炎天のホームに影を連れてくる列車の影を待っているんだ
カヤの木にツクツクボウシあかるいねふるえる腹が見えるくらいに
夏の砂すこし入ったままの靴 砂は九月の砂に踏みこむ
山崎もそのひとつですひらくドアにアオマツムシ、という夜の駅
アオマツムシの声をいったん遮断してゆっくりうごきだす車両たち
(「未来」779号 2016.12月)
カヤの木にツクツクボウシあかるいねふるえる腹が見えるくらいに
夏の砂すこし入ったままの靴 砂は九月の砂に踏みこむ
山崎もそのひとつですひらくドアにアオマツムシ、という夜の駅
アオマツムシの声をいったん遮断してゆっくりうごきだす車両たち
(「未来」779号 2016.12月)