運転免許の高齢者講習を受けた。
後期高齢者は、高齢者講習の前に講習予備検査を受けなければならない。
講習予備検査とは、認知機能検査のことである。
私が認知機能検査を受けるのは2度目である。
今回、検査を受けたのは5人。
大正生れの90歳が2人、84歳が1人、78歳が私の他に1人。
*最初に、当日の年月日、曜日、時刻を尋ねる問題がある。
*次に、耳、ライオン、オートバイ、にわとりなどの絵カードを16枚見せる。
それから、乱数表に1とか4などと示された数字に斜線を引く。
これは点数に関係なく、今示した絵カードの記憶を混乱させるためのものだ。
次に、さっき示した絵カードの名前を書く。
私は2度目の検査なので、カードの絵を忘れないように気を付け、乱数表には夢中にならないようにした。
前回は一つでも多く、数字に印をつけようと頑張っているうちに、カードの絵を幾つか忘れてしまった苦い経験があるからだ。
絵カードの検査のときは、はじめに検査官がこれは何ですかと、一つずつ尋ね、物の名前を確認していく。
ベッドの絵を示した時、90歳の一人が答えた。
「寝台です」
私は驚いた。 「ベッド」という言葉になれて、純粋の日本語である「寝台」という言葉を忘れていたからだ。
大正生れの方は、戦争中に敵性語を使わないように教育されていたから、ベッドよりも寝台の方が身についていたのだろうか。
でも、カシオペアは寝台列車だ。ベッド列車とは言わないなどと余計なことを考えるので、肝心の絵カードの記憶がおろそかになる。
乱数表のあとに絵カードの名前を書く。
*次のテストは、体の一部、動物、乗り物、鳥などと、手がかりを示して、絵カードの名を答えるもの。
*最後のテストは白紙に時計を書き、長針と短針で時刻を書くもの。
今回のテストでは11時10分だ。前回も同じ時刻だったように思う。
これで認知機能検査は終了。
判定は3段階で評価される。
76点以上は「記憶力・判断力に心配ありません」
49点以上76点未満は「記憶力・判断力が少し低くなっています」
49点未満は「記憶力・判断力が低くなっています」
最低に評価されても免許証の更新はできるが、信号無視や一時不停止などの特定の交通違反を行った場合は医師の診断を受け、認知症と診断された場合は免許が取り消しになるとのこと。
私は幸い、上位の成績。
次の更新の3年後までは、認知症として運転免許証を取り上げられなくて済みそうだ。
3年後のテストでは、危ないかも?
◎認知機能検査で使用する絵カードは、警察庁のホームページで紹介されております。
16枚一組の絵カードが4種類あります。 そのうちの一つが検査に使われます。
⇓ (警察庁のホームページより)
https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html