Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

音楽療法士のひとりごと-ナンパしちゃった?

2007-04-10 23:02:40 | 音楽療法
最近「音楽なんか、歌なんか!」と遠くで無関心だった男性たちの積極的参加がふえてきた。

窓辺で桜並木を見ていたAさん、「先生、桜きれいだな。春だねェ。先生も最近きれいになったんじゃない?」「そう、ありがと」とニコッ、「美人に誘われたから、たまには歌にいくかな」。 (誘ったっけ? 私はたまたま通りかかっただけ。でも参加の理由は何でもOK!)

私の好きな鮮やかなブルーのセーターを着ていたBさん、「おはようございます。その色ステキ、よく似合っている」と声かけしたら、「イヤ、派手かな?」と照れ顔。午後の歌の会に「私もいいですか」と初登場、どうも今朝のセーターがきっかけとなったらしい。歌が大好きでカラオケ人間だったが、脳梗塞の後遺症で声が出にくくなってから歌を敬遠していたとのこと。「歌は声がでるもんだ。これもリハビリですね」と満足顔。 (歌っている顔は生き生きしてました)

季節ごとにお花の鉢を持ってきてくださるCさん。「この石楠花、立派ですね。つぼみが10個もついている」「うちにはもっとすごいのがあるよ。先生持って帰っていいよ」「それはもったいない。ここで毎日皆で楽しみましょう」「紫陽花、菊、水仙、どれもほめてくれたね。うれしいねェ」「ホントにきれいなの。お花大好きだから」「今度は藤を待っててよ」。その後「今日は歌にお世話になろうかな。春の歌はどうですか」 (女性たちから 「お花きれいね」 とほめられ大いに照れる)

「オーイ」と向こうでDさんが手招きしている、「はーい、なんでしょうか?」 「先生の洋服も春だね」。この日は花柄Tシャツに黄色のスカート、思いっきり春の演出。「これから春の歌はいかが?」「行くかァ」 (そして 「きたぞォ」 と一番の大声で歌う)




「音楽療法の先生は次々ナンパして、いい男を獲得している」とは口の悪いEさん。「皆ナンパにひっかかってるけどオレは違う。純粋に歌好きなんだ」と威張っている。「皆、笑顔に騙されちゃいけないよ。こういう女は手ごわいんだ」とニヤニヤ。「そうよ、音楽療法室に一歩でも足を踏み入れたらもう離さないから」「オマエさぁ、オレのカカアと同じくらいいい女だな」 (なにかというとカカアと比較される私。でも毎度「カカアほどではないな」がその評価)

「ナンパでも何でもいいよ。こうして歌うのは楽しいね、先生。これが楽しみできているんだ」と午前中はベッドにいたFさんは、いつも一番乗り。あまり自由がきかない指先は、歌集をめくることで動きがよくなってきている、これもリハビリ。「ここは素通りできない」とGさん。先週はご友人が亡くなり「今日は喪に服して静かに聴いています」 Gさんらしい。 (このお二人は影の支え)

今日は男性が多い日。音楽療法士は優しくにっこりお声かけでナンパ? 毎日こんな調子で楽しい<音楽療法・歌の会>。