すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

冬芽の方向 (そして今月のおすすめスポット)

2013-03-19 19:07:40 | すぎな日記
NHK短歌4月号「ジセダイタンカ」のページに「冬芽の方向」7首を掲載していただきました。
ほんもののジセダイ、虫武一俊さん&山階基さんもいらっしゃるので「だれがジセダイやねんっ」とか言わずに読んでくださいね。

写真は1月のアブラチャン(油瀝青)です。

さて、今月いっぱい、東京では魅力的な催しが……

ジャン!
「この短歌を読め!」春の大短歌祭り@紀伊國屋書店新宿本店
ぎゃああ、こんな豪華な場所に熊が!
そして「短歌研究」バックナンバーとか、めったに並ばない本がずらりとーーー

そして……
ジャン!

「帰ってきた寺山修司」@世田谷文学館

これも見のがせない。

ということで、たぶん終わるまでにこっそり訪れます。
熊を連れた怪しいひとがうろうろしていたら、暖かく見守ってくださいませ……

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西行き列車

2013-03-19 18:54:21 | 短歌
途中下車していい切符のおおきさを知らないままで駅にきていた

補助シートにすわるわたしをとびこえてねずみ男は西をみつめる

樹の上のクダマキモドキに見つかった「こんなにひくいところにいたの?」

十月のみどりの虫の触角のいちばん先はとおい 見えない

ひとりでは鳴かないぼくはながいながい触角の先さがしにいくよ

海沿いの林の底はあかるくてまつぼっくりにだれか来ている

枯れ草にまぎれてひだりみぎひだり足踏みしてからバッタは跳んだ

背負ってるこのフジツボは貝殻でなかったころに出会ったのです

からっぽになってあるいてからっぽのつづきの貝殻つめるポケット

迷ってはいない(いないよ)貝殻を満たすポケットまだかるいまま




(「未来」733号 2013.2月)



先月につづき、ほとんど歩きながら作ったシリーズです。須磨のあたりですが……歌からはまずわかりませんね

「アオマツムシ?いやなんか形がちがう……」とわからないままだった虫は、のちに「サトクダマキモドキ」と判明しました。(ピンボケ写真をみてくれた伊丹昆虫館のおにいさんありがとう

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