すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

三歩ぶんの踏切

2011-10-06 13:39:50 | 短歌
いま虹の写真をおくる  でもきっと電車の窓にしかみえないね

サンダルで三歩跳ねたら踏切はおわってすぐに海がはじまる

はじめての町をあるいて歩道橋の上がいちばん青いとおもう

郵便配達員になりたいこんなにも急な石段しかない地区の

よその子のこともみているのだろうか  商店街を飛び交う燕

巣のなかで四羽ならんで雛はもう気配を消すことを知っている


(「未来」717号 2011.10月)




「塩屋」という駅で降りた七月、だったのですが。
いつのことかも地名も書かずに、すこしだけ遠くへ行ってしらない町をあるいたことを、ちいさな結晶にしてみたいとおもいました。

コメント (6)
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