ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

お子様の幸せを願って、メール、スカイプでの相談、面談を行っています。是非ご利用ください。

躾けること

2015-05-28 | 育児
 「躾」・・・・しつけ 「身」が「美しい」という字ですが、これは日本人が作り出した国字です。習慣化したことが身についていると揺れや乱れがなく、美しく見えるものです。素敵な言葉です。

 「仕付け」・・・裁縫でいう「仕付け糸」を連想すると「躾」がよくわかります。
 仕上げの前に「仕付け糸」を使います。「仕付け糸」で大方の縫う方向を示し、それに合わせて仕上げ糸で縫っていきます。仕付け糸は、縫った後は、布から抜かれることになります。

 躾は、親の価値観を押し付けることではありません。子ども自身が「あっ、これは大事なんだ。」と自分で決めて、初めて歩み出すことが躾になります。あたかも仕上げ糸のように「仕付け糸」を縫っても、子どもの糸ではありません。いずれ「仕付け糸」は抜かれる運命です。私たちは、子どもの自立に必要な「仕付け糸」です。細かくすればするほど、窮屈になります。

 力を入れすぎていませんか?
 できないことで自分を苦しめていませんか?
 子どもの学びの機会を奪っていませんか?

 子どもは、見ています。知っています。ですから、親さんの苦しみも感じています。
 その苦しみを背負っていると、何とかしようと子どもも苦しんでしまいます。

 無理をせず、子どもの失敗も受け入れ、学びの機会にすると楽になります。

価値観の押し付け

2015-05-28 | 育児
 私たちは、子どもが健全に育つために様々な価値観を学校生活を通して学ばせる努力をしています。ここで扱う社会に出ても役立つための大切な価値観です。ただ、「こうすべきだ。」とするのではなく、それができるようになるまでの心の揺れや葛藤、様々な決意を道徳という形で扱っています。

 子どもの学校生活そのものが、それです。

 ですから、失敗は、学びになります。この学びがあるからこそ、社会に出た時に、失敗せずに済みます。

 ところが、刻々と変化する社会に対応することに精力を注ぐあまり、時代が変わっても大切にしなければならないことがなおざりにされている気がします。

 子ども自身の学びに合わせるゆとりがありません。そのため、失敗から学ぶ機会を丁寧に扱うことなく、「こうすべきだ。」と早く結論づけてしまいがちになっているように思います。

 子ども自身が腑に落ちない状態の中で毎日を過ごすために、本当に大切にしなければならない心が伴わない学びが続いてしまいます。

 これでは、子どもの心は荒んでいきます。

 自分を理解してもらう場も少なくなり、一方的によい価値を押し付けられる・・・・そんな日々を送ることになっていないでしょうか。

 学ぶ側が本気で「これは、大切だ。」という気持ちにさせるためにも失敗を丁寧に扱うことが重要になります。
 
 失敗から何を学んだのか。そして、次に何をするとよいのか、子ども自身が自分の行動に責任が取れるように扱う必要があります。

 価値観を押し付けたところで、「だって、先生が言ったから。」となれば、先生が変われば、価値観も変わってしまいます。これでは、子どもに大切にしなければならない価値観が大切にされないで過ぎていきます。

 子どもが自ら学ぶ道筋をきちんと作る教師こそが、子どもを育てる教師だと思います。

 そんな教師になるために、日々努力を重ねているのが、私たちです。

 教員人生が終わっても、まだまだ学び続けなければならないと感じています。

 学校教育を支える立場になり、さらにこのことが強くなりました。

 現場は、危機的な状況です。どうか、冷静に現状を見つめ、「流行」に流されることなく、「不易」を見極める目を養ってください。