夢職で 高貴高齢者の 叫び

          

結婚指輪は 400円

2018年07月11日 | 俺の女房は- - -

*俺が結婚したのは昭和39年、東京オリンピックの年だ。

経済的に厳しい生活をしていたので、結婚式は簡単に済ませ、女房に結婚指輪さえ買ってあげられなかった。 そして、共働きを始めた。

*それから、2年ほどたった秋と思うが、俺は東京へ所用で出かけ、日の暮れた銀座の街を歩いた。  歩道の片隅に露店があった。 安物のアクセサリーの店だ。 夜店は裸電球でガラス玉のような装飾品がキラキラと輝いている。 

のぞいてみたら、ダイヤもどきの指輪がある。  リングに5個のダイヤもどきがキラキラと輝いている。  指輪のサイズはいろいろある。  俺の小指にはまるものを探した。  俺の小指と女房の薬指は同じ太さだろうから。

値段はわずか400円。  これなら俺の小遣いで軽く買える。

*帰宅して女房に、紙の小袋にセロテープで閉じたままのダイヤもどきの指輪をポイと渡した。  俺は正直に400円だと知らせた。

こんな安物でも女房はたいそう気に入り、薬指にはめた。  サイズはぴったりだ。

そして、翌日から女房は指輪をして勤務先へ出かけた。 その結果、俺は同僚に恨まれることになろうとは夢にも思わなかった。

*女房の職場の同僚たちは指輪に気づいて尋ねた。

『どこで買ったのか? 値段はいくらか?』などと訊かれたので、『銀座です。 値段はとても教えられません』と答えたそうだ。

《銀座の夜店で400円のガラス玉の指輪を買った》などとは、恥ずかしくて言えなかったという。

そこへ、ダイヤの鑑定が出来ると言う女性が、ガラス玉に水を付けたり、太陽にかざしたりして調べた結果、本物のダイヤモンドと鑑定してしまった。

それから、すけつねは奥さんに銀座のデパートでダイヤが五つもある高価な指輪を買ってあげたそうだと、尾ひれがついてうわさが広まった。

そのうわさは、一駅離れた俺の職場の結婚したばかりのK氏の耳にも入った。 K氏の妻は女房の知人であった。

K氏は俺に尋ねた。「指輪はどこで、幾らで買ったのか」と。

俺だって結婚を明かす重要な指輪を《銀座の夜店で400円で買った》などとは、恥ずかしくて言えたものではない。 

だから、「銀座で買ったが、値段は口に出せない」と答えた。

女房は友達から指輪を貸してと言われると気軽に渡していた。 本物のダイヤだったら貸すことはしなかったろう。

「どこで、幾らで買ったの?」と尋ねられると、「銀座で買った。 値段は言えない」としか答えなかったし、決してダイヤとも、ガラス玉とも言わなかった。

*女房はお気に入りの指輪をしたまま炊事洗濯をしていた。 

それから半年も過ぎたころ、女房の職場の同僚が5個のダイヤ?のうち、一つが無くなっていることに気がついた。 通勤途中に落ちたのだろう。

 「ダイヤが一つ無くなっているよ」と注意を受けた女房は答えた。 

「糊がはがれたのでしょ。 400円だから気にしないよ」と。

職場の同僚たちは大笑いになった。

*それから間もない日、K氏は俺をにらみつけて、どなった。

「嘘をついたな! 指輪は400円のおもちゃではないか! 俺は妻から、すけつねが贈ったいう、ダイヤの指輪を私にも買ってくれと、何度も何度もせがまれて、悩んできたぞ ‼ 」

俺も女房も嘘は言っていない。 《ガラス玉の結婚指輪を銀座の夜店で400円で買った》などと恥ずかしくて言えないから、《買ったところは銀座、値段はとても言えない》としただけだ。 

ガラス玉を勝手にダイヤモンドと思い込んでしまったのは同僚たちではないか。 

K氏はくやしそうに俺をにらんでいる。 俺はK氏を気の毒に思った。

*それから20年も経ったころ、俺は本物の一文字ダイヤの結婚指輪を女房にプレゼントした。 しかし、その頃、女房は指輪に関心が無くなって、めったに指輪をすることをしなくなった。

*あの頃の事を想い出すと愉快になる。


女房からチョコ

2018年02月15日 | 俺の女房は- - -

 バレンタインディに女房からチョコレートを貰った。

   

 いつもながら、女房の好きなチョコだ。

半分以上は女房の口に入るのだから、自分の好きな銘柄を選ぶのだろう。

そして、ホワイトディに期待をかけていることだろうよ。

   

 俺は今、お腹の調子が悪い。

しばらく、チョコの甘い香りを楽しもう。


俺の恵方巻き  平成30年版

2018年02月05日 | 俺の女房は- - -

 俺は、今年も恵方巻きを作ることにした。

それで、インタネットでいろいろなレシピを調べて、俺なりの作り方を考えた。

 まず、スーパーへ行って恵方巻きの具材をそろえた。 

大好きなイカ、それにマグロ、サーモン、エビ、カニカマ、だし巻き卵、桜でんぶなど7種類だ。

 ご飯を炊き、そば用のこね鉢に移して、寿司酢と合わせながら、うちわであおいだ。 

うちわであおぐには、俺流のスタイルにこだわる。 

うちわは右手ではなく、左手であおぐのだ。 

左うちわは気分が最高。   

 巻き簾に海苔を置き、酢飯を広げる。 

それから、7つの具材を並べていく。

巻き簾を一気に巻いて形を整える。  

巻き簾を広げてみたら、力を入れすぎたのか海苔から具材が押し出された。  
  
  

 

2本目は少し力を抜いて巻いた。 これでも、少しはみ出ている。

  
  

 二つに切ってみた。 まあまあの出来だ。 

俺が初めて恵方巻きを作ったのは一昨年である。 

そのときは巻き方がゆるかったので、食べようとしたらマグロとサーモンが抜け落ちてしまった。 

今度はしっかりと巻いているから、具が抜け落ちる心配はない。
  
  

  さて、食べてみよう。今年の恵方は南南東という。 

俺は女房と一緒に食べようとした。 

俺は『ギックリ腰になりませんように』と、祈りながら、恵方巻きにかぶりついた。 

 !! ?????  噛み切れないものがある。 

それは鉛筆より少し太めの細長いイカだ。 

歯で噛んだまま口にペロンとぶら下がった。

恵方巻きに穴が開いた。 

 穴をのぞいたら、女房の目が見えた。 

恵方巻きの穴を通して目と目があった。 

なんとロマンチックなことよ。 胸がときめく。 

 恵方巻きがずれた。 

すると、穴いっぱいに、女房の鼻が見えた。

途端にロマンチックな気持ちは、露と消えた。

2018-02-03

 


女房とランチを楽しむ

2018年01月18日 | 俺の女房は- - -

 昨日のランチはカキフライ御膳。

カキを食べたかったが、なかなか機会を作れなかった。

俺と女房は、それぞれ、いろいろな趣味の会に入っているので、二人でランチに出かけるタイミングが合わない。

だから、ゆっくりランチする日を前もって決めておいた。

そして、昨日実現。

   

 個室のあるレストランで、カキフライ御膳を楽しむ。

大きなカキが6個。 これだけ食べると充分に満足。

デザートにプリンが出た。 それからコーヒー。

二人でゆっくり話す時間はよいものだ。

 それから、ガラケイから買い替えたスマホの使い方の練習。

ガラケイが故障したので修理を頼んだら、部品が生産中止でもう買えないそうだ。

だから、二人共に、スマホに買い替えたが、使い方がよく分からない。

家事から離れて、スマホの勉強だ。

 

 女房はサークルの仲間たちと、よくランチに出かけ、おしゃべりに夢中になっているそうだが、俺とこんなに長い時間、食事をすることはめったにないことだ。

 さて、今度のランチはいつになるだろうか? (^^♪

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       スポーツ吹矢

   吹矢を始めて3か月経った。

   先日、5本の矢が、連続、的の中心に命中。

   しかし、次も、その次も点数が悪い。

   パーフェクトはまぐれ当たりか?


俺はローストビーフを作った

2017年12月11日 | 俺の女房は- - -

俺はローストビーフを作った(ワインが足りない

 

 男の料理教室で、ローストビーフの作り方を教わった。

先生の指図通りで、何とか上手に出来た。

 

 俺は家で作ることにした。

料理教室では、牛もも肉150グラムであったが、俺は420グラムの肉を買ってきた。

420gもあれば、女房と二人で充分に食べられる。

まずは、牛肉を柔らかくするために、肉をホークでつついて、たくさんの穴をあけた。

それから、ゴマ塩をふりかけてまぶした。

フライパンにオリーブオイルを熱し、強火で肉を焼いた。

全面にこんがりと焼き色を付けた。

焼いた肉をラップに包み、ジップロップに入れ、空気を抜いて閉じた。

鍋でお湯を沸かし、沸騰したお湯にジップロップを入れ、3分間グラグラと温め、火を止めた。

料理教室では、火を止めてから5分間で取り出したが、これは150gの場合であって、大きな肉の場合は15分ぐらい必要と教わったので、その通りにした。

肉が大きくても小さくても、煮詰める時間は3分間だそうだ。

鍋からジップロップを取り出した。

このまま、しばらく冷やすようにと教わっていた。

冷やすと肉が切りやすいそうだ。

俺はジップロップをボウルに入れ、氷と水を入れて冷やした。

それから冷蔵庫で、さらに冷やした。

グッドアイデアだろう。

 牛肉を焼いたフライパンには肉汁が残っている。

これに調味料を入れて、タレを作るのだ。

醤油、ミリン、砂糖、おろし生姜、おろしにんにくを入れ、フライパンを温め、混ぜ合わせた。

タレができた。良い味だ。

肉をできるだけ薄く切った。

お皿にベビーリーフを並べ、その上にローストビーフを盛り付け、タレをかけた。

 女房と二人で食べることにした。

まずは、ワインで乾杯。

食べてみた。とても美味しい。

俺としては100点満点の出来栄えだ。

女房も味はよく、美味しいという。

俺は満足。

しかし、女房は続けて言う。

ホテルで食べたときは、肉はもっと薄く切ってあったよ、と。

ホテルでは、薄いから肉にサラダを挟んで食べられた、と。

俺の切った肉は厚くて、噛むのに大変とのことだ。

だから、100点でなく80点だそうだ。

 二人でワインを飲みながらローストビーフを味わう。

女房の言うように肉はもっと薄く切ったほうがよさそうだ。

しかし、ホテルの一流コックの腕前と、俺の腕を比べられたのではどうしようもないのだ。

 

 グラスのワインがなくなった。

2杯目をついだ。

ワインのビンを傾けたが、グラスに半分しかない。

ビンを逆さまにして、最後の一滴を入れた。

半分しか入っていないグラスを見つめる。

女房は戸棚に買い置きのワインがあるかと探したが、無い。

しかたがないから、俺は一杯半で我慢することにした。

すると、女房は自分の飲みかけのグラスを俺にくれた。

ありがとう。ヽ(^o^)丿


床のリフォーム

2017年10月05日 | 俺の女房は- - -

床のリホーム

 我が家には畳の部屋がない。 全室板張りだ。

新築の頃はピカピカだった床だが、年数が経って、日焼けで色があせたり、シミが出てきたりするようになった。

畳だと古くなれば新しいのと取り替えれば良いのだ、板張りの床はそうはいかない。 だから、ニスを塗り替えることにした。     

 まず、変色した床を紙やすりでこすって滑らかにする。

次に住宅用洗剤マジックリーンで汚れを落とす。 

かなりきつい作業だ。 初日はこれで終わりにする。

翌日、ニスを塗る。 それから、1日乾かして2度目のニスを塗る。

次の日まで乾くのを待ち、ワックスを2度掛けする。

一部屋に4日もかかる大仕事だ。

 最初に台所、次に居間、今回は寝室である。

俺はギックリ腰だから腰をかがめる作業ができない。

だから、ほとんどの作業を女房が行なっている。

俺はニス缶の蓋をドライバーでこじ開けたり、ニスと薄め液を調合したり、マスキングテープを張るようなごく軽い作業だけだ。

 女房は腰が痛いと言いながらも頑張っている。

俺は手伝うことがほんの少ししかないので、女房の仕事を眺めている。

 俺は若い頃、我が家の2階建ての屋根に上って、トタン屋根のペンキ塗りをしたものだ。

しかし、今は室内の床塗りさえできない。

 亭主と女房の力関係は逆転してしまった。

だから、何とか女房のご機嫌を取らなければならないと思案する。

そして、俺は女房にサービスすることを思いついた。

 

 女房はゴム手袋をしているので、額の汗を拭くことが出来ない。

だから、俺は女房の汗を拭いてあげた。

それからリンゴの皮をむいて、フォークに刺して口に入れてあげた。

このくらい女房にサービスしておけば、何とか安泰に暮らせるだろう。

 

ピカピカになった床は気持ちが良い。


シェイクスピア・夏の夜の夢

2017年09月11日 | 俺の女房は- - -

 

シェイクスピア・『夏の夜の夢 』

栃木県総合文化センターへ、シェイクスピアの『夏の夜の夢』の観劇に出かけた。

役者は全員男性。女役も男が演じる。だから、奇妙な感じがしだ。

しかし、歌舞伎も役者は全員男性ではないか。

シェイクスピアの時代は、歌舞伎のように全員男性で演じていたそうだ。

その400年前の上演方法を再現したそうである。

 

眠っている人の瞼に、妖精が媚薬を塗る。

媚薬を塗られた人は目が覚めたときに、最初に見た人に恋をする。

妖精のいたずらで、恋の相手が取り換えられる喜劇。

 

演劇が終了後、夕食は宇都宮駅で。

これも楽しみで、観劇にきたようなものだ。

二人でレストランへ入る。

珍しい間仕切りを見た。

鹿沼の伝統工芸品の組子のようだ。優雅だ。

   

ヒレカツ定食を注文したら、最初にゴマの入った小さなすり鉢が出された。

ウエィトレスは、ゴマをすってタレと混ぜ合わせると、美味しいタレが出来ると説明。

俺は女房の目の前でゴマをする

何か、良いことが起こることを期待しながら、ゴマをすった

 


かき氷で 余計 暑苦しくなった

2017年08月30日 | 俺の女房は- - -

 暑い! 蒸し暑い!

 俺は女房に、道の駅でソフトクリームを食べてこようと誘った。

しかし、女房はソフトクリームはカロリーが高いから嫌だと言う。

かき氷なら栄養がないから、食べても良いと言うのだ

女房はダイエットをしているようだが、一向に効果が上がっていない様子だ。

 俺はかき氷を扱っている店を知らない。

女房は、K 珈琲店には、かき氷があると言う。

かき氷なら、食べても太らないから良いと言うのだ。

 

 俺は昔、かき氷を食べたことを思いだした。 

器はガラスのお皿に、一本足のスタンドがついているような形をしていた。

これに、手回しのかき氷機で四角い透明な氷を削る。

そして、イチゴやメロンのシロップをかけるのだ。

なつかしいなあ。

 

 俺は女房とクルマで K 珈琲店へ出かけた。

そして、かき氷のメニューを見た。

俺がイメージしていたかき氷はない。

かき氷に小倉アンやソフトクリームなどが、どっさりと盛り付けてあるのだ。

しかも、量が多すぎる。

これではダイエットにならない。

 俺は余計なものをトッピングしていない、ただのイチゴのかき氷を選んだ。

女房は抹茶のかき氷で、上に何ものせていないものが良いと言う。

しかも、普通サイズでなく、ミニが良いと言う。

だいぶ、ダイエットに気を使っているようだ。

女房はウエイトレスを呼んで、メニューカードを指さしながら注文していた。

 

 かき氷が運ばれてきたのを見て、肝を冷やした。

直径が手の指をいっぱいに広げて、親指の先から小指の先までもある深鉢に、かき氷が山盛りになっているのだ。

 そればかりではない、女房は確か、抹茶のミニと言っていたのに、注文したときに普通サイズに変更していた。

しかも、小倉アンをトッピングし、栄養価の高いミルクをかけているのだ。

 俺は、女房に小言を言った。

これではダイエットにならないだろう、と。

すると女房は近くの席のカップルを指さした。

その女性のかき氷には、さらに、ソフトクリームがどっさりトッピングされている。

女房はすまして言う。 私はソフトクリームのトッピングを遠慮したのです、と。

 また、体重が増えるだろうなあ。

体重計に乗ってから、嘆き悲しむことだろう。

 

 食べてみた。

昔のかき氷の触感とは違う。

シャリシャリとした感じではない。 

氷が柔らかいのだ。 特殊な加工をしているのか。

それに、甘ったるい。 超、甘すぎる。

俺は昔ながらのかき氷がいいなあ。

 

 ついたてでへだてた隣の席から、うるさいおしゃべりが聞こえる。

ちょっとのぞいてみたら、8人席に9人のおばさんたちが、声だかに話しているのだ。

各自が同時に声を上げているようなので、何を話しているか分からない。

おしゃべりというより騒音だ。 

氷を食べたのに、騒音で余計暑苦しくなった。

しかし、女房は平然としている。

女房がよくやる女子会も、隣のおばさんたちと同じような騒音を、巻き散らかしてくることなのだろう。

近くのカップルを、ちらっと横目で見たら二人とも静かにしている。

喫茶店で何も話さず、見つめあうこともなく、下を向いている。

二人とも、下を向いてスマホを指でなでている。

おばさんたちの騒音には、ちっとも苦にならないようだ。

スマホに夢中になって、騒音は聞こえないらしい。

 

 延々と、声だかのおしゃべり騒音が続く。

俺はかき氷を食べたのに、余計、暑苦しくなった。

 

 さて、早く家に帰って、冷やした麦茶を飲むことにしようか。 

 


一人ランチでイタリアン

2017年08月23日 | 俺の女房は- - -

女房は久しぶりに女子会でランチするという。

布切れで小物を作って遊んでいるサークルの仲間と出かけるそうだ。

どこで食事をするのかとたずねたら、なんとウナギで有名な料亭ではないか!

ウナギのランチだったら安くても3,000円はするだろう。

高いウナギを食べるのかと聞いたら、ウナギにするか、別の安いものにするか、皆で相談して決めるという。

安い料理だってあると思うというのだ。

しかし、あの料亭では、かけそばとか、きつねうどんなどの安いものが、あるはずがない。

 

女房は今朝の食事で使った食器を洗い、水切りかごに入れたまま出かけて行ってしまった。

残された俺は食器を拭きながら、お昼をどうしたらよいかと悩む。

俺の得意な料理は、「ゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじライス」だ。

俺が名付けた「目玉おやじライス」とは、お茶碗にご飯をよそって、梅干を一つトッピングするだけのものだ。

しかし、これでは物足りない。

俺はスーパーの弁当にしようかと頭をめぐらす。

スーパーの弁当だと、女房の高級ランチに対して、500円か。

みじめだなあ。

そこで俺は外食しようと考えた。

俺と女房が二人で行くことのある韓国料理店へ、今日は俺一人で出かけようと思う。

そして、また考える。 この店のカルビランチは、千円でおつりがくる。

3回食べてもウナギの値段には追いつかない。

もっと高級なところへ行こう。

俺は、一度も入ったことのないイタリアン料理の店へ行くことにした。

いかにも高そうな造りのレストランなので、入ったことはない。

俺は度胸を決めてお店のドアを開けた。

すると、客は誰もいない。ランチタイムなのに誰もいないのだ。

コックが出てきて席へ案内してくれた。

店員はコック一人だけだ。

20席ほどあるお店に客は俺一人だけだ。

コック兼ボーイがメニューを持ってきた。

ランチタイムのメニューは1,600円、から3,200円だ。

女房と釣り合いの取れるメニューは3,200円となる。

しかし、高いものを注文する気になれず、一番安いものにした。

 

最初に、冷たいトマトのスープが運ばれてきた。

次は大皿に「サラダグルマンデジーズ」というものがでた。

メニューを見て、初めて知った名前だ。

トマトを小さく切ったものや、ハーブやレタスや、玉ねぎ?、その他、

チーズらしきものなど、食べたことのないものが少しずつ盛り付けてある。

次にメインのパスタだ。

トマトやハーブ、小エビなどがからめてある。

最後にデザートとコーヒーが出た。

食事を終えても、客は俺一人のほかに誰も来なかった。

きれいなお店だ。 静かだ。

CDから小さな音で音楽が流れている。

高級ワインのメニューがある。 夜には客が増えるのだろう。

昼間だったら、ここは一人静かに物思いにふけりながら食事をする人には、最適なところだ。

 

俺は物思いにふける。

今日の女房達7人は、ウナギを食べながら、うるさくおしゃべりをしていることだろう、と。

そして、それぞれの旦那たちはどんなお昼をとっているのだろうか、と。  


梅干

2017年07月30日 | 俺の女房は- - -

 

 女房は毎年梅を漬けている。

今までは毎年20キロ漬け、友人に分けていたが、今年は10キロに減らした。

減らした理由は梅の品不足と高騰のためである。

梅は梅雨が明けると、三日三晩、天日に干してきた。

 今年の梅雨は空梅雨だった。

そして、待ちに待った梅雨明け宣言。

この日を待って梅を干した。

好天は二日で終わり、三日目からは天気が良くないと予報。

梅雨の期間は降らず、明けてから雨なのか。

 二日間干した梅をひとまず梅酢の中に戻した。

その後、五日間も雨と曇り。

気象庁の予報では28日の金曜日は晴れるが、後は天気の悪い日が続くという。

その日もからっとした晴天ではないが、一日だけの晴れマーク。

しかたがないから、この日一日だけ梅を干して仕上げることにした。

 梅ざる二枚に漬けた梅を並べて干す。

俺は梅を干すのを見ているだけだが、梅ざるを持ち上げるとき、二人で持った方が良いと思い、手伝おうとしたら、女房にギックリ腰になるからと断られた。

寒竹製の梅ざるはもう40年以上も使っているので、痛んできた。

 若いときは毎日のように梅干を食べていたが、血圧が高くなった今は、ほとんど口にしなくなった。

しかし、女房はせっせと梅干を作っている。

若い頃から続く習慣はやめられないようだ。

これも生活習慣病か?


若鶏のごま醤油あんかけ弁当

2017年03月01日 | 俺の女房は- - -

女房は吊るし雛展示会の準備があるからと言って、朝から出かけていった。

お昼は手芸仲間と、とるそうだ。

ランチが楽しみだと言って出かけた。

少し前までは、女房はどんなに忙しくても、俺のお昼を用意して出かけていたのだが、最近は用意をしてくれない。

こんな時、俺は冷蔵庫から漬物などを探し、残りご飯を一人寂しく食べてきた。

しかし、今日は俺もお昼の準備がいやになった。

俺は最近できたスーパーで弁当を探した。

いろいろな種類の弁当があるので迷った。

どれも美味しそうだが、数が多くて迷ってしまった。

俺は「若鶏のごま醤油あんかけ弁当」という長い長い名前の弁当を選んだ。

家でチンして食べた。まあまあ味は良い。

食べながら俺は考える。

これからも、女房は俺のお昼の用意をしないで出かけるだろう。

その時はスーパーで弁当を買おう。

いろいろな弁当があるから、毎回、別の弁当の味を楽しもう。

今度、女房が留守になるのはいつだろうなあ。

新しい弁当を食べられるから楽しみだなあ。

 

けれどもなあ、独りでモサモサ無言で食べるのはつまらないなあ。    

 


エビチリ弁当

2017年02月19日 | 俺の女房は- - -

スーパーでエビチリ弁当を買った。

これには、深いわけがあるのだ。

女房は今日も昼食を作らないと言う。

卓球で遊んできて疲れたから、お昼を作るのがいやだと言うのだ。

こんな時には、俺がお昼の用意をしてきた。

しかし、俺はこのところ、料理に失敗している。

先日はエビチリを作ったが、大失敗だった。

もやしオムライスも、食べられたものではなかった。

だから、俺もお昼を作る気になれない。

そこで、女房を連れてスーパーで弁当を探した。

エビチリ弁当を見つけた。

先日、俺が大失敗したエビチリがある。

俺はエビチリ弁当をかごに入れた。

女房は鶏肉の南蛮揚げのおかずだけだ。ご飯は家にあるのを食べると言う。

女房がエビチリを避けたのは、俺が失敗したエビチリを無理して食べさせられたからだろう。

エビチリアレルギーになったのかな。

 

家に帰って、弁当をチンして食べた。

エビはプリプリ感があって、とても美味しい。

ソースもピリッツとして美味しい。

俺が作ったエビチリとはまるで違う味だ。

弁当は税込み650円也。

ご飯とごぼうとミニトマト付きで、この値段だから、作るより買った方が安いようだ。

俺が作っても美味しい料理はできない。

 

俺は落ち込んだ。

悩んだ。

これからも料理を続けるべきか、

それともスーパーで買ってきた方がよいのかと。

俺は悩み、背中を丸め、腕で顔を支えた。

ロダンの考える人と同じポーズになってしまった。

 


今日は バレンタインデー

2017年02月14日 | 俺の女房は- - -

朝 目が覚めた

ベットのそばに 赤い包みがある

包装紙をほどいた

チョコレートだ

今日は バレンタインデーだ

女房からのプレゼント

義理チョコかな?

二人で食べた

俺は 最初に ハートのチョコから いただいた

 

棚の上に 置くことにしよう

いつものことながら 半分以上は女房が食べるだろう

 

さて ホワイトデーのお返しは 何が良いか考えなくちゃ

 


女房様へ お年玉

2017年01月01日 | 俺の女房は- - -

 女房様へお年玉

 女房様、あけましておめでとうございます。

 昨年はギックリ腰で歩けなくなりましたときに、車椅子への乗り降りの世話や、歩行訓練をしていただき、誠にありがとうございました。

おかげさまで今は歩けるようになりました。

また、食事の世話、衣類の世話、その他もろもろのお世話をいただきましたこと、深く感謝申し上げます。

本年も相変わらず、亭主のお世話をしてくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 つきましては心ばかりのお年玉を差し上げたいと思いますのでお受け取りください。

今年も昨年と同様に、野口英世1枚ですが、お許しください。

樋口一葉か福沢諭吉にしたいところですが、アベさんに年金を下げられ続けておりますので、1,000円貯めるのに苦労いたしました。

どうぞ、お年玉で女房様の好きなものを買ってください。

 

 庶民が安い給料や年金で暮らしているのに、どこぞのお偉いさんは、豪華なホテルに家族で宿泊したり、クレヨンしんちゃんの漫画本や子供の理髪代までも、政務活動として公金を使用しておりました。

また、どこぞのお偉いさんたちも、使途不明の政務活動費を使っておりました。

私たちの税金を使っているわけですね。

このようなお偉いさんたちには庶民がいかに節約をして生活しているか理解できないでしょう。

また、どこかの市では、市会議員の給料を大幅値上げの提案に、ほぼ全員の賛成をもって即座に可決。

お役人さんたちは、我々庶民が少ない給料や削られた年金で、節約しながら生活し、税金を納めていることを、どう考えているのでしょうか?

 

 年金が削られましたが、私は大きな希望を持っております。

大金持ちになる夢を持っております。

幸いなことに、アベさんがカジノを作るそうですので、そこで一儲けしようと思います。

毎日毎日カジノに通い、大儲けをして、お年玉を福沢諭吉10枚ほど差し上げられる日がきっと来ると思います。

楽しみにお待ちください。

つきましてはタネ銭が必要です。

どうか1,000円ばかりお貸しいただけないでしょうか。

カジノができた際には10倍にも100倍にもしてお返しいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

     平成29年元旦

亭主 すけつね拝

 


忘年会は 全員参加 と 強行採決

2016年12月25日 | 俺の女房は- - -

忘年会は 全員参加と 強行採決

女房と卓球クラブを作ってから5年ほどになる。

男性1人に女性5人のクラブだ

午前中に汗を流して、お昼頃、解散。

女性たちは時々食事会をしているが、俺は毎回不参加。

理由は俺が女性たちのおしゃべりについていけないからだ。

俺は女性たちのおしゃべりの洪水の中で食べるより、静かなところで食事をしたいのだ。

今日も卓球が終わった後に、昼食会をやろうという。

当然、俺は欠席しようと思う。

ところが、忘年会も兼ねるから全員出席しようとの、緊急動議が出された。

民主主義のルールに従い、多数決で決定するという。

ろくに審議しないうちに、強行採決。

5対1で可決だ。

これは多数の暴力ではないか。

 

国会議員の先生方がやっていることと、同じではないか。

戦争法、年金法、カジノ法など、審議を充分煮詰めないうちに、強行に採決。

国会議員のエライ先生方は、国民の意見を満足に聞かずに、国の重要なことを決めるのだから、女房達もこれに見習っているのか。

俺という貴重な存在の男性の意見には、全く耳を貸さない。

俺の発言は全く無視するのだ。

 

俺は忘年会に狩り出された。

食堂は混んでいた。

席についてから、一時間も待たされた。

俺はおしゃべりのシャワーの中で、食事が運ばれてくるのをじっと待っている。

やっと食事が運ばれてきた。 

また、シャワーが降ってきた。

忘年会なのに、アルコールは出なかった。