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「千年に一度のチャンスを逃した」ベトナム

2014-05-23 20:38:19 | 生活

一昨日のサッカー女子アジアカップの5位決定戦でタイがベトナムを2-1で下し、ワールドカップの出場権を得たました。ベトナムで開催されているアジアカップの試合は以前から観に行くつもりでトンニャット・スタジアム近くのホテルなどもチェックしたのですが、風邪を引いてしまい気管支炎が長引いているので断念。ベトナムのTV中継をビデオ化してネットに掲載されたものを観ていました。この5位決定戦は開催地でもあり、ベトナム有利と思っていたところ、恐らく期待も含めベトナム人の多くが同じように考えていたようですが、その期待は打ち砕かれてしまいました。翌日の新聞スポーツ欄では「ベトナム女子ワールドカップの切符を失う」の見出しや「千年に一度のチャンスを逃す」などとの表現が使われていました。

幾らなんでも「千年に一度はオーバーだろ・・・」などと思いつつ読んだのですが、日本語に訳せば「千載一遇のチャンスを逃す」であって、特別大げさとも言えません。ベトナムも日本も同じ漢字文化圏の国なのだと改めて思い知らされました。「tuoi tre」紙だったか「Vietnam Express」だったかでは「何故オーストラリア女子は世界的レベルにあるのか」?などと言う記事もあり、オーストラリアの女子サッカー事情なども紹介されていて、もし来年カナダで開催されるワールドカップにベトナムが出場権を得られたら・・・と思うと残念な気がして来ます。何しろ子供の頃からズボン生活のベトナム女性です。国民的レベルでの蹴りの強さは世界にも類がないほどかと。

昨日の準決勝日本-中国戦は早々にサイトに「中国を下し、日本決勝に進む」と記事が載ったもののオーストラリ-韓国戦は記事が見当たりませんでした。南シナ海での中国との衝突が繰り返されるこの時期、ベトナム国民の圧倒的多数がその感情を日本の勝利というより中国の敗北を強く望んで試合を観戦していたようです。

    

漢字文化圏の中心である中国の政府は、ベトナム政府の中国批判演説に対し「中国の顔に泥を塗った」と非難したと伝えられています。1979年の「懲罰戦争」との言い分にも違和感がありましたが、これまた如何にも宗主国意識を引きずった言い方に聞こえてしまいます。

言葉を時代と共に変化するそうで、「万歳」なども元々は「皇帝満歳」として使われたものが日本では明治天皇に対する「満歳」となり、戦時において兵士を送り出す「万歳」や選挙に勝利しての「万歳」へと変遷を遂げているようです。それでも皇帝の長久を祝い願うという語源は君が代の歌詞と通じるものがあり、どうも抵抗感が残ります。スポーツの試合で自国のナショナルチームが勝つことは感情として嬉しいものがあります。しかし、だからと言って「万歳」と叫ぶのは別問題などと思うこの頃。



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