すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

秋のイベント(9月文学フリマ大阪/11月いきもにあ)

2017-09-14 00:21:01 | すぎな日記
この秋の出没予定です。

【9/18 第五回文学フリマ大阪】
文学フリマ大阪の詳細はこちら

一回限りの同人誌「ぱらぷりゅい」(ブースはE-41)で参加します。
メンバーは
岩尾淳子 
江戸雪
大森静佳
尾崎まゆみ
河野美砂子
沙羅みなみ
中津昌子
野田かおり
前田康子
松城ゆき
やすたけまり
山下泉

各自の新作12首/第一歌集の相互評/歌会記、ともりだくさんで¥500。
文フリ会場でお買い上げの方には、フリーペーパー「ぱらぷりゅい三十六景」をプレゼントします。
お天気が心配ですが、参加される方は是非、「ぱらぷりゅい」ブースにお立ち寄りください。

【11/11 いきもにあ】
いきもにあの詳細はこちら
みやこめっせで11/11・12の2日間ありますが、やすたけは11日のみ出展です。

前回(2015年)と同じく、「ミドリツキノワ~いきもの短歌の部屋」で参加します。(ブース番号は未定)
今回のメインは
①「鳥の影たち」展を(ミニサイズで)ふたたび!
  冬に「葉ね文庫」で展示した鳥の短歌5首/秦直也さんに描いていただいた「キジバト」の原画/秦さんの絵への返歌7首 を展示します。
  シャープペンシルで描かれた繊細な原画をぜひみてください。

②個人誌「みちくさフィールドノート」販売
 第一歌集『ミドリツキノワ』以後の作品から、いきもの短歌を120首くらいずつまとめた薄い本(?)をつくっています。(予定価格¥400)
 第二歌集は経済的に当分無理なので、なにかイベントに出る際にはこういう形でまとめたいと考えています。
 今回のいきもにあには「植物の巻」と「むしの巻」を販売予定。
 印刷ができたら、またくわしくお知らせします。
 ※「植物の巻」は間に合えば文フリ大阪にもすこし持っていきます。

ということで、いろんなところでお会いできたらうれしいです。よろしくね。

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マツバウンラン

2017-09-14 00:19:53 | 短歌
百均のマクロレンズはキャップだけ旅に出ましたこれでふたつめ

近くまで行かないと(ほらヒメジョオンの茎にびっしり)見えないものは

通勤中にナミテントウの幼虫を撮るね怪しいヒトでいようね

「ヒメコバンソウと共謀してるな」と昼咲月見草が上から

紫は非難されない 植え込みのマツバウンランすんすん伸びて



(「未来」787号 2017.8月)
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あたま・むね・はら

2017-08-17 01:54:45 | 短歌
ナミアゲハの目玉模様は胸にある こころの場所はしらないけれど

    新しく増えた勤務先は、ときどき草と虫を見に行くエリア。

あたま・むね・はらに分けられそのままで枝を真似ればおおかたは腹

せまい胸にうまれた棘は、これは脚 野茨をゆくためだけの脚

ノイバラはまだ咲かないねキエダシャクあちこちやわらかい棘だらけ

    山科駅に降りる日が少なくなった。

もうひとりぐらい見ている人がいる気がしていつもみあげる梢

僕たちが降りない週に駅前のアオスジアゲハは羽化するだろう



(「未来」786号 2017.7月)
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(題詠)

2017-08-17 01:53:28 | 短歌
日光にとけるふわふわ(野襤褸菊?)飛びたつ前の名は呼ばないで

風はまた流れはじめるなめらかな柳葉魚の群を空に放てば

「聖護院八ッ橋総本店前」と夢のなかでもささやく市バス

レインブーツいいえ長靴折りたたむメジロの羽に三月の雨

銭亀にひなたのまるい石ころをちいさな陸を見つけてあげて



(「未来」785号 2017.6月)



久々に題詠を、ということで、ちょうど視聴していた「学生短歌バトル」のお題を借りました
題《ししゃも 名 夢 ブーツ 羽 銭 日 流 陸 聖》 が2つずつ入っています。
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蛹をみあげる

2017-08-17 01:52:59 | 短歌
雪晴れのまず西山がみえてきてまだまっしろなほうへ行きます

降りる駅 まだぼたん雪 クスノキの葉裏のさなぎ見つけてしまう

    アオスジアゲハの越冬蛹である。

冬を越すことをえらんで手が届きそうな高さでそれでもいいの?

みあげてることを気づかれないように(烏に)気づかれてしまったか

見えるのにわからない今みえているけれども生きているのかどうか

    羽化するとしたら、三月、または四月か。

てのひらに答は降らず春は降りあるいはべつの駅前をゆく







(「未来」784号 2017.5月)
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冬の乗りもの

2017-08-17 01:52:36 | 短歌
風散布のうつしくしい種みていたら動物散布のやつにやられた

すがすがしいほどのとげとげ膝下にコセンダングサからの一撃

ネムノキの向こうにみえるベンチまでわたしは種の乗りものになる

金曜のきょうはきいろい吊革の箱に入ってはこばれてゆく

欄干に融雪剤のふくろたち凭れかかって( 外はさむいよ)

整理券になる前の紙みえているうずまいている壊れるんだね

空の字が空にひかってここからは二日の月がうまく撮れない





(「未来」783号 2017.4月)
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白い林に

2017-08-17 01:52:16 | 短歌
まるい月が沈む時刻に冷えきったミモザの枝に眠るキジバト

このなかに(無音の画像ゆびさして)エナガの群れがさわぐ、さびしい

   去年の冬は、ヒーターが間に合わなかった。

ミドリヒドラみるみる白くなってゆき 雪は降ったかどうかわすれた

    夏、なぜか緑がもどってきたのが、今年最大の奇跡。
    
この冬はこのままでいてヒドラたち色を取りもどしたままでいて

真冬真夜中おどりあがっておっこちてこのあとちゃんと炒飯になる


(「未来」782号 2017.3月)

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さんかくじるし

2017-08-17 01:51:50 | 短歌
あしもとのさんかくじるし1番から縁のくずれたおにぎり並ぶ

乗車位置表示マークをうちがわにつくりなおして外側は、消す

もうみんな帰ったあとのホームには端っこに子供のカモノハシ

鳥たちを白いひかりは呼びはじめナンキンハゼの実がはじけたよ

アスファルトは木の実の殻におおわれて雨あがりには銀河になった

   桜の樹皮にヨコヅナサシガメが集まっている。

ぬけがらを重ねて黒いバリケード築いて虫はまだ眠らない



(「未来」781号 2017.2月)

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葉ねのかべ第6弾「鳥の影たち」

2017-03-06 00:00:00 | すぎな日記
※会期終了まで、この記事を一番上にします。

下記のとおり、大阪・中崎町の「葉ね文庫」での展示に参加しています。
鳥のうた5首(登場する鳥は、ツグミ・キジバト・ヒヨドリ・白秋の童謡の鳥・影だけの鳥)です。

イラストレーター秦直也さんが、うつくしくて繊細で、そして意外な絵を描いてくださいました。
おもしろいお店がたくさんある中崎町にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

わたしも時々おじゃまする予定です。
すこしおまけつきの歌集『ミドリツキノワ』の販売、リスペクトブックスの展示などもあります。

【ご案内】曜日・時間にご注意ください。

葉ねのかべ第6弾「鳥の影たち」(やすたけまり・短歌×秦 直也・絵)
会 場 : 葉ね文庫 大阪市北区中崎西1-6-36 サクラビル1F
会 期 : 2017年1月3日(火)~3月4日(土)/火木金 19:00~21:30/土 11:00~21:30
    ※2月25日(土)は「大阪短歌チョップ2」に出張です。

葉ね文庫HP 
秦直也さんHP 
大阪短歌チョップHP 

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真珠体

2017-02-06 19:46:55 | 短歌
ひだまりのハキダメギクのはなびらの牙をちいさく覗かせている

月齢は11 きょうのツユクサはきょうの月には会えないままだ

うまれたのこわれたのこのあいだまでまんまるだった蜘蛛の卵嚢

真珠体つめたいだろうヤブガラシ夜には夜のひかりあつめて

十三夜だった ねむりにおちるときさっきの白い光がわかる


(「未来」780号 2017.1月)


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ひらくドアに

2017-01-27 00:36:16 | 短歌
炎天のホームに影を連れてくる列車の影を待っているんだ

カヤの木にツクツクボウシあかるいねふるえる腹が見えるくらいに

夏の砂すこし入ったままの靴 砂は九月の砂に踏みこむ

山崎もそのひとつですひらくドアにアオマツムシ、という夜の駅

アオマツムシの声をいったん遮断してゆっくりうごきだす車両たち




(「未来」779号 2016.12月)


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氷河時代展

2017-01-27 00:35:38 | 短歌
孤独相/群生相いろとりどりの陸上部員で満ちる公園

     大阪市立自然史博物館は、長居公園にある。

雷鳴をよけて長居のピクトさん看板のなか駆けこんだまま

     水月湖の年縞は、またひとつ。

湖底にはことしの花粉うっすらと積もる どこにもいかないからね

こどもたちおぼえておいてマンモスとナウマンゾウのあたまのかたち

ながいながい間氷期(いまどのあたり)黒い日傘をかかげてあるく

阪和線いったりきたりロッカーの奥に氷河の地図を忘れて


(「未来」778号 2016.11月)

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トゲチシャの道(2)

2017-01-27 00:35:11 | 短歌
ふりかえる夏の坂道さかあがりできてそのあとできなくなった

ぎくしゃくとゆらりゆらりとすくすくと花穂は起きあがってトゲチシャ

カスタードクリーム色の(すぐきえる)花はあたまのてっぺんに咲く

夕立をはねかえす場所 高架橋を見あげる道にきみはうまれた

灯台になるから明日おいでよとフェンスをよじのぼるヤブガラシ



(「未来」777号 2016.10月)

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トゲチシャの道(1)

2017-01-27 00:34:40 | 短歌
刺萵苣の名を突き止めてあるきだす道のゆくさきざきにトゲチシャ

あそこにもひとりひとりで立っている夏草 ぼくの背丈を超えて

スズガヤでにじむ視界をよこぎった鳥はおおきな生き物だった

あれは影だったのですか六月のそれきり見ないクロガケジグモ

ユーミンにうたってもらうことねってヒメジョオン先輩は言うんだ

やりすごすことは得意、とおちてゆくナガミヒナゲシ夏の眠りに

ヒメムカシヨモギの群れのてっぺんはむかしむかしの光に透ける




(「未来」776号 2016.9月)



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ニワゼキショウの橋

2017-01-27 00:34:11 | 短歌
野茨ののぞきこむ川くらい水そこにいるのにみえないものを

いまはないおおきな桐の記憶だけうかんで雲になる駐車場

それぞれの仕事はつづく一枚の田に耕運機・しずかなカラス

      ニワゼキショウが咲く橋、と覚えているので。

車道へとはみだしながら花は咲く 橋の名前はいつも忘れる

傘をいつひらくかきめられないままでバスに乗りこむかわいた傘と

花びらのみえない花のあかるさをクスノキいつまでもみあげる樹



(「未来」775号 2016.8月)


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