すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

きつね色のうた

2006-12-21 23:20:24 | 短歌
さみしさよ保護色になれ 駈けてゆく原野はどこまでもきつね色

「犬という名の猫な歌会」第二回に出しました。お題は「色~COLOR~」。地味に4票。ありがとうございました~。

電車に乗っているときなど、いい感じに枯れた広い野原が窓から見えると、
「ああ~あそこにとびこみたい。」と思います。
緑の草原よりそう思うのはどうしてかな。
日光を吸いこんでいてふかふか感があるからかもしれません。

(そういえば題詠100首で、

雪を呼びそうな口笛吹いて呼ぶ日向枯草色の子犬を

って詠んだのでしたっけ……色の扱いがこれの逆パターンや……

ほんとにとびこんでだーっと走ったことがあるのは北海道、といいたいところだけど、高校の修学旅行で行った「霧が峰」です。
バスの休憩所みたいなのがあって、寒いからみんな外に出ようとしなかったんだけど、わたしともうひとりの友だちだけ、何かにとりつかれたように飛び出していって走ったの。
あれはどういう場所だったんだろう。
きつね色の原野の中にぽつんとバス停があってストーブのある小さな待合室が……という記憶があるんですが、考えてみれば45人×10クラスの旅行で行ったんだから、それなりの大きい休憩所とか駐車場があったはず。わたしとみゆきちゃん(いっしょに走ったひと。特にその子とだけ仲良かったわけでもなかったはずなのに、それも謎。)だけ、きつねに化かされてたんでしょうか?
とにかくとっても寒くてきつね色で気持ちよかったので、帰ってからクラブの後輩に、来年修学旅行で霧が峰に行ったら走ってくるように、と申し渡しました(笑)。

「さみしさよ保護色になれ」はぽろっと出てきたのだけど、うーん、原野とかきつねとか風とかとひとつになるには、さみしさをもっていることが必要条件である、という感じです。
「駈けてゆく」は「駆」のほうが普通だと思いますが、「駈」の方が好き(丘が入っているから。)なのでこっちにしました。
「保護色」と「きつね色」、レベルの違う言葉だけど二つも「色」の字を入れてしまったので、ちょっとごちゃごちゃしたと思います。せめて「きつねいろ」でよかったかも。いちおう反省してみました

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「野だて歌会」参加

2006-12-20 00:26:27 | 短歌
「話しかけないでください」って揺れる運転士さんのうしろでゆれる


※中村成志さんのブログはいほー通信で開かれている「野だて歌会」に、この歌で参加します。
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アニメ・格闘技のうた

2006-12-13 09:55:08 | 短歌
 実は(とかいうことでもないけど)「笹短歌ドットコム」(右下にリンクあり)に参加しました。
 見てるだけ~だったのですが、「アニメ」のときあんまり楽しそうだったので、ついつい。
 昔のアニメ……というより、昔のアニメの「テーマ曲」がすき。

☆アニメのうた

 ゆうやけが見えたら起動してみます ねえZaurusくんひくくこたえて
                              (クムクム)

 昔のアニメのエンディングの歌って「夕焼け感」があって大好きなのです。
「クムクム」はそんなに見ていなかったのだけど、エンディングテーマが名作。木島始さん作詞です!
♪でぃーのでぃーのさうるすくん♪と呼びかけるところがあって、「ハイハイ」と 渋い声の合いの手が入るの。


 食パンの耳にぎりしめ「テキィ?」って目をとじて呼ぶ冬の鴨川
                           (未来少年コナン)

 冬の鴨川にはユリカモメがいっぱい飛んできて、「アジサシに囲まれるラナちゃん」ごっこができます。
「鳥と話、してた?」
「ううん。でも心がわかるの。」
 きゃー。


 まだドラえもんはいなくて少年は青いマスクを自分でかぶる
                           (パーマン)

 パーマンは、私の初恋のひとです。
 幼稚園のときの写真はほとんどパーマンポーズです。
 広告の裏に毎日えんえんとパーマンの絵を描いていました。
「ドラえもん」が登場するころには、それを「架空のお話」として見るくらいに賢くなってしまっていました……。


 サスケよりちいさいわたし コトバでは「ひかり」と「影」と「闇」をおぼえた
                              (サスケ)

「光あるところに影がある……」「闇に生まれ闇に消える、それが忍者のさだめなのだ……」ナレーションを暗記していました。セリフも曲も、いま聴いてもかっこいいと思う!
 貸し本屋さんで読んだ漫画の「サスケ」は、トラウマになりそうなくらいかなしかった。 

☆格闘技のうた

「アニメ」で5首中4首を総評欄に載せていただいて調子に乗っていたら、次のテーマが「格闘技」でした……
 意地で5首出したけど、ほとんど格闘技とはいえない感じ(詩のボクシング、とか)

 1首だけ、拾っていただきました。

 「馬鹿になれ」叱られたくて会いにゆく場所にひっそり猪木の詩集

 格闘技の知識がないくせに、アントニオ猪木さんの詩集の題名を知っていたのはなぜ(笑)? 

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冥王星のうた

2006-12-13 01:24:10 | 短歌
 冥王星が惑星から除外されたとき、だだっと冥王星シリーズができました。その中でまず取り上げられちゃったのはこれ……

 「地球こそ除外しろ」って海王星あたりの会議で言われてるかも
  (「土曜の夜はケータイ短歌」9/23 ナレーション)

 これはあまりにもベタかなと思ったのだけど、ふかわりょうさんがなんだか熱く語ってくださいました……

 そのときいくつか出した中では、↓こっちのボツ作品がお気に入り。

 ばあちゃんの謎の呪文と呼ぶがいい すいきんちかもくどってんかいめい

 しかし、この「すいきんちかもくどってんかいめい」を下句にするというのは、多くのかたが考えられたようで、題詠100首でも「短歌研究」誌でも、表記が同じ「どってんかいめい」のものを見かけました。(お友だちのところで「どてん?」「どってん?」というのが話題になったあとだったので可笑しかった。)

 漢字で「水金地火木……」とか、「冥」がないのとか入れたらもっとありましたよ。
 やっぱりこの覚え方って、インパクトがあったんだなあ。
 中学のときあこがれていた(注・本気で!)間寛平さんも、当時、
 すいきんちかもくどってんかいめい ほしをこえてーやってきたー
 と歌っていらっしゃいました
 

 冥王星シリーズそのほかは、あちこち結果待ちのもあるのでまたそのうち~??
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空のうた

2006-12-13 01:11:53 | 短歌
 PCのなかに「短歌」という大雑把な名まえのフォルダがあって、いろんなもの(作品以外にも歌会の評とかお題とか募集要項とか~)がつめこんであったので、ちょっと整理しました。
 とはいっても、自作短歌でいちおう形になっているのは、まだ300もないのです……。まだまだがんばらなくては。
 
 夏~秋におとくにすぎな名義(今のところ、ネットやラジオなど活字以外のところに投稿する名義)で出した歌をぼちぼちUPしていきます。

☆ 空のうた
 空は、ほっとくといくらでも歌の中に出てくるのに、「テーマ」や「お題」として出されると、ちょっと緊張してしまいます。

 きみが跳ぶわたしの背より3センチだけ高いバーそこからが空
     (ラジオ「土曜の夜はケータイ短歌」8/19 その他朗読コーナー)

 えー、これはもろに中学生で、はずかしいです


 次は、9月に開催された「あおによし歌会」に出した歌です。ここもテーマが「空」でした。

 おしまいの場面できみに選ばれたあの空色がゆるせなかった

 くらやみを掬うかたちは崩さずに七つの星が夜空をめぐる

「おしまいの……」は、「ほんとうの空色」(バラージュ作・昔、講談社ので読んだ。いまは岩波少年文庫に入ってます。)という作品を読んだときの想いが下敷きにあるのですが、その作品を知らなくてもそれなりに読めるようにしようとして、かえってわかりにくくなってしまいました。(あおによし歌会参加者のみなさんがいろいろ想像をめぐらせてくださったのは、とてもうれしかったのですが。)
 よくばりはいかん~。タイトルを詠み込むとか詞書を入れるとかして、下敷きになっているものをはっきりしたい感じです。
「くらやみの……」は、もちろん北斗七星です。
 とてつもなく長い目で見れば、星座のかたちも変わっていく、ということを小学生のときに知ってショックを受けました。
 それでも、かたちを崩さないまま回っているように見えることは、やっぱりワンダー。
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