ひよりの音楽自己満足

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10.1.26 スパニッシュ・コネクション

2010-01-28 10:28:29 | ライブレポ Jazz/Fusion
◇ 2010.1.26 横浜・野毛DOLPHY
タブラ・ヴァイオリン・ギターを操って、インドから東欧そしてスペインへのジプシーの道のりを音楽で表現するユニット、凄腕ギタリストの伊藤芳輝さん率いる<スパニッシュ・コネクション>。スペインのフラメンコ音楽を基調にあらゆるジャンルの音楽要素も取り入れて素敵なサウンドを構築されています。メインメンバーはギターの伊藤芳輝さんの他、ヴァイオリンの平松加奈さん、タブラの吉見征樹さんのお3方です。
 結成は2000年で、これまでにアルバムを7枚、DVDを1枚発表され、ライブ活動も全国ツアーなど精力的に行われています。また2009年には某国営放送のTV人形劇「新三銃士」の音楽も担当され、現在も放送中で注目を浴びておられるようです。そうそう、そのサウンドトラックアルバムも発売されています。
 自分は2009年2月に初めて<スパニッシュ・コネクション>のライブを観に行って、その音楽の素晴らしさやエネルギッシュな演奏にめっちゃ感動したんですよね。なので次のライブもぜひ観にいきたいと思ってはいたのですが、諸事情(リストラ)によりしばらく断念しておりました。しかし今年になってやっと光が見えてきて、ちょうど1/26にライブがあると知ってすぐ予約して当日を楽しみにしていました。

 さて当日。開演予定時間が19時半なので家で早めの夕食をとってから出発し、19時15分に会場に到着。ここDOLPHYに来るのも半年ぶりかな?開演時間ころにはいい感じで席も埋まってきてワイワイにぎやかになって。お客さんは同年代の方が多く、男性比率高かったですね。
 今回のメンバーはギターの伊藤芳輝さん、ヴァイオリンの平松さん、タブラの吉見さん、そしてベースの伊藤寛康さん。パーカッションはいつもは海沼正利さんですが、今回は仙道さおりさんです。初めて拝見する仙道さんの演奏もめっちゃ楽しみ♪

 19時45分頃、メンバーの皆さまがステージに登場しチューニングを。ステージ向かって前列左からタブラ、中央がヴァイオリン、右がギター。後列中央がベース、左がパーカッションです。伊藤芳輝さんと吉見さんは白系のシャツを。伊藤寛康さんはヘッドホンが描かれたシャツを。平松さんは黒地に赤いお花が描かれた妖艶な衣装です。仙道さんは黒系のお衣装にグレーのショートパンツで、頭にはシルバーラメのカチューシャが輝いています。
 そしてギターのスパニッシュなソロから1曲目「熱い砂」がはじまります。そしてミドルテンポのギターリフからバンドイン。ヴァイオリンとギターのユニゾンメロから、ギターが哀愁ただようメロディを奏でて。その後アップテンポになってヴァイオリンが爽やかなメロディを奏で、そのまま伸びやかなヴァイオリンソロへ。続いてはテクニカルなギターソロが。終盤再びテーマメロをユニゾンで奏で、そこから明るく華やかな感じになってヴァイオリンのメロがながれて。
 続いて2曲目はギターのソロ曲。ゆったりとした哀愁ただよう感じからはじまります。そしてアップテンポのギターリフがはいって、メンバーの皆さんは手拍子を。テクニカルなソロもたっぷりで、時に静かに時にパワフルに激しく弾きまくり、緩急を自在に操っての凄い曲でした。曲が終わると大拍手!

 ここで伊藤芳輝さんがマイクを持ちますが・・・どうもヴォリュームが上げてなかったみたいで、お店の方がしばし調整。入ったところで「ようこそいらっしゃいました、こんばんは。スパニッシュ・コネクションです」って挨拶を。スパニッシュコネクションは1/21から赤坂・金沢・大阪・京都と廻ってこの横浜はショートツアー5daysの最終日だそうです。ここでメンバー紹介がはじまり、まずは吉見さん。「ヨシミ“マイクロフォン”マサキでございます」って、爆笑!「今日は“ミドルネーム”をいれるんですか」って伊藤芳輝さん。他のメンバーの皆さんは「聞いてないよ」「考えてないよ」って動揺されてます。次は伊藤寛康さん「イトウ”奈良の大仏“ヒロヤスです」って、爆笑!次は平松さん「ヒラマツ“考えられません”カナです」って、爆笑!次は仙道さん「センドウ“海沼”サオリです」って、大爆笑です。最後は「イトウ“ロドリーゴ”ヨシテルです」って。あれ、普通でしたねぇ。でも爆笑!

 3曲目は「鳥の歌」です。ヴァイオリンのゆったりと幽玄な感じからはじまって、そして徐々に盛り上がってパワフルにメロディアスに。そこにギターが合いの手のようにはいって。切ない恋のような曲調でしょうか。その後、ギターとヴァイオリンのパワフルなリフから、ヴァイオリンのゆったりとしたメロディがながれ、他のメンバーは手拍子で盛り上げて。中盤ではギターソロからヴァイオリンとギターのユニゾンのテクニカルなフレーズが。そして情熱的なギターソロへ。終盤ではヴァイオリンのエネルギッシュなソロも。ラストはテクニカルなユニゾンリフでFin。
 曲が終わると伊藤芳輝さんが「(音の)バランス悪くない?」って。伊藤寛康さんが卓を調整して。「お聞き苦しい点が多少あったかもしれません」って。自分は特には気にならなかったけど。

 続いて4曲目は「ファナ・ルピア」。ギターのメロウで優しい感じのメロディからはじまって、ヴァイオリンのゆったりとしたメロディがたおやかにながれて。そしてギターの哀愁ただようメロディがミドルテンポでながれて、ヴァイオリンのゆったりと伸びやかな音色が響いて。仙道さんはシンバルをブラシでたたいて。ボサノバ調のおしゃれな曲ですね。中盤ではギターのテクニカルなソロや、ヴァイオリンのソフトな音色のゆったりとした艶やかなソロが。終盤ではアップテンポでリズミカルにパワフルになってエネルギッシュな演奏が繰り広げられるも、ラストはゆったりとFin。
 曲が終わると「ヴァイオリン、平松加奈!」って伊藤芳輝さんが紹介。大拍手です。

 続いて5曲目。ギターの哀愁を感じるゆったりとしたメロウなソロからはじまります。太いサウンドに引き込まれそうです。その後、アップテンポの軽快なギターリフがはじまって、メンバーの皆さんは手拍子を。そしてテンポアップしてリズミカルで激しくなって、まるで草原を駆け抜けているかのような疾走感です。中盤ではヴァイオリンとギターのユニゾンリフからアップテンポでベースのテクニカルなソロ、ギターソロと続いて、ヴァイオリンとのユニゾンのリフからそのまま伸びやかで艶やかなヴァイオリンソロへ。ラストはパワフルなリフでめっちゃ激しく盛り上がってFin。

 曲が終わると大拍手!「どうもありがとうございます」って。メンバーの皆さんは立ち上がってお辞儀を。伊藤芳輝さんがメンバー紹介をして「しばらく休憩してまた始めます」って。大拍手のなかメンバーの皆さんは楽器を置いて、しばし休憩です。時計を見ると20時35分。約50分の前半でした。休憩が始まると吉見さんと伊藤寛康さんが伊藤芳輝さんのところへ。音の確認でしょうか、アンプを調整されてました。その後は親しいお客様方とご歓談されてました。

 21時10分頃、メンバーの皆様は再びステージに。チューニングのあと「おまたせいたしました、第2部を始めさせていただきます」って伊藤芳輝さん。ここで今後のスケジュールのお話が。6月から北海道から沖縄まで60ヵ所に及ぶ全国ツアーを敢行するそうです。「いわゆる“マグロ漁船”ですね」って吉見さん、爆笑です。そして2月には8人編成でのライブ、4月には町田でもライブを行うそうです。
 ここで人形劇「新三銃士」のお話を。この放送、なかなか好評だそうで、4月から再放送されることが決定したそうで。それにDVDも発売されるとか。また吉見さんのヴォイスタブラに一般の視聴者から「あれは何て言ってるのか?」って問い合わせが結構来てるそうで。

 後半は「新三銃士」のサントラから何曲か披露してくださるそうです(曲名違うかも?)。まずは「愛の剣」。ギターとタブラからはじまって吉見さんのヴォイスタブラが炸裂!さらに掛け声も。そしてアップテンポでギターとヴァイオリンがユニゾンでメロディを奏で、ギターがメロディアスに、ヴァイオリンがゆったりと艶やかに聴かせて。中盤はリフのあとヴァイオリンのメロディ、そしてバンドリフとタブラソロ、さらにテクニカルなギターソロも。終盤はヴァイオリンとベースのユニゾンもあり、ラストには吉見さんが「NHKにいつ行く?きょういく!」って。大爆笑です。
 「久々に上手いこと言いましたね」「いつもしょーもないこと言ってるのに」って伊藤芳輝さん、爆笑です。「しょーもないすか?」って吉見さんが反撃を。ここで再び「新三銃士」の宣伝を。

 7曲目は「疾風の如く」。ギターの力強いリフと他メンバーの手拍子が鳴り響き、そしてテクニカルなギターソロへ。めっちゃスリリングで迫力あります。一旦落ち着くと仙道さんがベルやウインドベルを鳴らし、そしてヴァイオリンとギターのアップテンポのパワフルなリフのあと、ヴァイオリンの艶やかなメロディがながれ、そしてテクニカルなギターソロへ。平松さんは手拍子を。終盤では短いパーカッションソロのあと、ギターのメロディアスなソロ、そしてヴァイオリンとのパワフルなユニゾンリフが。

 続いて8曲目は「アトスのファルーカ」。ギターのゆったりとした哀愁ただようメロウなソロからはじまって、ヴァイオリンの伸びやかな調べがながれ、そしてヴァイオリンの力強く情感たっぷりのソロが。哀しいフレーズですね。その後アップテンポになってギターとヴァイオリンのさわやかなメロディがながれ、ギターのテクニカルなソロ、ヴァイオリンの伸びやかなソロが。

 曲が終わると大拍手!とここで伊藤芳輝さん・平松さん・伊藤寛康さんのお3方は楽屋へ。吉見さんと仙道さんの打楽器ソロバトルがはじまります。まずは仙道さんのカホン中心のパーカッションソロ。これがまためっちゃパワフルでかっこよくて、迫力ありましたね。「仙道さおり!」って吉見さん。続いては吉見さんのタブラソロ。まずはヴォイスタブラからはじまって、そして緩急織り交ぜたタブラソロ。「吉見征樹!」って自分で言って。そしてタブラとカホンのソロ掛け合いバトルです。吉見さんの叩いたフレーズを仙道さんが叩いたり、同じようなニュアンスで返したりとお互いに叩きまくりの白熱したスリリングなソロバトル、見ごたえありました。ラストはぴったり息を合わせてキメのフィルを。もちろんお客さん大拍手です。とあるお客さんが「いまのはアドリブなの?」って素朴な質問を。「最後は決まった譜面でやって、あとは全部アドリブです」って吉見さん丁寧にお返事。

 伊藤芳輝さん・平松さん・伊藤寛康さんのお3方がステージに戻って、そしてはじまった9曲目は「謀略のラビリンス」です。ギターのゆったりとしたアルペジオからはじまって、仙道さんがベルを鳴らし、ベースが味わい深いベースラインを奏でて、さらに仙道さんが風が吹くような効果音を出して。その後、ギターとベースのユニゾンのバックで吉見さんが笑い声やナレーションっぽい語りを。さらに「これもアドリブだぁ」って、爆笑!すると仙道さんが♪ジャジャジャジャーンとドラを豪快に鳴らして、そしてシンバルロールも。その後ヴァイオリンのゆったりとした幽玄なメロディがながれ、それがダイナミックなって。続いてギターの力強くもゆったりとしたソロ、そしてヴァイオリンとユニゾンでテクニカルでパワフルなリフを。終盤ではヴァイオリンがゆったりと艶やかなメロディを。ダークで重厚な感じの曲でしたね。

 ここで伊藤芳輝さん再び「新三銃士」の宣伝をちょこっと。それと本日の物販のCDの宣伝も。「ライブ会場だけでしか販売しないCDです」「“限定販売”に弱いでしょ」って。爆笑です。
 「最後の曲です」ってはじまった10曲目は「セロニアス」。ギターのアップテンポの軽やかなリフからはじまって、そこにヴァイオリンも加わってユニゾンでテクニカルなリフを。とってもリズミカルでノリノリです。そしてギターの軽快でテクニカルなソロのあと、ヴァイオリンの艶やかで綺麗なメロディがながれ、そのまま激しく身体を揺さぶっての情熱的なソロへ。ラストはテクニカルなユニゾンをキメてFin。

 曲が終わると大拍手大歓声!ここで伊藤芳輝さんがメンバー紹介を。「タブラ、ヨシミ“カワムラ”マサキ!」って。続いて「ベース、イトウ“奈良の大仏”ヒロヤス!」「ヴァイオリン、ヒラマツ“たまに衣装を後ろ前まちがえる”カナ!」って。平松さん、あわてていま着ている衣装をチェックして「今日は大丈夫」って。大爆笑です。続いて「パーカッション、センドウ“DVD2枚”サオリ」って。今回物販で仙道さんの教則DVDが2種類販売されてまして、その宣伝も。「モルジブ撮影?」「水着姿も?」なんて声もあがりましたが、教則DVDですからさすがにそれはないでしょう。「怒られそうだからやめときます」って伊藤芳輝さん。最後は「イトウ“りぃ~だぁ~”ヨシテルでした」って。メンバーそれぞれに大きな拍手が。そしてメンバーの皆様はステージを離れようとしますが、客席一斉のぴったり息の合ったアンコールを求める手拍子の迫力に押されてすぐにスタンバイを。

 「揃ってて美しい手拍子でしたね」「ありがとうございます」って伊藤芳輝さん。そしてはじまった11曲目は「陽光の街」。アップテンポのリズミカルなギターリフからはじまって、ヴァイオリンが優雅なフレーズを奏でて。そして吉見さんがスペイン語のヴォーカルを披露。すっごいかっこよかったっす。間奏ではパワフルでテクニカルなベースソロが。ソロが終わると大拍手!その後リズムが止まってヴォーカルソロが。そこにギターが合いの手のようにフィルを入れて。最後のフレーズを吉見さんがタメにタメてそしてリズミカルなサビに入り、ラストはヴァイオリンのアグレッシブなソロが。

 曲が終わると大拍手大歓声!「ありがとうございました!」って。メンバーの皆様は立ち上がってお辞儀を。そしてステージを離れますが、アンコールを求める手拍子の迫力に伊藤芳輝さんが楽屋へ向かうメンバーの皆様を引き止めて、歓声があがります。そしてスタンバイ。
 オーラス12曲目は、アップテンポのギターのパワフルで激しいリフからはじまり、ヴァイオリンがゆったりと幽玄なフレーズを奏で、そしてギターとパワフルなユニゾンリフを。めっちゃスリリングです。その後ヴァイオリンの艶やかで伸びやかなフレーズがながれて。ラストはギターリフからめっちゃパワフルに激しく盛り上がってFin。しかし吉見さんが再びヴォイスタブラをはじめてもう1回エンディングを。「バラバラでごめんね!」って吉見さん、大爆笑です。
 曲が終わると大拍手大歓声!メンバーの皆様は楽器を置いて立ち上がってお辞儀を。そして拍手のなか楽屋へ・・・時計を見ると22時20分。約70分の後半でした。

 “神技”とも言える伊藤芳輝さんのギター、時にメロディアスに時に激しく、思わず見入ってしまうくらい凄かったっす。平松さんのヴァイオリンも繊細かつエネルギッシュに、しかもアクションも交えて最高でした。吉見さんのタブラもほんといい音してましたね。ヴォーカルもかっこよかったし、ネタも爆笑でしたね。伊藤寛康さんのベースも力強いサウンドを聴かせてくれ、味わい深いベースラインも素敵でした。初めて拝見する仙道さん、とってもキュートでコケティッシュで可愛らしくて。しかもその可愛らしさとは反対にパワフルで歯切れのよいパーカッションサウンドを聴かせてくれました。吉見さんとのバトル、迫力ありましたね。前半50分、後半70分、計2時間のライブとっても楽しめました。ライブ会場限定販売のCDも購入できたしね。またぜひライブ観に行きたいっす。