ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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子育てをすること

2013-07-08 | 育児
 どのように子どもを育てればよいのかわからないと悩みをもつ保護者や、思い通りにならないと困っている保護者や、子どもがよくわからないと子育てに戸惑う保護者の方がみえます。

 子どもが10人いれば、10通りの子育てがあり、子育てという言葉で一つにくくってしまうと、何か子育ての王道があるように錯覚してしまいます。

 子どもが健全に育つという方向はあっても、その歩みは一人ひとり違います。ですから、目の前の子どもに合わせて子育てをするしかありません。

 私たちは子どもの変化を見て、一喜一憂します。願い通りに変化をすれば喜び、思い通りに変化しなければ、悲しい思いをもちます。


 この変化を生み出す働きかけが子育てだと思います。

 つまり、試行錯誤しながら、子どもに働きかけ続けることが子育てになります。

 これは、刺激と反応の関係で見ることができます。

 一度の刺激で思うような変化を作り出すことは、できません。

 繰り返し何度も刺激をしなければなりません。この繰り返しの回数は、子ども一人ひとりによってことなります。

 まさに子どもとの根気比べになります。

 しなければならないことがたくさんあると思うと、そんなに悠長に構えていられないと焦りが出ます。

 この時に役立つのがニューロロジカルレベルです。
 
 ニューロロジカルレベルは、環境レベル、その上に行動レベル、その上に能力レベル、その上に信念・価値観レベル、そして、その上にアイデンティティレベルとなっています。


 上位の意識が下位の意識に影響を与えるという考え方を元にすると、「しなければならないこと」は、行動レベルになります。

 行動レベルには、様々な行動があります。なぜそんな行動が必要なのかという問いをすることは、信念・価値観レベルを明確にすることになります。
 これは、子育てをする側がもつことになります。
もし、みんながそうしているからとか、できないと恥ずかしいからなどという考えであれば、子ども自身にとってプラスとなる考え方というよりも、親としての見栄だとか、エゴがちらついているように見えます。

 この子にとって大切だからという思いが伝わってきません。

 ここが揺れたり、曖昧だったりすると子ども自身、何のためにするのかが曖昧になります。そのため、なかなか身に付きません。

 それよりも上位にあるアイデンティティレベルを明確にする方が影響力があります。

 つまり、どんな子に育てたいのか、という願いをもつことです。

 これが明確になっていると、次のような問いをすることができます。

 もし、その願いが叶うと、その子はどんな見方・考え方をするのでしょう。

 もし、その願いが叶うと、その子は、どんな能力を身につけているのでしょう。

 もし、その願いが叶うと、その子は、どんな行動をするのでしょう。

 もし、その願いが叶うと、その子は、どんな環境を創り出すのでしょう。

 この問いに答えた時、今しようとしていることが、この願いの実現に近づく刺激なのか、それとも遠ざかる刺激なのかを振り返ることができます。

 この答えは、自分の外側にはありません。すべて、自分の内側にあります。

 自分が納得できるかどうか、それしかありません。

 悩みや不安もすべて自分が作り出しています。自分の価値観が揺れているから不安を感じるのかもしれません。思い通りに育てるだけの技をもっていないから苦しむのかもしれません。

 すべて自分の中の問題です。

 子どもに問題はありません。子どもは刺激に反応しているだけです。

 育つには、時間がかかると言いましたが、次の4つの段階を経て、学んだことを身につけていきます。

 つまり、

 無意識的無能・・・知らないからできない
 意識的無能・・・・意識してもできない
 意識的有能・・・・意識すればできる
 無意識的有能・・・意識しなくてもできる 

の4つの段階です。

 子どもの今の段階はどこなのかを見届けることで、適切な刺激を与えることができます。

 いくら焦っても、この4つの段階を経ることなしに子どもは成長しません。

 子どもをよく観察するしかないのです。

 幼いうちは、手をかけます。そのうち、できるようになると手を放します。しかし、一緒に目を離してしまうと大変です。それは、意識してできる段階であれば、意識しないとできないからです。

 この段階にいる子どもに、「以前はできたのに、なぜできないの?」と子どもを責めても仕方ありません。「意識していたからできた」に過ぎないからです。まだ無意識的有能ではありません。ですから、まだ目を離すことはできません。
 この段階でも、まだまだ、繰り返しが必要です。できたら褒めることで子どもは自信をもちます。その繰り返しをしているうちに無意識的有能になっていきます。

 そして、無意識的有能の段階になると、褒められても、「うるさい。」とか、「お母さん、もうできるからいい。」という声が、子どもから聞こえてきます。

 そうなるまで、じっくりと子どもを見続けることが子育てをすることになります。

 途中で諦めていることはないでしょうか。できていると錯覚して目を離してないでしょうか。

 子どもの変化を見逃さず、その変化を子どもと一緒に喜ぶあなたであれば、子育てに自信をもっていいのではないでしょうか。