ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

川島和子さん 1

2009-03-14 11:33:26 | J-POP
 <ページェント><ミスターシリウス>のヴォーカリスト、<大木理沙さん>についてあれこれ検索しているうちにすばらしいアーティスト・アルバムにめぐり合いました。
 今回は<大木理沙さん>が作詞・作曲・プロデュース、そしてキーボード・シンセサイザープログラミング等で全面的にバックアップされた<川島和子さん>のアルバムを紹介させていただきます。<川島和子さん>というお名前を聞いても、大変失礼ながら知らない方が多いような気もしますが、CM・アニメ、そしてバックコーラス等で大活躍されている方で、名前は知らなくともその美声はみなさん聴き覚えがあると思います。なんと言っても素晴らしいのが透明感のある美しいスキャットです。・・・ここまで読んでも分からない方が多いと思いますので・・・川島さんのもっとも有名なスキャット。知らない人はいない、といってもいいくらい爆発的に超大ヒットしたあの名作<宇宙戦艦ヤマト>の「無限に広がる大宇宙・・・」のセリフに続く美しくも切ない悲壮感漂うスキャットを歌われたのが川島和子さんなんです。(もっとも御本人はいつまでもヤマトの、と言われるのはうんざりされているようですが・・・)。
 川島さんは東京出身で、国立音大声楽科を卒業。N○K合唱団在籍後にTV・CMやレコーディング・コンサートのバックコーラス等、クラシック・シャンソン・ポップス・ジャズそして演歌や童謡まで様々なジャンルで活躍されています。ですが、これまで周りからの勧めはあったもののソロアルバムというのは制作されなかったそうです。ところが数年前にいくつかの不運に遭い、人の“生死”について考えるようになって、ふと自分が生きた“証”を残したい、と思いアルバム制作を決意したそうで、さらに「今の自分を素直に表現したい。」というお気持ちから一切のしがらみにとらわれないよう完全自主制作盤として作成されたようです。自主制作といってもバックを支えるミュージシャンは大木さんの他も一流の実力派の方々が揃っていて素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
 アルバムの1曲目は冒頭でも紹介したあの「ヤマト」のスキャットです。今回はアカペラの多重録音でドラマティックに聴かせてくれます。 2曲目からはスキャットではなく歌を聴かせてくれるのですが、その声がエコーもほとんどかかっていない“素”の声なんです。しかも息遣いまではっきり聴こえるくらいに。ゆったりした曲で肩の力を抜いてリラックスして歌われているような、可愛らしくも感じられる声ですね。
 アルバム最後の曲はその「ヤマト」の作曲者である故<宮川泰先生>が晩年に書かれたという「ひとつぶの種」という曲です。この曲は川島さんが作詞家の<わたなべももさん>に「お母さんが子供に歌ってあげられる歌を・・・」とお願いして書いていただいて、そして宮川先生に作曲をお願いしたそうです。ところが宮川先生が天国へ旅立たれてしまって・・・しかし、宮川先生は作曲をされていた・・・ この曲は宮川先生から川島さんへの最後のプレゼントになったようです。川島さんはレコーディングのとき、涙がとまらなくてなかなか歌えなかったとか。それでもそのメロディが優しく暖かく、宮川先生が見守っていてくださるような安心感に心が安らぎ、納得のいく素晴らしい仕上がりになったとか。そしてこの曲では宮川先生のご子息である<宮川彬良さん>が特別にピアノ伴奏を引き受けてくださったそうです。
 川島さんの思い入れ・暖かいお気持ちのこもった優しい子守唄のような心癒されるプライベートアルバム「The Second Story」。とっても素敵な作品です。

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