雨期に氾濫原であった土地が畑に変わると蓮池の水も日々減って来て、12月には歩いても通れなかった道が1月には歩けるようになり、最近ではバイクでも通れるのでは、と思えるようになりました。
田圃の道は水路の掘削が主目的で、掘った残土を盛り上げて道とするわけですから水路は続くのに道は途切れてしまう、ということはしばしばです。メコンデルタのベンチェやカマウの農村に行った時に、人々の交通手段がバイクよりもボートであることを知りましたが、ここ氾濫原の開拓地では同じのようです。
土手に盛られた土は乾期の直射日光にさらされ、粘土質の土はひび割れてコチコチに固まり、ゴツゴツした塊となっていてバイクで走ると誤って水路に落ちるのではないかとの恐怖もチラホラ。落ちてしまえばバイクを自力で引き上げるのは無理だから捨てる覚悟を予めしておいた方が良いのかも。
年齢相応に「無理はしない」と決めているわけですが、蓮池脇の道は池との高低差が少ないので恐怖感もなく、つい「走ってみよう」などという気になってしまいました。難関は最初の涸れた水路を渡る凹凸だけ、と思っていたのが間違いで、しかし途中から引き返すにもバイクを方向転換させるだけの道幅もありません。
水が引いて土が乾いてはいてもまだ誰もバイクで走った跡がない道をカメラを首からぶら下げた格好で安易に走って見事にコケました。蓮池の水が涸れていて泥濘程度だったのでどうにかバイクを起こすことが出来ました。
ガソリンタンクのキャップから満タンにしたばかりのガソリンが流れ落ち、付近に人影もなく不安でしたが、左ハンドルを両手で掴み、身体を車体に寄せて押し上げどうにか。次に買うバイクは軽いものにしようか、とも思いつつ。
教習所では転倒させた400ccバイクを2度ほど自力では起こせなかったのですが。AX-1は126kgとやや軽め。とは言え、やはりここではシートも低いカブ型バイクの方が便利みたいです。
昼飯に立ち寄った店にホンダシャリーの改造車がありました。子供の通学用だそうです。国道一号線を60kmを越える速度で走っていたのを見たことがありました。
これがオリジナルの画像。ベトナムでもこの中古は多く、「チャリー」とベトナム語読みで発音されているバイクです。
カンボジアではこのタイ製の細いタイヤを付けるのが流行のようです。改造されたサスペンションは衝撃吸収機能はないみたい。しかも前輪ブレーキも付いてませんでした。
カンボジアで人気のタイ製ドリーム125の新車に細いタイヤを付けたバイクを見かけることはしばしば。国道1号線で60km/hの経済走行中にノンヘル3人乗りのこの手のバイクに軽々と追い抜かれたりもしています。