すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

蝉をかぞえる

2011-12-20 12:19:23 | 短歌
じゅんばんに下から油熊熊熊 すくなくなった蝉をかぞえる

ひとりきりのミンミンゼミはとおくから九月のクマゼミは真上から

ぬけがらの泥はかわいて熊蝉であったしるしがこぼれていった

月光にみえたから銀大将と呼んでみあげる樹のうえの蛇

先週も先々週もこの樹からぼくらは見おろされていたのか

上にいるしっぽと下にいる頭しゅるしゅるいれかわる見届ける

ヘビはセミたべる? 樹液があふれだすケヤキは蛇の道でもあった

つくつくぼうしその転調の瞬間を凍らせたい、と言語学者は

この朝の蟻の仕事を撮るための動画モードのデジタルカメラ

雨あがりここだけがほら(蟻たちが運んだばかりだよ)乾いてる

(「未来」719号 2011.12月)


寒いよお…… それなのに……
前回予告はしたけどこの残暑感スミマセン
この夏けっきょく一度しか会えなかった、公園の木のぼりアオダイショウさんのかわいい瞳が忘れられない。

全身どろんこのちびくんはニイニイゼミのぬけがら。顔がちょっとどろんこでおへそ(のようなもの)がついてるのがクマゼミのぬけがら、です。

※蝉、のちゃんとした字体が出ない……

コメント (2)
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