ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

HAL  KURSK

2013-07-27 23:25:55 | 新月・Asturias系
 日本プログレの代表格といえる<新●月>。その元になったのが<HAL>というバンドです。1975年にギター<津田治彦さん>、キーボード<鎌田洋一さん>、ベース<桜井良行さん>、ドラムス<高橋直哉さん>の4人で結成されますが、活動期間は半年で、津田さんと高橋さんが<新●月>に。その後月日はながれ、2005年に<新●月>の貴重な音源を集めた6枚組BOXアルバムが発表されますが、そのなかに<HAL>のライブ音源も収録されたことがきっかけとなって、2006年に<HAL>と<RING>のメンバーが合流して<HAL&RING>を立ち上げ、アルバム「ALCHEMY」を発表されます。
 そして2013年。<HAL&RING>には参加されなかった鎌田さんが主体となってアルバム「KURSK」が発表されました。“KURSK”はロシア南西部のウクライナとの国境付近の地域で、第2次大戦時にドイツ軍とソ連軍との壮絶な戦闘が行われ、戦車1000両以上がひしめき合う戦車戦もあったそうで。このアルバムは“KURSK”をテーマとしたコンセプトアルバムです。詳しいコンセプトの内容はノーチラスレコーズの公式HPを見ていただければと。
 参加メンバーは、キーボード鎌田さん、ベース桜井さんの他、ギター<キデラ・マコトさん>、ドラムス<サタケ・タカシさん>で、ゲストプレーヤーとして、ホルン<ワタナベ・トヨヒデさん>、ヴァイオリン<モリ・アツコさん>、コントラバス<ヤマダ・ヒロシさん>、ヴォイス<ヤマダ・ユリコさん>、パーカッション<シブヤ・ヨシユキさん>が参加されています。津田さんや高橋さんは参加されていないようで”SPECIAL THANKS“にお名前が記載されています。戦車がひしめき合う構図ながらもメルヘンチックで綺麗な色使いのジャケット、しばし見入ってしまいました。
 アルバム1曲目は「PROLOGUE」。オルゴール風サウンドの音色がゆったりとほのぼのした感じのメロディを奏で、ウインドベルが綺麗に響いて。1分ちょいの短い曲です。
 2曲目は「Mr.ZEALOT」。ダイナミックなリフからアップテンポのベースのグルーヴィなリズムにのってギターとオルガンのリズミカルなリフがドライブ感たっぷりにながれ、ユニゾンやテクニカルなフィルがはいって、オルガンの流麗でテクニカルなリフとギターがメロウなリフがスリリングに展開して。中盤ではオルガンのクラシカルなメロディがゆったりとながれて。そしてギターのパワフルなリフと叩きまくりドラムが。その後ミドルテンポの幽玄な感じになってオルガンのエモーショナルかつテクニカルなソロへ。そして一転アップテンポになってノリノリのドライブモードでギターのテクニカルなソロが。終盤ではベースのグルーヴィなリズムにのってギターとオルガンがリズミカルなリフを。そしてギターとオルガンのハモりや、ベースのテクニカルなリフから、オルガンの流麗でテクニカルなリフとギターのメロウなリフがながれ、スリリングなブレイクをキメてFin。
 3曲目は「TOP OF THE TOWER」。シンセの幻想的なサウンドがながれ、そこにパワフルなリズムとギターのヘヴィリフがアップテンポのノリノリモードではいって、シンセののびやかな音色がながれ、シンセのテクニカルなリフと叩きまくりドラムがダイナミックに。そしてヘヴィなギターとオルガンのリズミカルなリフとシンセの爽やかなメロディがながれて。中盤ではギターのエモーショナルかつテクニカルなソロ、オルガンのテクニカルなソロの掛け合いバトルが。その後、躍動感たっぷりのグルーヴィなベースリフにのってキーボードのテクニカルなリフとギターののびやかなメロディがながれて。終盤ではパワフルなブレイクリフからギターとキーボードのテクニカルなユニゾンリフが。そしてダイナミックなリフからドラムも叩きまくって盛り上がって。
 4曲目は「A DAY OF SORROW/或る悲しい1日」。キーボードのほのぼのした感じのメロディがゆったりとながれ、ギターがのびやかに奏でて。そして尺八風サウンドの郷愁ただようメロディがゆったりとながれ、ギターの哀愁ただようメロディがしっとりと。その後オルガンのリズミカルなリフからギターのエモーショナルなソロ、オルガンのメロウなソロが。終盤では尺八風サウンドがしっとりと響き、ベースがテクニカルなリフを。そしてギターが哀愁たっぷりにしっとりと奏で、オルガンのほのぼのした感じのリフが。ラストは一転アップテンポのノリノリモードになって盛り上がって。
 5曲目は「THE DEVIL OF TRIUMPH/勝利の悪魔微笑みし時」。オルガンとギターのユニゾンリフがミドルテンポのグルーヴィなリズムにのってながれ、ギターのヘヴィリフとオルガンリフが叩きまくりドラムとともにスリリングに展開して。中盤ではダイナミックなリフからギターのテクニカルなソロが。そしてドラムとベースのパワフルなリズムからラテンパーカッションの叩きまくりソロが。終盤ではオルガンのテクニカルなリフからギターのアグレッシブなソロが。ラストはめっちゃ盛り上がってダイナミックに。
 6曲目は「KURSK Part1」。スネアのボレロ風の力強いリズムにのってオルガンのリズミカルなリフ、ギターのヘヴィリフがながれ、徐々に盛り上がっていって。軍隊の行進のような勇壮な力強い曲です。
 7曲目は「KURSK Part2」。ホルンの音色がゆったりと響き、ヴァイオリンとコントラバスがしっとりと哀愁たっぷりに奏でて。そしてホルンの音色が高らかに響き、パワフルなドラムがはいってズンズンと躍動感たっぷりのベースリフにのって攻めのギターのヘヴィリフ、オルガンのテクニカルなリフがながれ、さらにユニゾンリフからダイナミックでスリリングなリフが。中盤ではブレイクからオルガンとベースがクラシカルなガボット風のメロディを奏で、その後パワフルなドラムから躍動感たっぷりのズンズンリフにのってギターのテクニカルなソロがスリリングに展開し、続いてオルガンのテクニカルなソロへ。ホルンの音色が高らかに響き、オルガンとギターのユニゾンでのテクニカルなリフも。終盤ではダイナミックでスリリングなリフから力強いスネアのリズムにのってオルガンのパワフルなリフ、ギターのヘヴィリフがながれ、ホルンの音色とともに迫力たっぷりに盛り上がって
 8曲目は「KURSK Part3」。オルガンがアップテンポで楽しいポルカ風のリズミカルなリフを弾き、ベースのリズミカルなリフにのってギターがメロウなサウンドでハモって。その後ホルンの音色がゆったりと高らかに響き、ダイナミックなブレイクリフが。その後ギターとオルガンがアップテンポでリズミカルにポルカ風の楽しいリフをハモって。
 9曲目は「KURSK Part4」。夏の虫の音が聞こえてきて、そこに女性コーラスがゆったりと美しく響いて。そしてミドルテンポのベースのパワフルなリフからギターのヘヴィリフとオルガンのパワフルなリフが攻撃的にスリリングに戦闘シーンのような感じでながれて。その後一旦止まってからオルガンのアップテンポのクラシカルなリフと、ギターのヘヴィリフが交互にながれ、ブレイクリフとオルガンのテクニカルなフィルからダイナミックなリフと女性コーラスがはいって、高らかなホルンの音色とともに盛り上がって。中盤ではホルンの音色と女性コーラスがゆったりとながれて。そしてミドルテンポでギターのヘヴィリフとオルガンリフがながれ、そこからアップテンポになってギターとオルガンのリズミカルなリフからオルガンのスリリングでテクニカルなソロが。その後ホルンの音色と女性コーラスがアップテンポのリズムにのってながれ、オルガンとギターのヘヴィリフがリズミカルにスリリングに展開して盛り上がってダイナミックなリフが。終盤ではギターのヘヴィリフと叩きまくりドラムで盛り上がったあと、静かになって雨音が響くなか、女性コーラスなしっとりと響いて。そして雷鳴が轟き、再びダイナミックなヘヴィリフがはいって盛り上がって。
 10曲目は「EPILOGUE(Hope)」。ハープのような、ハープよりも太い音のようなサウンドのリズミカルに、哀愁を感じるメロディがながれて。2分ちょいの短い曲です。
 聴いていてこれからどう展開していくのかワクワクドキドキしながら最後まで超楽しめました。起承転結あるダイナミックでドラマティックな構成で、しっとりした曲や攻撃的な曲が絶妙に並べられ、ときにゆったりとメロウに聴かせ、ときにテクニカルにアグレッシブにアツいバトルを楽しませてくれる素晴らしいアルバムですね。とくに組曲は圧巻でした。できることならライブお願いしたいっす。