タイ、インドネシア、中国のバナメイ・エビとベトナムのブラックタイガーという海老輸出の分業があったように思っていましたが、今年前半のベトナムのエビ輸出統計を見ると状況は変わっているようです。
今年6か月間のエビ輸出は101,872トン9億7,100万ドルで対前年同期比数量で16.9%、金額は35.2%増と好調です。「除草剤Trifluralinの検出で日本の輸入は100%の検査」となり、「原因不明の病気蔓延で今年のエビ養殖は全滅」などとも聞いていただけに少々意外な数字でした。
輸出は好調でも「国内の調達価格が上昇し、輸出企業は大赤字」とも聞いていましたが、エビ輸出の最大手企業、ミンフー水産の発表によれば今年8月までの輸出は数量で対前年同期比27.38%増、金額は48.5%増の194.69百万ドルとのことです。
今年上半期のベトナムのエビ輸出の内、ブラックタイガーが56,115トン(前年同期比15%の増)であるのに対しバナメイ・エビが31,014トン(同37.7%増)と急伸しています。ブラックタイガーの輸出が減っているわけではないので、ブラックタイガーからバナメイへの転換と言うことでもなさそうです。
「White-leg shrimp off harmful list」
ベトナムもFAOに倣ってか、環境省が一度は「有害生物種リスト」に載せたバナメイ・エビですが、農業省の要請でリストから外すことになったようです。
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Agriculture/214815/White-leg-shrimp-off-harmful-list.html
タイでは集約的なブラックタイガー養殖が環境破壊をもたらして大問題となり、以降バナメイ・エビの研究と転換が本格化して今日に至っていますが、ベトナムでもバナメイの導入は2002年に始まりました。環境への適応性が高く病気も少ない上に収穫量も多く養殖期間も少なくて済むのですから、その優位性に注目しないわけがありません。
2002年に養殖面積1,710haは、2010年には25,300haまで拡大し、しかもその72%は北部と中部で行われているとのことです。汽水域でなくても養殖可能なわけだし、年に1.5~2回の収穫も可能だそうです。
しかし問題点は初期投資がブラックタイガー養殖よりも多く必要とのことで、従って失敗した時の損失も大きくなるとか。養殖池をより深く掘らねばならないのは分かりますが、その他に何のために資金が掛かるのかは知りませんが。
タイでは資金力のある集約的養殖ですから稚エビや飼料等の研究も十分に積み重ねた上でのことのようですが、ベトナムでは主体が零細農家のため技術的な蓄積もまだまだの上、少しでもコストを下げようとする圧力にさらされ、ついつい中国製の品質の定かでない稚エビを使用してもいるようです。
今年6か月間のエビ輸出は101,872トン9億7,100万ドルで対前年同期比数量で16.9%、金額は35.2%増と好調です。「除草剤Trifluralinの検出で日本の輸入は100%の検査」となり、「原因不明の病気蔓延で今年のエビ養殖は全滅」などとも聞いていただけに少々意外な数字でした。
輸出は好調でも「国内の調達価格が上昇し、輸出企業は大赤字」とも聞いていましたが、エビ輸出の最大手企業、ミンフー水産の発表によれば今年8月までの輸出は数量で対前年同期比27.38%増、金額は48.5%増の194.69百万ドルとのことです。
今年上半期のベトナムのエビ輸出の内、ブラックタイガーが56,115トン(前年同期比15%の増)であるのに対しバナメイ・エビが31,014トン(同37.7%増)と急伸しています。ブラックタイガーの輸出が減っているわけではないので、ブラックタイガーからバナメイへの転換と言うことでもなさそうです。
「White-leg shrimp off harmful list」
ベトナムもFAOに倣ってか、環境省が一度は「有害生物種リスト」に載せたバナメイ・エビですが、農業省の要請でリストから外すことになったようです。
http://vietnamnews.vnagency.com.vn/Agriculture/214815/White-leg-shrimp-off-harmful-list.html
タイでは集約的なブラックタイガー養殖が環境破壊をもたらして大問題となり、以降バナメイ・エビの研究と転換が本格化して今日に至っていますが、ベトナムでもバナメイの導入は2002年に始まりました。環境への適応性が高く病気も少ない上に収穫量も多く養殖期間も少なくて済むのですから、その優位性に注目しないわけがありません。
2002年に養殖面積1,710haは、2010年には25,300haまで拡大し、しかもその72%は北部と中部で行われているとのことです。汽水域でなくても養殖可能なわけだし、年に1.5~2回の収穫も可能だそうです。
しかし問題点は初期投資がブラックタイガー養殖よりも多く必要とのことで、従って失敗した時の損失も大きくなるとか。養殖池をより深く掘らねばならないのは分かりますが、その他に何のために資金が掛かるのかは知りませんが。
タイでは資金力のある集約的養殖ですから稚エビや飼料等の研究も十分に積み重ねた上でのことのようですが、ベトナムでは主体が零細農家のため技術的な蓄積もまだまだの上、少しでもコストを下げようとする圧力にさらされ、ついつい中国製の品質の定かでない稚エビを使用してもいるようです。
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