ひよりの音楽自己満足

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11.2.20 PARADOXX

2011-02-22 23:12:40 | ライブレポ プログレ2008-2011
◇ 2011.2.21 沼袋Sanctuary
<”宮49周年”Burning Rock Emotion>
 ずいぶん昔ですが、学校を出て会社にはいった間もない頃、ある仕事で一緒になった先輩がロック・プログレ好きな方で、ある日仕事が終わったあとの雑談でふいに音楽の話になって「KANSASって聴いたことある?あれ良いいから今度聴いてみな」って薦められたんです。当時KANSASは知ってはいましたけどメタルばかり聴いていたのでその存在をすっかり忘れていたんですね。で、その頃はSteve Morseさんが在籍していた頃だったかな?でも初期のアルバムを薦められたのでそちらを手にいれようかと。ところがその頃はまだCD化されておらず、中古レコードを手に入れて聴いてみると・・・もうすっかりハマってしまいました。ダイナミックでテクニカルでドラマティックでめっちゃ感動!特にヴァイオリンの美しい音色にうっとりです。そこからかな、ヴァイオリンロックが好きになったのは。その後復活して来日してのライブを観に行ってさらにめっちゃ感動して。その後アルバムもDVDも何枚か発表され、アメリカではツアーもやっておられるようですけど、日本はご無沙汰ですよね。なのでせめてカヴァーバンドでもいいからKANSASの曲を演奏するライブを観にいきたいなって思っていました。
 そんな折に<Deep Blue Chateau>や<宇宙征服>等で凄い歌を聴かせてくれるヴォーカリスト<ゴンザレスさん>を知り、mixiのプロフを見て見ると参加バンドに<PARADOXX>というKANSASのカヴァーバンドの名前が。最近はあまり活動されていないようですが、いつかやってくれたら嬉しいなって。するとなんと2/20に5年ぶりのライヴをやると知って超ビックリ!4バンド出演のイベントなので短い時間でしょうけど、それでも絶対観に行こうとすっごい楽しみにしていました。
 <PARADOXX>、メンバーはヴォーカル兼ベースのゴンザレスさん、キーボードの<総裁さん>、ギターの<ペテン師さん>、ヴァイオリン兼ギターの<岩崎歩さん>、ヴォーカル兼アコギの<スージーQさん>、そして金髪ロンゲの“美ドラマー”<ベロニカさん>です。

 さて当日。家の用事が長引いてしまってお店に着いたのは最初のバンドが終わる頃でした。受付を済ませて中に入ろうとドアを開けようとしたんですけど、なかなか開かなくて。で隙間から見るともう超満員でビックリ!でもここで引き下がるわけにも行かずなんとか潜入に成功。外は寒いのに中はすんごい熱気です。
 前バンドが終わり、ステージの幕が閉じてセットチェンジ。客席後方は同窓会状態でしたね。お一人様の自分はちと邪魔な感じ。居づらいなか、開演を待ちます。

 18時10分頃、客席が暗くなってステージの幕が開いて。ステージ向かって左にキーボード、中央後方にドラムスです。そしてメンバーの皆さんが登場し大拍手大歓声で迎えられます。ステージ左にピンクのアコギを持った美女スージーQさんが。70年代の装いでとっても綺麗でかっこいいっす。中央はブラウン4弦ベースを抱えたゴンザレスさんが。そしてサンバーストのレスポールを抱えたペテン師さん、そして右にレッドボディのセミアコとエレキヴァイオリンを持った岩崎さんが。

 ハイハットのカウントからダイナミックに豪快に華々しくはじまった1曲目は「Howlin’ at the moon」。ヴァイオリンの力強い音色、いいですねぇ。それが落ち着くと静かになってゴンザレスさんのしっとりとしたヴォーカルがピアノリフをバックにゆったりながれて、そして演奏が止まってお約束。まずは客席後方から♪アォ~って狼風の遠吠え。そしてゴンザレスさんも♪アォ~!って。
 すかさずパワフルでダイナミックなバンドリフが。2曲目は「Point of know return」。アップテンポのヴァースではメインがゴンザレスさんで、スージーQさんがコーラスで。中盤ではミドルテンポになってスージーQさんがパワフルなハイトーンでドラマティックに歌い上げて。終盤ではピアノのアップテンポのリズミカルなリフとギターのエモーショナルなソロが。ラストはゴンザレスさんがロングシャウトをキメてFin。

 「どうもこんばんは、PARADOXXです」ってゴンザレスさん挨拶を。大拍手大歓声です。今回は5年ぶりのライブだそうで。ちなみに最初のバンドのキーボードとヴォーカルがこのPARADOXXのオリジナルメンバーなんだそうでビックリ!客席後方から声が飛ぶと「前に出てきてはっきり言えよ!」って挑発して爆笑!でも元メンバーの方がヴァイオリンの岩崎さんを紹介してくれたので現在のPARADOXXが成り立っているのだそうで。ここでその岩崎さんはヴァイオリンを置いてセミアコの準備を。「今回はガイジンの女性が2人・・・あ、違うか」ってスージーQさんとベロニカさまを紹介。

 「次はスージーさんをフィーチャーした・・・」「KANSASファンじゃないと知らない曲」ってはじまった3曲目はなんとエレファンテ時代の「Windows」。アップテンポのノリノリの明るく楽しい曲。まさかこれやってくれるとは思わなかったのでビックリ!嬉しいっす。軽快なリズムにのってスージーQさんのヴォーカルがパワフルにながれて。中盤ではキーボードソロ、そしてエモーショナルなギターソロが。ラストは変拍子リフでパワフルにFin。曲が終わると「スージーさんに盛大な拍手を!」ってゴンザレスさん。もちろん大拍手大歓声です。「まさにAmerican Rockを歌うために生まれてきた女!」って。そしてスージーQさんはステージの隅へ。次の曲はお休みだそうで。

 ゴンザレスさんはベースのチューニングをしながらMCを。PARADOXXは結成して13年になるそうです。でも「ライブが5年ぶりなので・・・」って爆笑!「次のライブは2016年です」ってまた爆笑!
 「次は古い曲を、1stアルバムから・・・」って4曲目は「Journey from marilabronn」。ドラマティックな大曲です。ヴァイオリンとキーボードのテクニカルなユニゾンリフからミドルテンポでダイナミックにはじまりますが・・・ゴンザレスさんが手を大きく振って演奏を止めて。「申し訳ありません。ベースの音が聞こえなくなってる」「スイッチは?」「電池は?」って。「まあライブってなこんなもん」って。調整のあいだ、客席から「岩崎しゃべれ!」って声が。「皆さん、お待ちかねですよ」ってゴンザレスさん。で、岩崎さんが話し始めますが、すぐに音が出るようになったようで「すいません、進行上やはり曲に行きたいので・・・」ってゴンザレスさん、岩崎さんのMCを止めて。「この場であったことは忘れてください」って爆笑!
 あらためてヴァイオリンとキーボードのテクニカルなユニゾンリフからミドルテンポでダイナミックにはじまります。そしてピアノリフをバックにヴァイオリンの伸びやかな音色が響き、再びダイナミックなバンドリフがはいって、ピアノリフをバックに力強いヴォーカルが。その後テクニカルなピアノリフ、ヴァイオリンの伸びやかで美しいフレーズ、さらにスージーQさんのスキャットがながれ、そしてゴンザレスさんのパワフルなヴォーカルがはいってドラマティックな展開になり、ギターのエモーショナルなソロも。中盤ではアップテンポのベースリフ&ヴァイオリンのリフがスリリングにながれ、そしてキーボードのリズミカルなソロ、ヴァイオリンにアグレッシブなソロ、さらにギターソロと続き、そしてスケールの大きなゆったりとした感じに。終盤再びパワフルなヴォーカルと綺麗なスキャットがはいってダイナミックにドラマティクなエンディングへ。ラストはヴァイオリンとキーボードのユニゾンリフがゆったりとながれて♪ジャーン!で盛大にFin。

 「お待ちかねでした、岩崎歩の“どうでもいい話”、心ゆくまでお楽しみください」ってゴンザレスさんが岩崎さんを紹介し、大拍手大歓声が。「それでは手みじかに」って岩崎さん。まずはじめは・・・ちょっと微妙なお話だったのでここでは書きません。話が終わるとそこでMCを終わりにしようとしますが、ドラム台等に座ってくつろいでいるメンバーの皆さんが「まだまだ!」って煽って。で次のお話へ。岩崎さんは居酒屋めぐりがお好きなんだそうで。で某ローカルTVの番組に様々なお店を紹介するコーナーがあって、ある日、小さな居酒屋でロケが行われたそうです。岩崎さんはその情報を仕入れてその居酒屋に行ったそうで。岩崎さんはインタビューも受けたとか。そして後日TVで放映されたそうです。すると某実況サイトに“この人なに人?”“水○シゲルの漫画に出てくる人みたい”“この人がTVに出てくると集中できない”とかいろいろカキコされて凹んだそうで。しかもその番組は何回も再放送されて、そのたびにいろいろ書かれて追い討ちをくらったそうで。でもまた居酒屋でロケがあったら行く!と。もう爆笑の連続です。「以上です。どうもありがとうございました」って岩崎さん、大拍手大歓声です。いやぁ~面白かった!「岩崎歩の“どうでもいい話”でした!」「皆さんこれでPARADOXXのライブに来た!って気持ちになったでしょ?」ってゴンザレスさん、爆笑!

 「あと2曲となりました、といっても1曲はメドレーで12分あるんですけど」ってゴンザレスさん。5曲目は「Mysteries and mayhem」。ライブアルバムと同じバージョンです。スリリングなヴァイオリンのリフからはじまってアップテンポのパワフルなギターリフから力強いヴォーカルがはいって。めっちゃノリノリっす。岩崎さんはヴァイオリンを置いてギターを。サビはツインヴォーカルで、2ndヴァースはスージーQさんがパワフルな声を聴かせてくれて。間奏ではスリリングなリフの応酬のあと、ハードなギターソロが。その後再びヴァースからサビへ。そして岩崎さんはギターを置いてヴァイオリンの準備を。続いては「excerpt from Lamplight symphony」。ヴァイオリンとキーボードのユニゾンから盛り上がったあと、静かになってピアノリフをバックに切なくも美しいヴァイオリンの音色がゆったりと響き渡って。そしてダイナミックなリフからギターの泣きのメロディが。「The wall」です。一旦静かになってピアノリフをバックにメロウなヴォーカルがはいって、そしてドラマティックに歌い上げて。間奏のメロウなギターフレーズのあと、2ndヴァースからサビで盛り上がって。終盤はヴァイオリンの美しくドラマティックなフレーズがながれて劇的にFin。曲が終わると大拍手大歓声!

 「今日はご来場いただき、ありがとうございました。まだまだ最後までゆっくり楽しんでいってください」ってゴンザレスさん。ここでちょこっとライブインフォを。
 「最後は代表的なこの曲で」ってはじまったオーラス6曲目はもちろん「Carry on my wayward son」。ゴンザレスさんとスージーQさんの力強いアカペラコーラスからはじまって、ミドルテンポのヘヴィなリフが。そしてアグレッシブなギターソロのあと静かになって、ピアノリフをバックにゴンザレスさんのしっとりとしたヴォーカルが。岩崎さんはギターで参加です。サビではダイナミックなリフでパワフルに盛り上がって、そして変拍子リフをバックに岩崎さんのエモーショナルなギターソロが。終盤再びヴァースからサビで盛り上がってペテン師さんのギターソロが。その間に岩崎さんはギターを置いてヴァイオリンを。そして曲は再びダイナミックな「Howlin’ at the moon」でフィナーレ。

 曲が終わると大拍手大歓声!「どうもありがとうございました、PARADOXXでした。またどこかでお逢いしましょう」ってゴンザレスさん。これにてライブ終了です。時計をみると19時5分。ちょうど1時間の素敵なライブでした。
なにせKANSASは思い入れ強いものでベタボメはしませんが、何よりも生でKANSASの名曲が聴けてすっごい嬉しかったっす。MCもめっちゃ面白くてほんと楽しめました。ペテン師さんのレスポール、いい音してましたね。岩崎さん、ヴァイオリンにギターに小噺に大活躍でしたね。ゴンザレスさん、ヴォーカルもさることながらベースもパワフルでかっこよかったっす。スージーQさんの力強いヴォーカルもその容姿も素敵でした。他のバンドをやっておられるなら聴いてみたいっす。総裁さまの多彩なサウンドのキーボードもよかったし、なんといってもベロニカ様のドラムがパワフルでヌケのいい音で最高でした。次のライブは2016年とは言わずまたぜひやってほしいっす。もっとも本物に来日してほしいのですが・・・