すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

秋のスイッチ

2010-09-25 16:14:25 | すぎな日記
「秋のスイッチ」20首、短歌研究10月号に載せていただいてます。

つくっていたときは35度だ36度だ言ってた時期でしたが、一気に涼しくなりましたね。
歌では残暑から金木犀のあたりまでカバーしましたのでよかったらみてくださいませ。

一首だけ出てくる蜘蛛はウロコアシナガグモ♂。ほっそりしたみどりのきれいな子で、この夏後半ずっとみとれていました。


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ノウゼンカズラ

2010-09-10 10:30:29 | 短歌
ねえのうぜんかずらのはなってなにいろ?と尋ねたひとをがっかりさせた

きみの欲しかった答えは消えてゆく日光写真のあわいむらさき

帰らない町のしらない家に咲くオレンジ色が真夏の記憶

細胞に壁をもついきものだから花の呼ぶ声とおくへひびく

青焼きのコピーのにおい地下室にどこかから来た水をふくんで

うつぶせに落ちた花からぬけだしてそれでも蟻はどこかへ帰る

まだ消えていない透明標本のおたまじゃくしのしっぽのゆらぎ


(「未来」704号 2010.9月)


このとき(出すのは3か月前)も7首しか送れなかったのでした
どれだけ載るかは別として、継続して10首出すのが、難しいけど大事だなあと思ったりします。

1首めの質問は、ふた昔くらい前、年上のすてきな女性から受けたものです。
なんか、山本周五郎の小説に出てきたそうで……「オレンジ色の、なんかハイビスカスみたいな形のがだーっとつるになって咲くやつですよー」とあっさり答えたら「えー思てたんと違う!(笑い飯か)」って失望されてしまいました。

(おしらせ)「かばん」9月号ゲストルームに、「はじめは息をとめるれんしゅう」10首を載せていただいてます
みてくださったらうれしいです。



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