すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

ウサギノネドコ

2014-12-20 13:09:31 | 短歌
ブンブクの棘はそよそよ風だねえ風がくるねえ海の底にも

  京都市「ウサギノネドコ」のウニ展。

棘だったところあかるいかるいかるい骨を光にかざしてみれば

「ウニの発生順序模型」の呼ぶ記憶(理科室よりもとおいところの) 

まっしろに乾いた骨は笛ですか 夏の陸地の風吹きぬける

ねむれない林の道はあるいてもヒカゲノカズラみつからなくて

  ヒカゲノカズラは、キツネノクビマキ・ウサギノネドコなどと呼ばれる。

奥は南、南に苔の花は咲きウナギノネドコウサギノネドコ

タンポポの綿毛とじこめ透明なアクリルキューブ 永遠になる

集魚灯ゆうやけ色の向こうにはしずかな棚のライオンゴロシ




   
(「未来」754号 2014.11月)


夏に行った「ウサギノネドコ」さんの連作を。また行きたいです。

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