GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

蟻とねずみとゴキブリ

2007-09-11 08:38:33 | 生活
夕食後の眠気にまかせて身を横たえたまま目を覚ますと2時3時という日が最近少なくありません。緊張感のない一人暮らしのせいでしょうか。部屋の片付けや掃除も余程のことがないとする気になれないし。浦和の団地に住むナカバヤシ君の部屋の足の踏み場のない散らかり様ほどではありませんが。アパートの一室にゴミと共に暮らせるというのは日本の気候ならではのことで、ここでは皆家の中は清潔にして暮らしているようです。

そうでもしないと直ぐにゴキブリやねずみの巣になってしまいます。風通しが悪ければカビとシロアリも大繁殖。普通の蟻とて油断せきません。何といっても最大の被害、恐怖はシロアリです。壁の中に巣を作るので一度現れたら要注意。押入れの中の衣類を食い荒らされ、殲滅したつもりが暫くして他の部屋の物置に現れダンボール箱を食い荒らされた挙句に箱の中の新品の製品をも腐食させてしまいました。

映画「天と地」の中で、主人公の兄だったか解放戦線に身を投じた男が「俺たちは像に踏み潰されるアリだった」と米軍の近代兵器の破壊力の恐怖を語るシーンがありました。しかしこれって本当にベトナム人の言葉なのか、と疑問です。アリは働き者で弱いものなどとは温帯気候の作り出したお話で、釜に残ったご飯や食いかけで机の上に置いといた柿ピーのビーナッツに群がり、ゴキブリの死骸を羽だけの残して平らげてしまうアリの貪欲さとお付き合いすればアリが弱いものとは感じません。それに赤い色のアリは小さくても人を噛みます。

綿のTシャツは暫くすると虫が喰った小さな穴が幾つもできます。どんな虫が喰ったのか目認してませんが、アリではないかと疑ってます。ねずみも衣類を齧り、食後の排泄までして行くわけで憎たらしさは増すばかりで、このねずみからミッキーマウスなるキャラクターを作り上げたアメリカ人の感覚が知れません。

外で食事したり、カフェにコーヒーを飲みに行ってる時には眠気も起きませんが、このところ夕食後にフラフラを足を運ぶくつろげるカフェがありません。カフェの女の子に相手にされる歳でなくなったということなんでしょうけど、それも今更ながらのこと。昼は事務所の近くの「長女は44歳、35歳で今度結婚する末娘」がいるオバサンの店でコーヒーを飲んでるわけですから特別可愛い女の子がいないと嫌だということではありません。最近、本が読める明るさで客の少ないカフェを見付け、2・3日通いました。その近くの店の「あたし、どう」?と言い寄る自称34才の如き恐怖はありませんが、押し付けがましさは同じで「コーヒーは身体に良くないから夜はジュースにしろ」などと言われ鬱陶しくなりました。

言葉のちょっとした言い回しの問題で「ジュースの方が身体に良いんじゃないの?」程度に言われれば、「そうですね」とも答えるのでしょうけど、そういうニュアンスには聞こえません。ベトナム語を日本語に変換して受け止めてしまうのが良くない、ということがあるとしてもです。「こっちは外国人なんだからもっと正確にベトナム語を喋ってくれよ」とは仕事の中でも常々思うところ。片言のベトナム語に対しては片言で返すのが礼儀とでも思っているかのよう。ぶっきらぼうに「ハサミ」と言われ「ハサミが何なの」?とムッとして聞き直すと「紙を切るハサミ」。きょうも「○○高校から電話で全機種の見積もり」と言うので、「見積もりをどうするの?新しく送るってこと?FAXで送るの?届けるの?何時までに?誰宛に?5W1Hって中学校で教わったでしょ?」一番困るのが時制を省略されることで、「もう送った」と聞いてたつもりが「これから送る」だったり「終わりました」が「もうすぐ終わります」だったり。

朝になってしまいました。きょうは早朝のコーヒーを飲んでから仕事に行くことにします。