村の水車番

水車小屋のおじさんは見た?  山村のくらしは、今日も快調!

自在鍵

2007年01月03日 | Weblog
正月3日目ともなると、そろそろ身体を動かしたくなる。
家内との約束で、正月3ケ日ぐらいはジッとしていなければならない。
天気はいいが、玄関脇の部屋で読書の一日だ。
丁度良かった、読んでおく予定の本が溜まっていた、 20年前の井上ひさし著「吉里吉里人」も棚から出しておく。
東北の1寒村に独立国を作る話だったが?、こうも地方の未来が心細くなる時期だ、何かのヒントになるかもしれないと、もう一度読むつもりだ。

この玄関脇の部屋には、鉄瓶と自在鍵を吊るしている。
山村の水呑百姓だった、我が家に唯一伝わる財産だ。
鉄瓶と自在鍵をいつも目にする場所に吊るして、赤貧洗うが如き貧農のルーツを忘れない為である。
家内や、子供達にはあまり話さないが、この自在鍵を見るとき、どんな世の中になっても恐れることは無いと自分に言い聞かせるような悲壮感を抱く。

少年時代に同級生K嬢が私に読めと薦めてくれた、プロレタリア作家、島木健作の「生活の探求」もこの部屋で読んだ。

あの時代の事を思えば・・世の中随分と変わった!



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする