ショートシナリオの館

ボケに抵抗するため、日常生活の中から思いつくままに書いています。月2回・月曜日の投稿を目指します。

アート心をくすぐる秋  第2弾 パソコン絵・ドングリ人形

2013-11-25 08:17:37 | 日記



1.アートな心で秋の公園散歩

   アートという言葉を使うのは気恥ずかしいのですが、秋らしい風景を写生しようと近

   所の公園に出かけました。しかし、風が強めで、気温も冷え込んでいたので絵筆を

   出すのをやめて、カメラ撮影に切り替えました。写真をもとにして家で描こうと考え

   たのです。

   モミジの木は色付きが増し、他の樹木の紅葉との相乗効果で、公園全体がとても

   華やかでした。描く対象を公園全体にするのか、特徴のある樹木にするのか、また

   は一枚の葉に絞るのかが定まらないままウロウロして、とりとめもなくカメラの

   シャッターを切っただけで公園を後にしました。

   どうやら「あの葉は赤色色素のアントシアニンの合成にバラツキがあるから綺麗

   じゃないな。この葉の根元は水分や糖分が詰まっていて離層が進んでいそうだ。ま

   もなく落葉するぞ。」などと考えてしまう私の悪い癖が、アート心に浸るのを邪魔

   していたようです。 家に戻り、パソコンで見たその日の撮影画像の中には、絵筆

   をとって描きたくなるものは1枚もありませんでした。

   そこでまたまた方針転換をして、これらの画像の活用方法を考えることにしました。

   思いついたのが「パソコンでお絵かき」です。以前、年賀状作りのために挑戦したき

   りで、すっかり忘れていましたが、今回調べて、たくさんのお絵かきソフトがあるこ

   とを知りました。自分に使いこなせそうなお絵かきソフトを使って、撮影してきた写

   真を下絵にした作品作りに鋭意、挑戦中です。真冬になる前に、自分なりに満足で

   きる作品を1枚でも仕上げることができると良いのですが・・・


   ☆紅葉のメカニズムについては、本ブログの「紅葉のメカニズムは足し算と引き算」

    を参照してください。


2.簡単なドングリ人形作り

   ドングリと椎の実で簡単な人形を作り、ブログ用の挿絵画像を作りました。

   ある日、暖かい陽射しに誘われて近所を散歩していたところ、道端に大小様々な

   ドングリが落ちていました。私は「六人の僧が作れる」と直感して拾い集めました。

   10月21日(月)のブログに記載した「お白州に引き出された六人の僧」の挿絵は、

   この時に集めたドングリで作った六人の僧と、砂利の上にむしろをひいたお白洲を

   イメージした写真を組み合わせて作成したものです。

   今、いろんな大きさのドングリに松ボックリを加えたドングリ人形を作って「六人の

   僧シリーズ」の草稿を練っています。これまでのブログでは話に合わせた挿絵や写

   真を添付してきましたが、今回は人形を先に作って、それに合わせた創作話をひね

   り出そうと考えています。こちらはパソコン絵よりも早くできそうです。


 どれもこれも拙いものとは承知の上ですが、手作り感たっぷりのものを自分で作り出

 す楽しみを見つけ出した今年の秋です。
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アート心をくすぐる秋  第1弾 ウェルカムボード

2013-11-18 08:52:09 | 日記



「芸術の秋」という言葉に誘われて、東京・上野の水墨画展や地元のスケッチ&水彩画

展などに足を運んでいたある日のこと。

友人から週末に開催予定の公民館・文化祭で、入口に飾るウェルカムボードを作って欲

しいとの依頼が舞い込んだのです。「人様に披露できるようなものは作れないよ」とお

断りしたのですが、「開催日は迫っているし、他に頼める人がいないから、あなたが断

ったら今年は残念だけれど、ウェルカムボードを飾らないことにする」と言われては引

き受けざるを得ませんでした。

予算は1,000円なり。そこでアイデア勝負のボード作成に挑戦です。


1.下絵の準備

ホワイトボードに引っ掛けられる模造紙の大きさで、との注文です。家にあるダンボール

箱を広げて、そこに模造紙を貼り、まずはキャンバスの出来上がりです。

柿の木のある田舎の風景のイラストをI.N.より拝借し、Picasa3という写真編集ソフトで

A4サイズの画像にします。この画像を四等分に切り取り、それぞれをA4サイズに拡大

印刷。手持ちの印刷機ではA4サイズ以上の拡大は不可なので。その4枚のA4サイズ

のパーツを更にコンビニのカラーコピー機で、それぞれA3サイズに拡大コピー。その

4枚を組み合わせて貼り付けると、模造紙の大きさに適合する絵が完成。

問題は拡大コピーを繰り返しているので4枚のパーツの絵柄の継ぎ目がきれいに揃わ

なくなることです。これには後述する細工で対応します。

2.額縁の作成

写真の縁を隠し、見栄えを良くするために額縁を作ることにしました。「何かに利用でき

ないものだろうか」と日頃から貯めおいていたトイレットペ-パーの芯を縦半分に切り、

かまぼこ型にします。これを直列につなげて、表面には枯葉のデザインを印刷して貼り

付けていきました。白樺のイメージを強調するために左右の長さを上下に長く伸ばして

みると、ウン、なかなかイイぞ。


3.印刷面のズレの補正

  4枚の絵を貼り合わせた時、家の屋根部分にズレが生じてかなり目立ちます。そこ

で、自宅の向かいにある空き地で立ち枯れしていた植物の細い枝を取ってきて、屋根の

長さに揃えて貼ると、継ぎ目のズレをうまく隠すことができたのです。枯れ枝貼りによ

って、思いがけず立体感まで出て、ちょっとばかり自己満足。


こうして素人の手作り感たっぷりのウェルカムボードは完成しました。模造紙は支給さ

れていたので、コンビニでのコピー代のみを依頼者に請求しました。

急ごしらえのボードに対する来場者からの評価はどのようなものだろうか?不安と期待

が交差して、いささか落ち着かない週末を迎えることとなった次第です。
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滝つぼ怪物の高笑い

2013-11-11 08:12:18 | 日記


 動物村は味覚の秋。備蓄用のキノコやドングリを収穫するために選抜チームが編成さ

れました。列の一番うしろに3人組が緊張した面持ちで並んでいます。


班長 :みんな、背中のかごをしっかりと体にくくりつけたね。新人の3人組は先輩の

     指示をちゃんと聞いて行動するように。今日は滝のある山に向かうぞ。

     下見に行った仲間の報告では何か大きな影を見たらしい。人間がいるかもし

     れないから、音を立てないように慎重に作業を行なってください。


こうして、村の倉庫に保管する食料集めのチームが出発しました。それぞれ収穫する食

料の種類で班が編成されており、初参加の3人組はキノコ採りを担当します。


班長 :3人組、よく聞くんだ。先輩たちと絶対に、はぐれないようにすること、杉林

     には行かないこと。杉林にはナメコは生えないし、人間に会うかもしれない。

     まずはブナの倒木を見つけなさい。そこにはナメコが生えている確率が高い

     からね。

ミミ :分かりました。お父さんからもしっかり教わってきたから大丈夫です。

ポン吉:滝の近くで、いっぱい収穫できるとお母さんが言ってたよ。本当なの?

班長 :確かにその通りだが・・・

コン太:人間のことが心配なんでしょう?

班長 :偵察隊から緊急連絡がないので大丈夫だと思うが、近づかない方がいいな。


こうして選抜チームは山の中に入って行き、キノコ採りを始めました。3人組はブナ

の倒木を見つけようと山の斜面を慎重に登って行きました。


コン太:ブナの倒木を見つけたぞ。ナメコも見つけた。でも小さいな。

ポン吉:小さくてもこんなに早く見つかるとは幸先がいいね。大収穫の予感がするぞ。

ミミ :ここにも倒木があるけど、ナメコが無いわ。私は前途多難な予感がする。


3人組はブナの倒木を見つけては周囲を探しました。でもわずかしか見つかりません。

そこで3人組は大きな決断をしました。滝の近くに行くことにしたのです。


ミミ :先輩たちと別行動になるけど大丈夫かな?道はポン吉さんの匂い付けで心配無

     いけど収穫したら、すぐに戻りましょう。あっ、滝の音よ。近いわね。

     見て!大きなブナの倒木がある。ナメコがたくさん見つかるといいな。

ポン吉:見つけたぞ。でかい!これまでの最高だ。ここにもあった。これも大きいぞ。

コン太:この場所は本当にすごいね。僕も見つけたぞ。

     誰が一番多く見つけるか競争だ。


こうして夢中になった3人組は、いつの間にか滝つぼに出てしまいました。ナメコが半

分ほど入ったかごを肩から下ろし、3人組は近くの石を拾って滝つぼに向かい、石投げ

の競争を始めました。その時です、滝つぼの真ん中の水面が急に盛り上がり、水が左

右に広がったかと思うと、見たこともない巨大な生き物がザブリンと姿を現わしたので

す。


ナマズ:滝つぼに石を投げたのは、お前たちか?

ミミ :きゃ~、怪物が出た~。

ナマズ:日暮れまでゆっくり寝ていようと思ったのに、起こしおってケシカラン奴ら

     じゃ。

ミミ :ゴ、ゴ、ゴメンナサイ。あなたはどなたですか?

ナマズ:わしはナマズの王様で、この滝つぼの主じゃ。お前たちこそ、どこの者かな?

     初めて見る顔ぶれだが・・・

ポン吉:動物村の仲良し3人組だい。キノコ採りの途中で、ちょっと休憩してるんだよ。

コン太:なんだかオオサンショウウオに長いヒゲが付いているだけのように見えるぞ。

ナマズ:ワッハッハ!面白いことを言うのう。ワッハッハ!ワッハッハ!


ナマズの王様が高笑いを始めると、地面がユラユラと揺れ、3人組は慌てて地面に座り

込みました。高笑いが止むと、揺れも收まりました。


ナマズ:いや~、驚かせて悪かったのう。ここしばらく、この滝つぼに誰も来なかった

     ので寂しい思いをしておったのじゃ。ちょうど良い。話し相手になってくれ

     んかのう。

ミミ :もしかすると、下見の仲間が見た大きな影はあなただったのかもしれないわね。

ナマズ:そうか、ワシを見たものがおったのか。それは会えんで残念じゃった。ところで、

     オオサンショウウオにはどこで会ったのかな。滅多に会えないはずじゃが。

ポン吉:水の精が変身していたんだよ。僕たちは水の精と友達なんだぞ。

ナマズ:ホホ~、それでワシがお前たちの言葉を理解できる理由がわかった。

     実はワシも水の精なのじゃよ。ワッハッハ!ワッハッハ!

コン太:ワ~、笑うのはやめて~、地面が揺れて怖いよ~。

ナマズ:ゴメン、ゴメン。ワシが笑うと地面が揺れるのじゃ。許しておくれ。

ミミ :王様を笑わせないようにしないといけないわね。絶対に大笑いさせちゃダメよ。


こうして仲良し3人組はナマズの王様と仲良しになりました。動物村を流れる川での再

会を約束した3人組はナマズの王様からナメコがたくさん生えている場所を教えてもら

い、かごからあふれるほどのナメコを収穫して、意気揚々と村に帰って行きました。

でも、先輩たちから離れて滝つぼに行っている間、班長たちがとても心配していたこと

を知り、自分たちの軽率な行動を心から反省する3人組でした。

冒険も、ほどほどにしないといけませんね。
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ヒッグス粒子・私の解釈

2013-11-04 07:53:14 | 日記



2013年のノーベル物理学賞は、半世紀前に物質に質量(重さ)を与えるヒッグス粒子の

存在を予言したイギリスのヒッグス氏と、物質に質量が生じる仕組みを説明する理論を

発表したベルギーのアングレール氏が受賞した。昨年から日本でも新聞・テレビで大々

的に取り上げられているヒッグス粒子発見の意義について考察した。


1.なぜ私たちは存在するのか?

   無限に広がる宇宙になぜ銀河や星があり、私たちが存在するのか?その謎を解く

    鍵がヒッグス粒子と呼ばれる素粒子だ。このヒッグス粒子により素粒子に質

    (重さ)が与えられた結果、今の宇宙が創造されたのである。

2.ヒッグス粒子とは?

   約138億年前、ビッグバンと呼ばれる大爆発で宇宙が誕生したとされている。この

    時、重さのないたくさんの素粒子(物質を作っている小さな粒)が生まれ、自由

    に動いていた。宇宙誕生後、100億分の1秒で真空状態の宇宙をヒッグス粒子が

    満たしたことにより、光の速さで飛び交っていた素粒子は、ヒッグス粒子にまと

    わりつかれて、光の速さでは飛び回れなくなったのだ。この減速こそが質量

    (重さ)を生み出したと言われている。質量を持った素粒子はその後、集まって

    原子核を形成し、電子と結びついて原子が生まれ、星や銀河など多様な物質が

    存在する宇宙が生成されるに到ったのだ。

    長い間、ヒッグス粒子は理論上の存在だったが、昨年、スイスのジュネーブ近郊

    にある欧州原子核研究機構(CERN)にある大型ハドロン衝突型加速器(LHC)

    で、その存在を確定する実験結果が得られたのである。

3.ヒッグス粒子の存在証明はなぜそんなに難しかったのか?

   ヒッグス粒子は角砂糖ほどの大きさの中に10の50乗個ぐらいぎゅっと詰まって

    いる。だから全体を揺すってもその姿を捉えることができない。しかも、陽子の

    約134倍の質量を持っているので、その姿を捉えるには強い力で1個だけをはじ

    き出して調べることが必要なのである。ところが従来の実験施設では、宇宙を誕

    生させたビッグバン直後に匹敵する膨大なエネルギーを発生させることができな

    かった。このエネルギーを生み出したのがCERNの新たな装置なのだ。

4.LHCってどんな加速器なの?

   CERNは1周が27キロある巨大な加速器、LHCを建設し、人類史上最大のエネル

    ギーで、原子を構成する陽子同士を衝突させ、宇宙の誕生直後を再現する実験

    を5年前に始めた。陽子を光と同じぐらいの速さまで加速して、陽子同士を衝

    突させて、生まれた無数の粒子の中にヒッグス粒子が無いか、探し続けた。

    そして、昨年7月、日米欧などの国際的な研究グループが新しい粒子を発見し、

    その後、この新しい粒子がヒッグス粒子であることが、ついに証明されたのだ。

5.ヒッグス粒子は全ての素粒子にまとわりついたのか?

   ヒッグス粒子は光の素粒子だけにはまったく、まとわりつかなかったのだ。その

    ため、光には重さが全く無く、現代物理学において最も速い物質だと考えられ

    ている。


ヒッグス粒子の発見により物理学上の「標準理論」で存在が予測されていた17種類の

素粒子すべてが発見され、素粒子物理学はひとつの到達点に達したのである。

次なる大発見はあるのだろうか。物理学者は「ある」と答えるに違いない。探求に終わ

りはない。しかし、その研究にはこれまで以上の膨大な費用が必要になる。

確かに19世紀に電子が発見されたとき、電子レンジやテレビ、携帯電話という、新し

い産業が生まれることを予測した人はいなかったはずだ。魅力ある研究分野であること

は充分認める。だが、手持ちの資金は有限だ。原発を抱え、地震や風水災害による被

害から逃れられない日本にとって、夢につながる研究への予算と災害からの復興・防災

に関わる予算の配分については、慎重なる検討が必要であることを切実に思うこの頃で

ある。
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