雪だるまが動かなくなり、暫くすると3人組が出てきたお腹のドアから一匹の大ナマズ

が出てきて、川に向かって歩き始めました。ナマズは一歩進むに体が大きくなり、3人組の

目の前でナマズ大王そっくりになり、川に入っていきました。3人組は川にかかる丸太橋の

上から川面を眺めて待つことにしました。

 

ミミ :驚いた!レイニーさんがナマズ大王に変身して川に入って行った。レイニーさん

    はナマズ大王なのかしら?後で聞いてみましょう。先ずはここで待つしかないわね。

ポン吉:レイニーならきっと元のきれいな川に戻してくれるよ。

 

レイニーのナマズ大王はなかなか姿を現しません。大きな問題が見つかったのでしょうか、

心配がつのります。3人組が心配して川を覗き込んでいると、やっと川面が浮き上がり、水

面が割れて、ナマズ大王が姿を現しました。3人組は息をこらして第一声を待ちました。

 

レイニー:待たせたね、原因が分ったよ。動物村では最近大きな地震があったのじゃないか

     ね。その地震でこの丸太橋の下に割れ目が起きて温泉という熱くて、有毒物質を

     含む水がこの川に流れ込んできたんだ、最初は小さな穴だったけれど、今では大

     きな穴になって大量に流れ込むようになった。手を入れてごらん、水が暖かいか

     ら分かるよ。嫌な臭いはイオウという有毒物質の匂いで、川の濁りは温泉が運ん

     できたものだ。早く温泉の流入を止めなければいけない。この川の水を使わない

     判断は正しかった。さすが、長老だね。

ミミ :しばらく前に大きな地震があったわ。お家が壊れて修繕が大変だったの。

ポン吉:家だけじゃないよ。友達のモッキーは木から落ちて怪我をしている。他にもいるよ。

コン太:温泉という有害な水を止めることはできるの?

レイニー:君たちでは止めさせることはできないね。私を呼んだ君たちは正しいよ。これか

     ら、仲間を集めて、川の中で土木工事を始める。これができるのは僕たち水の精

     だけなんだ。川の中での仕事だから君たちには見ることができないし、手伝うこ

     ともできない。水面が時々モコモコと盛り上がるけど、それは工事中だというこ

     とだ。時間がかかるから、今日は帰って明日の朝、ここに集まってくれ。

 

レイニーの言葉に従い家に戻った3人組は、翌日に川へやってきました。なんと、川は元

のきれいな川に戻っていました。そして、ナマズ大王が3人組の前に顔をだしました。

 

レイニー:温泉を止める工事が終わったよ。どうだい、元の川に戻っているだろう。

ミミ :濁っていない、そして、いつもの川の匂いだわ。それに死んだ魚もいなくなった。

    まるで魔法のようね。村のみんなが喜ぶわ。ありがとう、いくら感謝しても、感謝

    しきれないわ。

コン太:これから僕が走って長老たちに知らせにいってくる。みんな、喜ぶぞ!

ポン吉:早い、もう、行っちゃった。嬉しかったんだな。レイニー、本当にありがとう。

ミミ :どうやって、直したか分からないけれど、一つ聞きたいことがあるの。レイニーは

    ナマズ大王なの?ナマズ大王だったら魚の仲間でしょう、ここは毒が流れている川

    よね。どうして平気で毒のある川の中で工事ができたの?

レイニー:簡単なことだ。実はナマズ大王の姿をしているけど、本物のナマズ大王ではない

     んだよ。川の中では君たちがよく知っているナマズ大王の方が動きやすいからね。

     本物ではないから魚の仲間ではない、だから毒のある水の中でも大丈夫なんだ。

ミミ :よくわからないけれど、そうだったんだ。

 

ナマズ大王は体を少しずつ小さくして雪だるまのお腹に戻りました。雪だるまに戻ったレイ

ニーは帰ってきたコン太を待って、3人組をお腹に入れて景色の良い丘に向かいました。途中

で長老と村の住民たち大勢が喜んで川に向かう姿が見えましたが、雪だるまには気付かない

ようです。レイニーと仲良し3人組は丘の上で仲良く並んで、久し振りの再会を喜び合いまし

た。そして、仲良し3人組はレイニーから動物村以外の世界の出来事について、いっぱい教え

てもらったそうです。

 

(参考)(1)水の精・レイニーとの再会        2017年2月27日

    (2)雪だるま・レイニーの天体ショー  2018年2月19日

 

 

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