春秋に富む

間断なく雨が降り続いています。
雨粒がキラキラと輝いて宝石のようです。
沖縄に続いて東京もそろそろ梅雨入り宣言でしょうか。
雨にしとどに濡れたこの植物
名前は何と言ったのかが思い出せません。(笑)

雨で仕事がヒマなせいか
一日中、文庫本を読んで過ごしました。
読みながら時々うつらうつらと居眠りもしていました。
その本の中に「春秋に富む」という表現があって
ああ、奥深い言葉だなあと妙に得心しました。

春秋に富む、つまりは「前途洋々」というほどの意味で
若さは無限の可能性を秘めていることです。
私自身はもう棺桶に片足を突っ込んでいるオジサンですが
かつては春秋に富んだ時代がありました。
夢さえあれば何でもできそうに思えた時代がありました。
但し、夢をかなえて大仕事をなした人生もあれば
夢破れて平々凡々のサラリーマンに甘んじた人生もあって
それらもすべてふくめて「春秋に富む」なんですねえ。
前途洋々と違うのはまさにその点で
春秋に富むには若さゆえの悲喜こもごもがあって
実に味わい深い言葉なんですねえ。
この年にしてまた一つ賢くなりました。(笑)