Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

音楽浴

2008-02-05 21:19:48 | 音楽
友人から回ってきた新聞記事。タイトルは <音楽浴> 

「溢れんばかりの色彩に満ちた音楽が、頭の上からシャワーのように降り注いでくる。それは聴くというより、まさしく浴びるといった感覚に近かった。音の粒が一つ一つはっきり感じられ、身体の中心に響き、奥底から揺さぶってくる。音楽が色となり形となって、ストレートに身体に入ってくる」。たまたま演奏者に近い席で聴いた筆者はそんな体験をし、「終わってみたらエステに行ったようにお肌はツヤツヤ輝いていたそう。「それ以来、演奏会は前の方で聴くことにした」とある。

それで思い出した。25年くらい前のミラノスカラ座来日公演で、フレーニのミミ(オペラ「ラ・ボエーム」)を聴いたときのこと。息づかいまで聴きたいし、小さな表情も見逃したくなかったので、前から2列目の席を買った(たしか2万円以上したSS席!)。フレーニのソプラノは美しく、まさに頭の上から降り注ぐシャワーのようで、声の粒を実感。私は全身鳥肌、そして身体中が揺さぶられるほどの感動とツヤツヤ気分を味わったことがある。贅沢な体験は今でもはっきり憶えている。

この筆者の体験はブルネロのチェロコンサート、彼の演奏ならあり得る! イタリアの生き生きとした風を奏でる人。私も演奏会にはよくでかけるが、どちらかというと真ん中あたりで聴くことが多い。フレーニのようによほどのファンか、テクニックを身近でじっくり観察したいときは前で聴くこともあるが、前はあまりバランスがよくない。音楽を楽しみたいときは、会場の響きも計算して全体の調和がよい席を選ぶ。でもソロコンサートのときは、たまには前の席を買ってみようかしら。

コラムのタイトルは<きれいの先にあるもの>  女の私は《音楽がもたらすきれい効果》に期待。それ以上に音楽療法士の私は《音楽効果の新たな一面》にもっと期待する。